2026:Q1 2026/05/14 発表(引け後)
- 発表翌営業日-5.72%寄付 -7.17%
- 5営業日+1.78%
NU 2026年Q1決算:純利益8.7億ドル、収益基盤の拡大とクレジットコスト増加が併存
本決算のポイント
Nuホールディングスの2026年第1四半期は、総収入が前年同期の32.5億ドルから49.7億ドルへ拡大し、金利収入とフィー収入の両方が伸びた。売上規模の拡大に伴い、粗利益も13.2億ドルから18.6億ドルへ増加している。
一方で期中の予想信用損失(ECL)は9.7億ドルから17.2億ドルへと大きく膨らみ、営業費用も customer support、G&A、marketingを中心に前年同期の5.2億ドルから9.1億ドルへ増加した。それでも税引前利益は7.95億ドルから9.54億ドルへ、純利益は5.57億ドルから8.71億ドルへと伸び、増収に対して増益ペースの方が優っている点が今回の特徴だ。
一株当たり利益(希薄化後)は0.1776ドルとなり、前年同期の0.1139ドルから拡大した。貸出資産(クレジットカード債権とローン)の急拡大が収益成長を牽引した一方、信用コストの膨張とのバランスが今後も注視点になる。
抑えておくべきKPI
- 総収入: 49.7億ドル(前年同期32.5億ドルから増加)
- 純利益: 8.71億ドル(前年同期5.57億ドルから増加)
- 希薄化後EPS: 0.1776ドル(前年同期0.1139ドルから増加)
- 予想信用損失(ECL): 17.2億ドル(前年同期9.7億ドルから増加)
重要なインサイト
信用コストの拡大は、貸出資産の急成長と表裏一体の現象だ。クレジットカード債権は前四半期末の217.5億ドルから243.0億ドルへ、顧客向けローンは109.2億ドルから129.0億ドルへと積み上がり、カード債権のカバレッジ比率は16.2%から17.1%へ、ローンのカバレッジ比率は13.7%から15.0%へとそれぞれ上昇した。貸倒への備えを厚くしながら成長を続けている構図であり、質の悪化というより規模拡大に伴う自然な増加と読める範囲にある。
利益率面では、税引前利益が前年同期比で20%増加したのに対し、純利益はそれを上回るペースで拡大した。これは実効税率の低下(法人税が2.38億ドルから8288万ドルへ減少)が押し上げ要因になっており、一時的な税務要因を含む点は留意が必要だ。
ブラジル事業が引き続き収益の中心で、地域別収入は35.9億ドル(前年同期23.4億ドル)とグループ全体の大半を占める。メキシコも1.47億ドルから2.89億ドルへほぼ倍増し、規制当局から銀行転換に向けた条件付き承認を取得したことも成長ストーリーを支える材料だ。
今後の見どころ
米国では2026年1月にOCC(米通貨監督庁)から国法銀行設立の条件付き承認を取得しており、最終承認が下りれば預金・カード・貸出・デジタル資産カストディまで手がける米国事業展開の足がかりとなる。今後はこの認可プロセスの進展が注目点だ。
また、ブラジルの信用保証基金(FGC)への緊急増資計画への協力拠出(1.95億ドル)が発生している点は、業界全体の信用環境を示すシグナルとして留意したい。カバレッジ比率の上昇傾向が続くかどうか、次四半期以降のECL動向も併せて確認する価値がある。
出典
of Foreign Private Issuer Pursuant to Rule 13a-16 or 15d-16 of the Securities Exchange Act of 1934
2025:Q2 2025/08/14 発表(引け後)
- 発表翌営業日+9.08%寄付 +11.57%
- 5営業日+13.82%
NUホールディングス(NU)の2025年度Q2決算サマリー
売上高と収益
- 四半期売上高(IFRS):36億6,850万ドル(前年同期 28億4,870万ドル、前年比+29.0%、FX中立ベース+40.0%)
