このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。
市場インサイト
全体ムード
米国株はS&P500 が6,204.95で最高値更新、生成AI関連を中心に買い優勢。欧州はSTOXX欧州600が541.37で小反落、月末のリバランス売りに押された。日本は日経225が40,487.39で続伸し、半導体と金融株に資金流入。世界的に債券買いが進み長期金利低下、ドル指数は96台へ下落。リスク選好継続だが米国金利低下とドル安が主導する“質への回帰”も併存する複雑な地合い。
エクイティ
地域 | 指数 | 終値 | 前日比 | コメント |
---|---|---|---|---|
米国 | S&P500 | 6,204.95 | +0.6% | 半導体・メガテック主導で史上高値を更新 |
米国 | ナスダック総合 | 20,369.73 | +0.9% | 生成AI関連への資金集中 |
米国 | ダウ平均 | 44,094.77 | +0.5% | ディフェンシブ株買い戻し |
日本 | 日経225 | 40,487.39 | +0.8% | 円安追い風、金融株が下支え |
欧州 | STOXX600 | 541.37 | -0.42% | 月末のポジション調整売り |
資金フロー:米国ハイテクと日本株へ強い流入が続く一方、欧州株には利益確定売り。
債券
- 米10年債利回り:4.234%(▼4.9bp)—政策減税による財政赤字拡大懸念も、景気減速観測が勝り利回り低下。
- 独10年ブント:2.55%(▼6bp)—米独利回り格差は縮小へ。
- 日本10年国債:1.43%(▼0.4bp)—BOJ買い入れ期待で一段安。
安全資産選好よりも“長期金利ピークアウト観測”が主因。
為替
通貨ペア | レート | 前日比 | ドライバー |
---|---|---|---|
DXY | 96.80 | -0.41% | 米金利低下と財政不安 |
USD/JPY | 143.97 | -0.47% | 米⾦利低下でドル売り・円買い |
EUR/USD | 1.1783 | +0.55% | 欧州インフレ鈍化の一服感 |
USD/CNH(オフショア人民元) | 7.16 | ▼0.2% | 米中レアアース合意でセンチメント改善 |
コモディティ
コモディティ | 価格 | 前日比 |
---|---|---|
WTI原油 8月限 | $65.11 | ▼0.63% |
ブレント原油 9月限 | $67.61 | ▼0.24% |
金 現物 | $3,339.20 | +1.1% |
LME銅 3M | $9,944/t | ▼1.7% |
原油はOPEC増産観測で小幅安、金はドル安で続伸、銅は関税懸念で調整。
クリプト
- ビットコイン:$107,937(+0.5%)—長期保有者の利益確定を吸収しつつ10万ドル台で推移。
- イーサリアム:$2,519(+3.5%)—ETF資金流入とL2関連材料で上昇。
リスク許容度は高いが、金利低下局面での“デジタルゴールド”再評価が背景。
マクロイベント焦点
- 7/1 米ISM製造業PMI(6月)
- 7/2 ユーロ圏CPI速報値(6月)
- 7/3 米FOMC議事要旨(6月会合)
- 7/3 米雇用統計(6月)
- 7/4 米国市場休場(独立記念日)
インサイトまとめ
- 株式:米国ハイテクと日本株への選別強気継続。
- 債券:長期金利はトップアウト感、曲線はブルスティープ。
- 為替:ドル軟化基調、円は金利差縮小で底打ち模索。
- コモディティ:原油は需給緩むが金と金属は金融要因で選好。
- ポートフォリオ示唆:大型ハイテク+金の“バーベル戦略”を軸に、ドルヘッジとして円・金を併用。