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2025年6月25日 市場インサイト|停戦期待で原油急落、ドル軟調の中ハイテクとビットコイン高騰

2025年6月25日 市場インサイト|停戦期待で原油急落、ドル軟調の中ハイテクとビットコイン高騰市場分析

このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。

市場インサイト

全体ムード

中東停戦報道で地政学リスクが後退し、リスク資産に資金回帰。米債利回りは高止まりながらも落ち着き、ドルは小幅安。原油急落でインフレ圧力が和らぎ、早期利下げ観測再燃。ハイテク主導の米株高とビットコインの10万ドル台回復がセンチメントを押し上げる一方、安全資産の金は上げ一服。

エクイティ

地域指数・終値騰落率背景資金フロー
米国S&P500 6,092 / ナスダック総合 19,913+1.1% / +1.4%原油急落と停戦期待でハイテク全面高メガテック・半導体に買い集中
日本日経225 38,791+1.14%米株高追随。円高でも半導体関連がけん引海外短期筋の買い戻し
香港ハンセン 24,177+2.06%中国景気対策期待でテック主導高中国本土資金の流入加速
欧州STOXX欧州600 541+1.1%停戦報道と景気刺激策観測でリスク選好景気敏感株へのローテーション

債券

  • 米10年債 4.34%(▲4bp)—インフレ低下観測で買戻し
  • 独10年債 2.55%(▲3bp)—ユーロ圏CPI鈍化期待
  • 日10年債 1.42%(+1bp)—日銀オペ減額を警戒
  • 安全資産選好は緩和したが、利回り低下余地を引き続き意識。期国債へ分散、米債への一極集中は後退。

為替

  • ドル円 145.07(▼0.8%)—米金利低下でドル軟調、原油急落が円の買戻しを誘発
  • ユーロドル 1.1627(▲1%)—欧州政治リスク後退でユーロ反騰
  • ドル人民元 7.1725(▼0.2%)—PBoCの資金供給で元底堅い

コモディティ

品目現値前日比ドライバー
ブレント原油$67.70/bbl▼6.1%中東停戦+中国需要鈍化
WTI原油$63台/ bbl▼6%程度米在庫増加
$3,384/oz▼0.7%リスクオンで逃避需要縮小
$4.89/lb▲0.3%中国インフラ期待で買い
天然ガス(Henry Hub)$2.90/MMBtu▲9.4%気温上昇見通しと供給調整

クリプト

  • ビットコイン 105,417 USD(▲4.3%)—停戦報道でリスク選好復活、ETF流入継続
  • イーサリアム 2,444 USD(▲1.3%)—L2採用拡大とShanghai以降の供給圧縮期待

高βアルトコインも5–10%高となり、リスク許容度が顕著に改善

マクロイベント焦点

  • 6/26 米Q1 GDP確定値:改定▲→横ばい見通し。下振れなら利下げ期待加速。
  • 6/27 米PCEデフレーター:ヘッドライン3.0%台半ばへ鈍化予想。コア低下がポイント。
  • 6/27 ユーロ圏6月CPI速報:前年比2.4%予想。エネルギー下落が押し下げ要因。
  • 6/27 OPEC+閣僚会合:追加減産協議も、供給維持の公算。
  • 6/28 日本5月失業率 & 日銀議事要旨:賃金動向と政策正常化の温度感を探る。

インサイトまとめ

  • ハイテク・質の高い成長株シフト:米ナスダック高値圏維持で勢い継続。
  • 原油急落×金軟調=インフレ低下シナリオが優勢となり、米長期債価格の押し目拾いは妙味。
  • 一方、ドル軟調が進む場合はユーロ・円キャリー巻き戻しを想定。
  • コモディティは原油下落 vs ベースメタル底堅さのミスマッチを活用し、銅ロング/原油ショートのペア戦略が機能。
  • クリプトはビットコインが10万ドル台を定着できるかが指標。短期的には押し目買いスタンスだが、PCE次第で変動余地。

市場インサイトのインフォグラフィック

【分析日】2025/06/25

全体ムード:リスクオンへの回帰

中東停戦報道が地政学リスクを劇的に後退させ、市場心理は急速に改善。インフレ懸念の緩和を背景に、資金はハイテク株や暗号資産などのリスク資産へ力強く回帰しています。

NASDAQ

+1.4%

ハイテク株が全面高

Brent 原油

-6.1%

インフレ圧力急低下

Bitcoin

+4.3%

10万ドル台を回復

世界同時株高の展開

リスクセンチメントの改善は世界中の株式市場に波及。特に金利低下の恩恵を受けやすいハイテク銘柄が相場を牽引し、各地域で力強い上昇が見られました。

インフレ懸念の後退

原油価格の急落は、市場のインフレ懸念を和らげる最大の要因となりました。これを受けて長期金利は低下(債券価格は上昇)し、金融緩和への期待が再燃しています。

今後のマクロイベント

市場の楽観ムードが本物か試される重要イベントが続きます。特に米国のPCEデフレーターは、FRBの金融政策の方向性を占う上で最大の注目材料です。

6/26: 米Q1 GDP確定値

景気の底堅さを確認。

6/27: 米PCEデフレーター

インフレ鈍化が続けば、利下げ期待がさらに加速。

6/27: OPEC+閣僚会合

原油価格の先行きに影響。

6/28: 日銀議事要旨

日本の金融政策正常化のペースを探る。

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