このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。
注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)
ウォッチリスト(2025/09/22 終値ベース)
名柄 | 終値 | 変動率 | テーマ | インサイト |
---|---|---|---|---|
PLUG(プラグ・パワー) | 2.65 | +21.56% | 水素・燃料電池 | $16.6億ローン確保報道とショートカバー加速 |
APLD(アプライド・デジタル) | 24.45 | +19.38% | AIデータセンター | CoreWeave関連契約・増設計画思惑継続 |
AXTI(エーエックスティ) | 5.14 | +18.43% | 化合物半導体基板 | 特になし。連日の上昇つづく |
BFLY(バタフライ・ネットワーク) | 2.17 | +17.30% | 携帯超音波・医療AI | CTO就任とTIME選出報道の物色 |
SES(SES AI) | 1.85 | +17.09% | 次世代EV電池 | 海外買収完了報道の余韻 |
FLUX(フラックス・パワー) | 3.02 | +17.05% | 産業用リチウム電池 | Q4売上+25%・粗利改善の決算評価 |
ASPI(ASPアイソトープス) | 11.22 | +13.79% | 同位体・核医療 | 特になし。原子力テーマとして見直しの可能性 |
LTBR(ライトブリッジ) | 20.15 | +10.35% | 次世代核燃料 | 9/23原子力サミット登壇予定の思惑 |
ONDS(オンダス・ホールディングス) | 7.26 | +8.04% | 無人機・ロボ向け通信 | 国防向け$350万受注発表 |
NBIS(ネビウス・グループ) | 106.60 | +7.34% | AIクラウド | 強気カバレッジ継続と目標引き上げ報道 |
CRWV(コアウィーブ) | 133.23 | +6.70% | AIクラウド・GPUレンタル | 強気レポート継続とAI設備投資期 |
個人的所感
AIインフラ連想の再拡散と水素・電池のリバウンドの同時進行相場の様子。
CoreWeaveやNebiusの強気評価継続にAPLDが連想高、PLUGとFLUXは金融・決算材料でのモメンタム維持。
原子力関連の息の長い物色も継続。LTBRのサミット登壇や核医療テーマのASPIなど政策・イベントドリブンの資金巡回も続いている模様。
ドローン・ロボ向けのONDSは防衛受注の確度で上昇、BFLYは人事・評価指標を材料に短期資金流入。
出遅れ感のある銘柄もニュースやテーマとの関連として物色される傾向が続いている印象です。
個人的には、バタフライネットワーク(BFLY)を拾い始めてたところなので、動き出しに期待です。
市場インサイト
【分析日】2025/09/22
全体ムード
米株は主要3指数そろって最高値更新、メガテック主導と初回利下げ通過後のリスク選好継続の上昇相場。欧州はSTOXX600小幅安で自動車・金融の重し、資源・テックが下支えの拮抗相場。
日本は日経平均が+1%弱の続伸で外部環境改善と円安気味の業績モメンタム再評価。
債券は米10年わずかに上昇・独小動き・JGB横ばいのイベント明けポジション微修正。
為替はドル小反発・ユーロ横ばい・元は当局管理で安定の低ボラ相場。
コモディティはWTI反落・金は高値圏維持でマクロ期待と需給の綱引き。
暗号資産は方向感限定の持ち合いでイベントボラ剝落の均衡局面である。
エクイティ
指数 | 終値 | 前日比 | 背景 |
---|---|---|---|
ダウ | 46,381.54 | +66.27 (+0.14%) | 利下げ通過後の安心感と大型株物色 |
S&P500 | 6,693.75 | +29.39 (+0.44%) | メガテック買いとソフトランディング観測 |
ナスダック | 22,788.98 | +157.50 (+0.70%) | AI関連・半導体への資金回帰 |
日経225 | 45,493.66 | +447.85 (+0.99%) | 海外主導の裁定買いと業績期待 |
STOXX600 | 553.40 | -0.72 (-0.13%) | 自動車・金融の軟調とテック・資源の対抗 |
債券
国 | 10年利回り | 前日比(bp) | コメント |
---|---|---|---|
米国 | 4.15 % | +1 | 利下げ前倒し観測後退のわずかなリフレ |
ドイツ | 2.75 % | 0 | データ待ちの様子見レンジ |
日本 | 1.60 % | 0 | 会合通過後の横ばい推移 |
為替
- USD/JPY 146.60(+0.13%):米金利小反発でドル買い戻し。
- EUR/USD 1.1800(-0.04%):材料待ちの往来。
- USD/CNY 7.1110(-0.03%):中間値運用下の低ボラ維持。
コモディティ
品目 | 終値 | 前日比 | ドライバー |
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WTI原油 | $62.55/bbl | -0.24% | 景気指標待ちと在庫思惑の上値抑制 |
Brent原油 | $67.10/bbl | -0.22% | マクロ不確実性とドル動向の相殺 |
天然ガス | $3.12/MMBtu | +0.65% | 肩月需給のタイト化観測 |
金(現物) | $3,690.00/oz | +0.22% | 実質金利横ばい下で高値圏維持 |
銀 | $42.60/oz | +0.24% | 金連動と工業需要期待 |
銅 | $4.71000/lb | +0.11% | 中国関連ヘッドライン待ちの自律反発 |
クリプト
- ビットコイン $116,300.00(-0.13%):イベント明けの持ち高調整。
- イーサリアム $4,515.00(-0.11%):材料難のレンジ推移。
マクロイベント焦点(今後3–4営業日)
- 2025/09/23(火・祝)グローバルPMI速報(米・欧・英):成長減速の度合いと価格指数の再加速有無。
- 2025/09/24(水)米・新築住宅販売(8月):住宅金利低下後の需要弾力性。
- 2025/09/25(木)独・IFO景況感(9月):製造業の底打ち確認。
- 2025/09/26(金)米・PCEデフレーター(8月):サービスインフレの粘着度。
インサイトまとめ
- 米大型グロース偏重継続、指数はイベント通過のモメンタム追随もヘッジ厚めが無難。
- 日本株は高値圏の順張り浅め、押し目待ちの現物回転が良さげ。
- デュレーションは中立〜やや長め、米10年4.1–4.2%は逢い場拾いが妥当。
- 為替はドル小反発の範囲取引、EUR買い戻しは段階的が無難。
- 原油は戻り売り優勢・金は押し目買い、銅はヘッドライン待ちの薄めエクスポージャが良さげ。
- クリプトは軽めのスタンス維持、指標通過後の押し目限定が無難。