2026:Q2 2026/07/30 発表(引け後)
- 発表翌営業日-1.41%寄付 -1.06%
- 5営業日+6.36%
BBAI 2026年Q2決算:売上高13%増と粗利率32.8%への拡大で、成長と収益性改善が同時進行
BBAIの決算ハイライト
BigBear.aiの2026年第2四半期は、売上高が前年同期比13%増の3670万ドルとなり、Ask Sageが提供するGenAIプラットフォーム・製品群の寄与で成長を牽引した。粗利率も25.0%から32.8%へと781ベーシスポイント拡大し、収益性の質が着実に改善している様子がうかがえる。
一方で純損失は2570万ドルと、前年同期の2.29億ドルの損失からは大幅に縮小したものの、依然として赤字が続く。この純損失縮小は主にデリバティブ公正価値変動損の減少やのれん減損の解消によるもので、事業そのものの黒字化を意味するわけではない。SG&A費用はAsk Sage買収に伴う無形資産償却費や臨時株主総会関連の法務・委任状費用の増加で、2150万ドルから3180万ドルへと膨らんだ。
会社は通期売上ガイダンス1.35億〜1.65億ドルを据え置き、経営陣は年17%成長という目標達成に自信を示している。バックログは2025年12月末の水準から9%増の2.696億ドルへと積み上がり、手元の現金・投資は4.098億ドルと厚みを保っていることも今後の展開余地を裏づける材料といえる。
抑えておくべきKPI
- 売上高: 3670万ドル(前年同期比13%増)
- 粗利率: 32.8%(前年同期25.0%から781ベーシスポイント拡大)
- Adjusted EBITDA: マイナス1160万ドル(前年同期はマイナス850万ドル)
- バックログ: 2.696億ドル(2025年12月末から9%増)
重要なインサイト
今四半期で目を引くのは、成長率そのものよりも粗利率の改善幅だ。Ask Sage由来のGenAIプラットフォーム・製品が高マージン事業として売上構成比を高めており、単なる規模拡大ではなく収益の質が変わりつつある兆候といえる。
ただしAdjusted EBITDAはマイナス1160万ドルとなり、前年同期のマイナス850万ドルから赤字幅が拡大した。粗利率改善という好材料をSG&A費用の増加が相殺しており、収益性の実質的な進捗としては物足りなさが残る。増加分の中身は買収関連の無形資産償却、臨時株主総会や新設のリテール投票プログラムに伴う法務費用、営業・マーケティング体制の拡充など、一過性の要素と構造的な投資の両方が混在している点は留意が必要だ。
営業活動によるキャッシュフローも四半期でマイナス2220万ドルとなり、前年同期のマイナス390万ドルから悪化した。売上拡大の裏で運転資本の増加が資金繰りに影響を与えている構図がうかがえる。
今後の見どころ
会社は通期売上ガイダンス1.35億〜1.65億ドルを据え置いており、下半期にかけて実行規律とM&Aを見据えたポジショニングを重視する方針を示している。経営陣が言及する「17%成長」目標との整合性、そして2027年に向けた成長加速の実現度合いが次の焦点になる。
もう一つの注目点は、4億ドルを超える現金・投資というバランスシートの厚みが、収益性改善やM&A実行にどうつながるかという点だ。SG&A費用の膨張が一時的なものか構造的なコスト増かを見極めるためにも、次四半期以降の粗利率とAdjusted EBITDAの推移を注視したい。
出典
2025:Q1 2025/05/01 発表(引け後)
- 発表翌営業日+0.60%寄付 -6.59%
- 5営業日-2.69%
ビッグベアAI(BBAI)の2025年Q1決算サマリー
売上高と収益
- 四半期売上高: 3,475万ドル(前年比 +5%)
- GAAP純損失: ▲6,199万ドル(前年同期:▲1億2,779万ドル)
- 調整後EBITDA: ▲698.9万ドル(前年:▲162.6万ドル)
- 粗利益: 738.8万ドル(粗利益率 21.3%、前年 21.1%)
営業費用と利益
- 販売・一般管理費(SG&A): 2,273万ドル(前年:1,694万ドル)
※内訳:人員増と政府資金遅延による過剰キャパの維持費含む
– 研究開発費(R&D): 416.6万ドル(前年:114.4万ドル)
– 構造改革費用: 169.8万ドル(前年:86.0万ドル)
– 営業損失: ▲2,121万ドル(前年:▲9,807万ドル)
