2026:Q2 2026/08/05 発表(引け後)
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SATL 2026年Q2決算:売上高が前年比259%増、初の営業黒字とプラスEBITDAを同時達成
SATLの決算ハイライト
サテロジックの2026年第2四半期は、売上高が前年同期比259%増の1590万ドルとなり、垂直統合型のPersistent Global Intelligence(PGI)インフラモデルが初めて営業黒字を生み出した四半期となった。GAAP営業利益は30万ドルの黒字で、前年同期の630万ドルの営業損失から660万ドルの改善となる。
一方でGAAP純損失は2000万ドルと前年同期の670万ドルから拡大したが、その主因は転換社債・ワラント・アーンアウト負債の公正価値再評価に伴う1970万ドルの非現金項目であり、株価上昇に伴う会計上の再評価であって事業の実力を反映したものではない。非GAAPベースの調整後EBITDAは280万ドルの黒字となり、前年同期の390万ドルの損失から大きく改善、こちらも会社史上初のプラス転換となった。
事業別ではデータ・アナリティクス部門が710万ドル、スペースシステムズ部門が880万ドルを計上し、特に衛星売却などを含むスペースシステムズの伸びが今期の成長を牽引した。会社は転換社債元本1200万ドルを普通株式に転換して資本構成の健全化も進めており、四半期末の現金は1.128億ドル、残存履行義務は8070万ドルと、事業拡大の原資と契約による見通しの両方を確保している。
抑えておくべきKPI
- 売上高: 1590万ドル(前年同期比259%増、内訳はデータ・アナリティクス710万ドル、スペースシステムズ880万ドル)
- GAAP営業利益: 30万ドルの黒字(前年同期は630万ドルの損失、会社史上初の黒字化)
- 調整後EBITDA: 280万ドルの黒字(前年同期は390万ドルの損失、会社史上初のプラス)
- 現金及び現金同等物: 1.128億ドル(2025年12月末の9440万ドルから増加)、残存履行義務8070万ドル
重要なインサイト
今回の黒字化は一時的な会計要因ではなく、売上の急拡大とコスト規律の両立という構造的な変化を示すものだ。売上原価・エンジニアリング費・販管費はいずれも増加しているものの、売上の伸び幅がそれを上回り、営業レバレッジが実際に効き始めていることが数字から読み取れる。
一方でGAAP純損失が拡大した点はローライトとして留意したい。原因は転換社債やワラントなど金融商品の公正価値変動という非現金項目であり、株価上昇という「良い理由」による会計上の損失拡大ではあるが、今後も株価変動次第でGAAP純損益は振れやすい構造が続く。
営業キャッシュフローは830万ドルのマイナスと前年同期の430万ドルから悪化して見えるが、これは衛星売却による830万ドルの収入がGAAP上は投資活動に分類されているためで、これを含めた非GAAP調整後営業キャッシュフローで見るとマイナス30万ドルまで大きく改善している。キャッシュ創出力の実態は表面上のGAAP数値よりも良好である点は評価できる。
今後の見どころ
次に注目すべきは、2026年第4四半期に予定されるMerlinコンステレーションの初回打ち上げと、2027年前半に見込まれる完全運用開始の進捗だ。Merlinは既存顧客契約で資金調達済みとされ、追加資本を必要としない計画であることが明言されており、この前提が計画通り維持されるかが焦点になる。
また、ポルトガルCEiiAプログラムや複数の国際防衛顧客との契約進捗、SynMaxおよびSpaceKnowとのAI地理空間インテリジェンス製品の協業がどこまで収益化されるかも重要だ。四半期ごとの黒字継続性と、公正価値評価に左右されやすいGAAP純損益の動きを引き続き注視したい。
出典
2025:Q3 2025/11/10 発表(引け後)
- 発表翌営業日+1.25%寄付 -1.25%
- 5営業日-13.13%
サテロジック(SATL)の2025年度Q3決算サマリー
サテロジック(SATL)は2025年11月10日、2025年度第3四半期(Q3)の決算を発表した。衛星コンステレーションの拡大と収益基盤の多様化が進む中、売上高は前年同期比・前四半期比ともに成長し、営業効率の改善も確認された。
売上高と収益
- 売上高: 360万ドル(前年同期比+29%、前四半期比+29%)
- Space Systems(衛星販売)とEarth Observation(データサービス)の両セグメントが成長
- GAAP EPS: 公開情報に含まれず
- Non-GAAP EPS: 公開情報に含まれず
- 売上成長の主要因は、ポルトガル向け衛星契約の進捗と、データサービス契約の拡大である。
営業費用と利益
- 営業費用: 前年同期比▲18%減少
- コスト削減施策が奏功し、効率的な事業運営を実現
- 調整後EBITDA損失: ▲460万ドル
- 前年同期から改善傾向にあり、事業スケールの拡大とともに収益性向上の兆しが見られる
- 営業キャッシュフロー(9ヶ月間)は▲1,740万ドルであり、前年同期比▲46%改善している。
契約・受注(Bookings)
- Suhoraとの7桁の戦略的データ配信契約(インド・ネパール独占権)を締結
- 3,000万ドル規模のAI-First コンステレーション契約を獲得済み
- ポルトガル向け衛星契約(1,800万ドル、2機)が進行中
キャッシュと財務状況
- 現金及び現金同等物: 2,830万ドル(2025年9月末時点、10月の公募増資前)
- 2025年10月に9,000万ドルの公募増資完了
- これにより財務基盤が大幅に強化され、衛星の追加製造・打ち上げ、技術開発、国際展開への投資が可能に
- 増資後の現金ポジションは1億ドル超と推定され、短期的な資金繰りリスクは大幅に低減
技術・事業ハイライト
- 運用衛星数:20機(世界最大級の商用高解像度コンステレーション)
- NextGen衛星プラットフォームの打ち上げ成功
- 30cm解像度の実現
- AI搭載による衛星上でのリアルタイムデータ処理
- 非ITAR設計により国際展開が容易
- Jeff Kerridge氏を営業エグゼクティブとして採用
- 防衛・インテリジェンス分野での営業体制強化
2025年度ガイダンス
- 公開情報に具体的な通期ガイダンスは含まれていないが、経営陣は以下の点を強調:
- 衛星コンステレーションの継続的拡大
- 商用・政府顧客双方での契約拡大
- 2025年後半から2026年にかけての収益加速
決算まとめ
良い点:
- 売上高が前年同期比・前四半期比ともに+29%成長
- 営業費用が前年同期比▲18%減少し、効率化が進展
- 営業キャッシュフローが前年同期比▲46%改善
- 9,000万ドルの公募増資により財務基盤が大幅に強化
- NextGen衛星プラットフォームの打ち上げ成功により技術的優位性が向上
- Suhoraとの独占契約など、国際市場での契約獲得が加速
懸念点:
- 依然として調整後EBITDAはマイナス(成長投資フェーズとして想定内)
- 営業キャッシュフローは依然としてマイナス(衛星製造・打ち上げによる先行投資)
- 売上規模がまだ小さく、収益性の確立には時間を要する見込み
総合評価: 今回の決算は、サテロジックが衛星コンステレーションの拡大と収益基盤の多様化を着実に進めていることを示す内容である。売上成長率の高さと営業効率の改善は評価できる一方で、黒字化までにはまだ時間を要する。しかし、9,000万ドルの公募増資により財務リスクは大幅に低減しており、今後の成長加速への準備が整ったと評価できる。
