2026:Q2 2026/07/08 発表(引け後)
- 発表翌営業日+1.06%寄付 +0.35%
- 5営業日-6.69%
LAES 2026年Q2決算:売上高が前年同期比120%増、通期ガイダンスは50〜100%成長を据え置き
LAESの決算ハイライト
シールSQの2026年上半期(H1)決算は、売上高が約1,100万ドルと前年同期の500万ドルから約120%増加し、成長ペースが明確に加速した内容となった。第2四半期単独では約700万ドルとなり、第1四半期の400万ドルから四半期ベースでも伸びを見せている。
成長を支えたのは、Vault-IC secure element製品の需要拡大に加え、2025年8月に買収したIC’ALPS SASの6か月分の連結収益が初めて通期で反映されたことだ。PKIサブスクリプション契約の拡大や、スペイン・ムルシアのQuantix Edge Security半導体設計センターからの初期収益も加わり、複数の事業ラインが同時に貢献する構図に転換しつつある。
会社は2026年通期の売上ガイダンスについて、2025年通期実績の1,830万ドルに対し50〜100%の成長という従来目標を据え置いた。現金及び短期投資は約4.95億ドルに達し、2029年までの事業パイプラインは2.25億ドル超と、資金と受注機会の両面で成長投資を継続する体制を維持している。
抑えておくべきKPI
- H1 2026売上高: 約1,100万ドル(前年同期の500万ドルから約120%増)
- Q2 2026売上高: 約700万ドル(Q1 2026の400万ドルから四半期進行で加速)
- 現金及び短期投資: 約4.95億ドル(2026年6月30日時点、2026年3月完了の1.25億ドル登録直接募集による増加を含む)
- 事業パイプライン: 2029年までで2.25億ドル超(うちQS7001・QVault TPM関連が6,000万ドル超)
投資家目線のインサイト
売上倍増に近い成長は、単発の要因ではなく複数の事業要素が積み重なった結果に見える。IC’ALPSの連結効果、Vault-ICの需要拡大、PKIの継続収益、Quantix Edge Securityの初期収益という4つの柱が同時に立ち上がっている点は、単なる一過性の上振れではなく構造的な事業基盤の広がりを示唆する。
一方で、パイプラインの2.25億ドルはあくまで会社側の見積もりであり、確定した受注ではない点は留意が必要だ。本文でも顧客検証や技術統合、コンバージョンリスクが明示されており、将来の売上化には不確実性が残ることは冷静に受け止めるべきだろう。
通期ガイダンスは「引き上げ」ではなく「据え置き」であり、H1の好調な数字が上限側の実現性を高めた可能性はあるものの、会社は幅を変えていない。市場が期待するほどの上方修正には至っておらず、この点は決算のトーンとして押さえておきたい。
今後の見どころ
QS7001はNIST SP 800-90BのEntropy Source Validationを取得し、CC EAL5+の評価技術報告書(ETR)を2026年後半に取得予定としている。QS7001とQVault TPMの初期商用収益がH2 2026末までに立ち上がるかどうかが、次の四半期以降の成長ドライバーとして最も注目される点だ。
また、Quantix Edge Securityのランプアップや、Lattice Semiconductorとの米国市場向け提携がどこまで実収益に結びつくかも確認材料となる。通期売上ガイダンスは2025年実績1,830万ドルに対する50〜100%成長というレンジで示されており、このレンジ内でどこに収まるかが今後の決算で問われる。
出典
2025:Q4 2026/03/31 発表(引け後)
- 発表翌営業日-4.20%寄付 +6.68%
- 5営業日-18.32%
LAES 2025年Q4決算:通期売上66%増も投資先行で純損失が拡大
LAESの決算ハイライト
シールSQの2025年12月期(通期)売上高は18.3百万ドルとなり、前年比66%増加した。第4四半期の売上は8百万ドルで、前年同期の4百万ドルから増加した。成長は既存の半導体・PKI製品群の需要回復に加え、2025年8月に買収したIC’ALPSの5カ月分の売上寄与(約3.5百万ドル)が押し上げた。
一方で、通期純損失は34.2百万ドルとなり、前期比61%増となった。この中には非現金の株式報酬費用11.2百万ドルが含まれるほか、IC’ALPS連結や管理体制強化に伴う一般管理費の増加、研究開発・販売費への追加投資が響いた。
