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2025年6月28日 市場インサイト|ドル安続き株高更新、原油65ドル台でインフレ懸念後退

2025年6月28日 市場インサイト|ドル安続き株高更新、原油65ドル台でインフレ懸念後退市場分析

このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。

市場インサイト

全体ムード

イスラエル・イラン停戦継続と米インフレ鈍化観測が同時進行し、世界市場はリスクオン維持。S&P500とナスダックは史上最高値を更新し、米10年債利回りは4.26%へ低下。ドル指数は97台前半と3年ぶり安値圏に沈み、資金はハイテクとコモディティ関連へ再配分されている。

エクイティ

地域指数終値前日比背景
米国S&P5006,141.02+0.80%AI・金融主導の高値追い
米国ナスダック総合20,167.91+0.97%半導体買い継続で2万台定着
米国ダウ平均43,386.84+0.94%旧来型大型株も追随
欧州ストックス欧州600543.63+0.16%原油安で消費関連に買い
日本日経225(27日終値)40,018.65*+3.2%半導体と自動車が牽引

資金は生成AIサプライチェーンと米大型テックに集中し、エネルギー株は出遅れ気味。

債券

10年利回り前日比評価
米国4.26%–3bpコアPCE控えヘッジ買い優勢
ドイツ2.59%+3bp景気懸念後退で利回り上昇
日本1.44%+1bp超長期ゾーン警戒で上値限定

金利低下と株高の共存が続き、クレジットスプレッドは安定圏。

為替

  • ドル/円:144.3近辺で膠着、米金利低下と円買いが拮抗
  • ユーロ/ドル:1.1740台へ上昇、ドル安と欧州景気底打ち期待が支援
  • ドル指数(DXY):97.3と3年ぶり安値

コモディティ

商品終値前日比ドライバー
WTI原油$65.52/bbl–0.6%中東リスクプレミアム縮小
ブレント原油$67.73/bbl–0.5%同上
天然ガス (HH)$3.739/MMBtu+6%暑波需要で反発
$3,348/oz+0.2%ドル安と実質金利低下
銅(LME現金)$10,051/t–0.6%中国需要鈍化懸念

クリプト

  • ビットコイン:$107,367(+1.2%)—機関投資家の押し目買い継続
  • イーサリアム:$2,442(+0.8%)—レイヤー2採用拡大が下支え

リスク許容度改善を映し暗号資産も高値圏推移。

マクロイベント焦点

  • 6/28(土)ユーロ圏HICP速報値:前年比1.9%予想—インフレ再加速ならユーロ買い
  • 6/28(土)東京CPI(6月):ヘッドライン3.1%観測—日銀10月利上げ思惑を左右
  • 7/1(火)OPEC+ JMMC:8月増産の是非—原油ボラティリティ要因
  • 7/1(火)米ISM製造業:50回復なら景気心理改善
  • 7/2(水)FOMC議事要旨(6月):利下げ議論の深度を確認
  • 7/3(木)米6月雇用統計:NFP+115k予想—ドル・金利の方向性を決定

インサイトまとめ

インフレ鈍化とドル安基調が続く環境下、株式>債券>現金のリスク選好を維持したい。

  • 生成AIおよび半導体関連への押し目買い—米・日での資金集中を核心戦略とする。
  • 米・独10年債の段階的組み入れ—利回り確保とポートフォリオ安定を両立。
  • エネルギー株を中立→やや強気へリバランス—OPEC+後の需給改善を見据える。
  • 金を5%程度、ビットコインを1〜2%で保持—ドル安リスクとボラティリティ対策を両立。

市場インサイトのインフォグラフィック

【分析日】2025/06/28

主要マーケット指標

S&P 500

6,141.02 (+0.80%)

AI主導で史上最高値を更新

米10年債利回り

4.26% (-3 bp)

インフレ鈍化観測で低下基調

ドル指数 (DXY)

97.3

3年ぶりの安値圏でドル安進行

アセットクラス詳細分析

株式

世界的に株高が進行。特に米国のAI・半導体セクターが市場を牽引しています。

債券

インフレ圧力の後退を受け、主要国の長期金利は低下(債券価格は上昇)基調です。

商品 & 暗号資産

ドル安を背景に金や暗号資産が堅調。天然ガスは需要増で急騰しています。

マクロ展望:注目の経済イベント

6/28 (土)

ユーロ圏HICP・東京CPI

欧州と日本のインフレ動向を確認。金融政策のヒントに。

7/1 (火)

OPEC+ JMMC・米ISM製造業

原油生産方針と米国の景況感が焦点。

7/3 (木)

米6月雇用統計

NFP(非農業部門雇用者数)が市場の方向性を決定づける最重要指標。

インサイトと投資戦略

1. 株式: AI・半導体を中核に

米・日のハイテク株への資金集中は継続。ポートフォリオの核心として押し目買いを推奨。

2. 債券: 米・独債で安定化

金利低下(価格上昇)を狙いつつ、安定した利回りを確保。ポートフォリオの守りの要。

3. エネルギー株: やや強気へ

OPEC+後の需給改善を見据え、ウェイトを中立からやや強気へ。リバランスの好機。

4. 分散ヘッジ: 金と暗号資産

金(5%程度)とビットコイン(1-2%)を保持し、ドル安リスクとボラティリティ上昇に備える。

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