– 営業損失の改善要因: 2024年に発生した8,500万ドルの非現金の減損損失が今年はなし
キャッシュと財務状況
- 現金・現金等価物: 1億760万ドル(前年末:5,014万ドル)
- 営業キャッシュフロー: ▲666.4万ドル(前年:▲1,435.9万ドル)
- 調達資金:
ワラント行使で6,467.3万ドル
ATM発行で656.9万ドル
契約と受注(Bookings)
- 受注残(バックログ): 3億8,500万ドル(前四半期比ほぼ横ばい)
- 新規受注: 国土安全保障省やデジタルID案件による増加あり
技術・事業ハイライト
- 政府向けAIソリューションの深化:
国防省・国土安全保障省との関係強化
デジタルIDや予測分析ツールの納入実績拡大
– Pangiam買収(2024年3月)による統合費用が費用増の一因
– 2025年2月に新ワラントを1株あたり9ドルで発行(3.77百万株)
2025年ガイダンス
- 通期売上見通し: 1億6,000万〜1億8,000万ドル
- 調整後EBITDA見通し: 数百万ドルのマイナス(ただし損失縮小を継続見込み)
2025年Q1は収益の増加と損失の縮小を両立。前年の非現金減損が解消され、営業・財務構造の正常化が進んでいる。Pangiam買収の統合費用や政府資金遅延による一時的コストがあるものの、受注残高は安定的で、今後の成長に向けた基盤は維持されている。収益性改善とEBITDAの黒字化が今後の注目点。
2024:Q3 2024/11/05 発表(引け後)
- 発表翌営業日-9.66%寄付 -7.39%
- 5営業日+3.41%
ビッグベアAI(BBAI)の2024年のQ3決算サマリー
売上高と収益
- 売上高:4,150万ドル(前年同期比22.1%増)
- 粗利益率:25.9%(前年同期の24.7%から改善)
- 受注残高:4億3,700万ドル(前年同期比増加)
利益
- GAAP純損失:△1,220万ドル(前年同期の純利益399万ドルから赤字転落)
- Non-GAAP調整後EBITDA:90万ドル(前年同期20万ドルから改善)
- 営業費用:
販売・一般管理費(SG&A):1,750万ドル(前年同期比12.5%増)
研究開発費(R&D):380万ドル(前年同期は△34.9万ドル)
キャッシュフローと財務状況
- 営業キャッシュフロー:△190万ドル(前年同期はプラス658万ドル)
- 現金及び現金同等物:6,560万ドル(前四半期の7,226万ドルから減少)
- 負債合計:2億5,565万ドル(前年同期比増加)
事業の進展
- 米陸軍との契約獲得
5年間で1億6,500万ドルの契約を獲得し、米陸軍の「グローバルフォース情報管理システム(GFIM-OE)」の生産契約を進行
既存の軍事システム15件を統合し、データ主導の戦力管理プラットフォームを提供
2. AIオーケストレーションプラットフォーム「ConductorOS」の実証
米国防総省(DoD)のRDER T-REX24-2イベントで「ConductorOS」の実証実験を実施
米海軍の「MAPG」演習でも同プラットフォームの能力を発揮
3. 航空業界向け新規導入
デンバー国際空港(DEN)において、バイオメトリック搭乗システム「veriScan」を導入
14の国際線ゲートに展開され、4万6,600人以上の乗客に影響を与えるシステムを構築
4. 米連邦航空局(FAA)との共同契約
IT戦略調達契約(ITIPSS)を通じてFAAのITインフラを支援
10年間で24億ドルの契約枠を持つ複数企業によるIDIQ契約に選定
将来ガイダンス
- 2024年通期売上予測:1億6,500万ドル~1億8,000万ドル
- 米国防総省との契約増加が収益の安定化に寄与
- ConductorOSやAIを活用した分析・意思決定プラットフォームの拡大
- 航空、物流、政府機関向けのAIオペレーション自動化サービスの強化
- 追加の資本調達やコスト削減施策の継続
ビッグベア.aiは、米国政府向けAIソリューションの展開を加速し、特に米陸軍、米海軍、米連邦航空局(FAA)との契約が増加。
売上成長は堅調だが、純利益は赤字に転落。AIオーケストレーションプラットフォーム「ConductorOS」の導入拡大により、政府機関・航空業界向けのビジネスを強化しつつある。
2024年通期売上は1億6,500万ドル~1億8,000万ドルを見込み、引き続き成長が期待される。