- 純利益(IFRS):6億3,700万ドル(前年同期 4億8,730万ドル、前年比+42.0%、FX中立ベース+42.0%)
- 調整後純利益(会社定義):6億9,450万ドル(前年同期 5億6,250万ドル、+23.4%)
- ROE:28%(前年同期 非開示)
営業費用と利益
- 売上総利益(IFRS):15億4,800万ドル(前年同期 13億5,940万ドル、前年比+15.0%、FX中立ベース+23.6%)
- 売上総利益率:42.0%(前年同期 48.0%)
- 効率性比率(経費率):28.3%(前年同期 非開示)
- 信用損失引当金/信用ポートフォリオ比率:4%(前年同期 4%)
契約・受注(Bookings)
- 顧客数:1億2,270万人(前年同期 1億450万人、+17.0%)
- 活動率:83%(前年同期 83%)
- 月間平均顧客単価(ARPAC):12.2ドル(前年同期 10.3ドル、+18% FX中立)
- 顧客獲得数(純増):410万人(前年同期 1820万人増)
キャッシュと財務状況
- 預金残高:366億ドル(前年同期 260億ドル、+41% FX中立)
- ローン・クレジットカード残高:273億ドル(前年同期 195億ドル、+40% FX中立)
- 金利収益資産(IEP):157億ドル(前年同期 101億ドル、+55% FX中立)
- ローン・預金比率(LDR):43%
技術・事業ハイライト
- ブラジルでは成人人口の60%以上をカバーし、顧客基盤拡大を継続
- メキシコでは1,200万超の顧客を獲得し、リテールバンキング展開を本格化
- コロンビアでは人口の約10%がNuを利用
- コスト効率維持(1顧客あたり提供コスト0.8ドル)と高いエンゲージメントを確保
2025年度ガイダンス
- 通期見通しは非開示
決算まとめ
ブラジルを中心とした高い市場浸透とメキシコ・コロンビアでの急成長が続き、顧客数と収益性が過去最高を更新。ARPACの増加と低いサービスコストにより高い営業レバレッジを実現。預金基盤と貸出残高の拡大が進む一方、売上総利益率は前年同期比で低下。中南米におけるデジタル金融プラットフォームの地位を固めつつある。
出典(一次情報)
2024:Q2
Nuホールディングス(NU)の2024年度Q2決算サマリー
- 総収益: 28億4,869万ドルで、前年同期の18億6,864万ドルから大幅に増加。
- 純利益: 4億8,727万ドル、前年同期の2億2,487万ドルと比較して大幅に増加。
- 調整後純利益: 8億6,608万ドルで、前年同期の3億6,617万ドルから増加。
- 1株当たり利益(EPS): 基本EPSは0.1018ドル、前年同期は0.0475ドル。希薄化後EPSは0.0998ドル。
主な要因
- 収益増加の理由: クレジットカードの利息収入や手数料収入が増加したことに加え、メキシコやコロンビア市場での顧客基盤の拡大が影響している。
- コストの管理: 販売管理費やマーケティング費用のコントロールが功を奏し、全体的な収益性が向上した。
営業コスト
- 顧客サポートと運営費: 1億6,291万7,000ドルで、前年同期の1億1,330万9,000ドルと比較して増加していますが、コスト管理は依然として効果的。
- 一般管理費: 3億2,655万5,000ドルで、前年同期の2億5,640万8,000ドルと比較して増加。
- マーケティング費用: 4,775万1,000ドルで、前年同期の3,392万3,000ドルから増加。
今後の見通し
Nu Holdingsは、ブラジル、メキシコ、コロンビアなどラテンアメリカ市場での強力な顧客基盤の拡大を背景に、今後も引き続き成長を見込んでいる。特に、デジタルバンキングおよびクレジットサービスの需要が高まっているため、今後も収益と利益の増加が期待されている。
Nu ホールディングスは、顧客基盤の拡大とクレジットサービスの需要増加により、収益と利益が前年同期比で大幅に改善されている。コスト管理も効果的に行われており、今後も成長を続ける見込みである。