手元資金は2025年12月末時点で現金及び短期投資が425百万ドルを超え、2026年3月に約125百万ドルを調達したことで、2026年3月末時点では525百万ドルを超える水準に達した。会社は2026年通期のガイダンス(売上成長率50〜100%)を据え置いている。
抑えておくべきKPI
- 通期売上高: 18.3百万ドル(前年比66%増)
- 第4四半期売上高: 8百万ドル(前年同期は4百万ドル)
- 通期純損失: 34.2百万ドル(前期比61%増)
- 現金及び短期投資: 2025年12月末時点で425百万ドル超、2026年3月末時点では525百万ドル超
投資家目線のインサイト
今回の決算で目を引くのは、成長のけん引役がIC’ALPS買収による外部成長に相当程度依存している点だ。IC’ALPSの寄与分(約3.5百万ドル)を除いた既存事業の伸び幅は本文に明示されていないため、有機的成長の実態は今後の四半期で見極める必要がある。
損失拡大の主因である非現金の株式報酬費用11.2百万ドルは実際のキャッシュアウトを伴わない項目であり、手元資金525百万ドル超という潤沢な財務基盤を踏まえれば、当面の資金繰りへの懸念は小さいとみられる。会社側もQS7001やQVault TPMなど新製品の量産を見据えた投資フェーズにあると位置付けている。
ガイダンスとして示された2026年第1四半期の売上高「400万ドル超・前年同期比100%超増」や、通期の売上成長率50〜100%という水準は、いずれも会社側の見通しであり実績ではない点に留意したい。
今後の見どころ
次四半期以降は、QS7001の認証取得状況と、2026年第1四半期の売上高が400万ドルを超えるかどうかが焦点となる。会社は2026年後半に量産売上が立ち上がると説明しており、実際の受注化ペースが計画通り進むかが試金石となる。
200百万ドル規模とされる商談パイプラインは実績のバックログではなく経営陣の見積もりであるため、契約化の進捗を継続的に確認する必要がある。また、2026年6月末までの完了を予定するMiraex買収など複数の戦略投資が同時進行しており、統合リスクにも注意が必要だ。
出典
2025:Q2 2025/09/09 発表(引け後)
- 発表翌営業日-0.75%寄付 +5.60%
- 5営業日+28.36%
シールSQ(LAES)の2025年度Q2決算サマリー
売上高と収益
- 四半期売上高:482.5万ドル(前年同期比▲0.1%)
- 売上総利益:162.6万ドル(前年同期比+74.3%)
- 粗利率:33.7%(前年同期19.3%)
営業費用と利益
- 営業損失(GAAP):▲2,123.7万ドル(前年同期▲889.0万ドル)
- 純損失:▲2,000.0万ドル(前年同期▲1,075.8万ドル)
- 営業費用合計:2,286.3万ドル(前年同期982.3万ドル)
- 株式報酬費用:993.5万ドル(前年はゼロ)
契約・受注(Bookings)
- 2026〜2028年のパイプライン規模:1億7,000万ドル
- PQC(耐量子暗号)、ASIC、主権半導体市場向け案件が中心
キャッシュと財務状況
- 現金・現金同等物残高:12,093.9万ドル(前年同期1,885.8万ドル、前年末比+4,431.5万ドル)
- 自己資本比率:83.2%
- 2025年上期の営業キャッシュフロー:▲1,187.9万ドル
技術・事業ハイライト
- IC’ALPS買収完了:2025年8月4日。仏ASIC設計企業で、H1の売上4,000万ドル(仏GAAPベース、非連結)
- 量子耐性チップ開発進展:QVault TPMシリーズ、QS7001など複数製品が2026年に収益化予定
- 新規共同事業:「Quantix Edge Security JV」(スペイン政府主導)、4,000万ユーロ規模、SEALSQは25%拠出
- 新拠点:インドに営業所を新設、アジア・欧州・トルコで販売網拡大
- MS6003/FIDO2パスワードレス対応チップ、Quantum RootCA、INeS Box等も発表
2025年度ガイダンス
- 通期売上見通し:1,750〜2,000万ドル(前年比+59%〜82%)
- IC’ALPSの連結効果および量子耐性技術の開発進展を反映
決算まとめ
売上は前年並みにとどまったが、粗利率が大幅に改善し製品ミックスの良化が見られる。一方で営業損失は拡大し、株式報酬費用の計上が主因。現金残高は大幅に増加し、自己資本も強固。2026年以降はIC’ALPSや量子耐性チップの商用化、スペイン政府とのJVが成長ドライバーとなる見通し。
