このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。
市場インサイト
全体ムード
イスラエル・イラン停戦が好感され、リスクオン回帰。原油急落でインフレ圧力は緩み、米10年債利回りは4.3%台へ下落。ドルは軟調で主要通貨高が進行。株式はハイテク主導の高値圏推移という“株高・金利低下”の共存局面である。
エクイティ
地域 | 指数 | 終値 | 前日比 | 背景 |
---|---|---|---|---|
米国 | S&P500 | 6,092.16 | 0.0% | AI関連へ資金集中 |
米国 | ナスダック総合 | 19,973.55 | +0.3% | 半導体主導の高値追い |
米国 | ダウ平均 | 42,982.43 | –0.2% | ディフェンシブ株が重荷 |
欧州 | ストックス欧州600 | 536.98 | –0.7% | 原油安でエネルギー株軟調 |
日本 | 日経225(25日終値) | 38,790.56 | +1.14% | 半導体と金融が牽引 |
米国と日本でハイテク買い継続、欧州はエネルギー株が重石。資金は生成AIサプライチェーンに偏重。
債券
国 | 10年利回り | 前日比 | 評価 |
---|---|---|---|
米国 | 4.30% | –4bp | インフレ鈍化観測で買い戻し |
ドイツ | 2.57% | –3bp | 安全資産買い優勢 |
日本 | 1.42% | +1bp | 日銀指値オペ観測で上値限定 |
金利低下と株高の同時進行が特徴的。
為替
- ドル/円:145.21付近で膠着、米金利低下がドル売り要因
- ユーロ/ドル:1.1598と年初来高値圏、ECB追加緩和観測後退が支援
- ドル/人民元:7.17付近で元やや高、中国景気対策期待が下支え
コモディティ
商品 | 終値 | 前日比 | ドライバー |
---|---|---|---|
WTI原油 | $64.92/bbl | +0.9% | 停戦安心感でショートカバー |
ブレント原油 | $67.68/bbl | +0.8% | 同上 |
天然ガス(Henry Hub) | $2.90/MMBtu | — | 在庫高水準で上値重い |
銅(LME3M) | $9,930/t | –1.0% | 中国需要鈍化懸念 |
金 | $3,333/oz | +0.2% | 米金利低下で買い支え |
クリプト
- ビットコイン:105,000ドル近辺で堅調、機関投資家の押し目買い継続
- イーサリアム:2,400ドル前後で推移、レイヤー2採用拡大が下支え
リスク許容度改善を映し高値トライ継続。
マクロイベント焦点
- 6/26 米1Q GDP確報:成長率上方修正なら金利反発余地
- 6/27 米5月PCEデフレーター:コアPCE2.5%予想、下振れなら緩和期待強まる
- 6/28 ユーロ圏HICP速報値:1%台維持ならECB追加緩和観測後退
- 6/28 東京CPI(6月)プレビュー:エネルギー除くCPIの伸びが焦点
インサイトまとめ
- 原油急落でインフレリスクが後退し、株式>債券>現金のリスク選好が妥当。
- 生成AI関連株の押し目拾い—米・日ハイテクに資金集中。
- 米中長期債で利回り確保—金利低下取り込みつつキャッシュフロー安定。
- エネルギー株の段階的組み入れ—原油急落局面は長期的な買い場。
- 金を5%前後保持、ビットコインはサテライト枠—多元ヘッジでポートフォリオ弾力性を確保。