このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。
注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)
ウォッチリスト概況(2025/07/23 終値ベース)
銘柄 | テーマ | 騰落率 | 個人メモ・インサイト |
---|---|---|---|
LUNR | 宇宙探査 | +18.53 % | Craig‑Hallum新規Buy、月面業務期待 |
HIMS | テレヘルス | +16.02 % | Truist目標48ドル引上げ |
QBTS | 量子コンピュータ | +15.41 % | B.Riley目標22ドル、量子期待 |
GEV | エネルギー転換 | +14.58 % | Q2好決算とガイダンス上方修正 |
CALM | 鶏卵食品 | +13.80 % | Q4大幅増益と自社株買い枠拡大 |
BFLY | 医療機器 | +13.76 % | 出来高急増 |
TEL | 産業コネクタ | +11.95 % | Q3売上EPS二桁増、AI需要寄与 |
SYM | 物流ロボット | +9.47 % | 一旦調整からの反発 |
市場インサイト
全体ムード
米国株は米日貿易合意を材料に揃って高値更新。ダウは4万5千ドル台に乗せ、S&P500も4営業日連続で史上最高値を更新した。ナスダックも高値を拡大。欧州はSTOXX600が+1.1%、日本も自動車株主導で日経平均が3.5%高。貿易リスク後退で株高・商品高が進む一方、米10年債利回りは4.38%へ上昇し、安全資産から資金がシフト。ドルは円・人民元に対して軟化し、貴金属は底堅い。市場全体は「関税緩和を好感したリスクオン」が支配。
エクイティ
指数 | 終値 | 前日比 | 背景 |
---|---|---|---|
ダウ | 45,010.29 | +507.85 pt (+1.1%) | 自動車・資本財買い |
S&P500 | 6,358.91 | +49.29 pt (+0.8%) | 貿易合意と決算期待 |
ナスダック | 21,020.02 | +127.34 pt (+0.6%) | 半導体・AI関連強い |
日経225 | 41,171.32 | +1,396.40 pt (+3.5%) | 関税軽減で輸出株急伸 |
STOXX600 | 550.22 | +5.88 pt (+1.08%) | 自動車・素材主導の反発 |
資金は大型テックと輸出関連に集中、欧州ディフェンシブも押し目買い。
債券
国 | 10年利回り | 前日比(bp) | 評価 |
---|---|---|---|
米国 | 4.38% | +4 | リスクオンで売り優勢 |
ドイツ | 2.67% | +4 | ECB前のポジション調整 |
日本 | 1.60% | +9 | 貿易合意で利上げ思惑浮上 |
長期金利は世界的に上昇、安全資産選好は後退。
為替
- USD/JPY 146.62(‑0.4%):円買い戻し優勢
- EUR/USD 1.1775(+0.2%):ECB利下げ観測後退でユーロ高
- USD/CNY 7.1602(‑0.2%):人民銀中間値安定策で元堅調
コモディティ
品目 | 終値 (USD) | 前日比 | ドライバー |
---|---|---|---|
WTI原油 | 65.64 | +0.33 (+0.5%) | 米日合意→需要期待 |
Brent原油 | 68.92 | +0.33 (+0.5%) | 同上 |
天然ガス | 3.07 | ‑0.18 (‑5.6%) | 在庫増・気温低下 |
金 | 3,422.95 | ‑0.2% | 債券売りで利回り上昇もドル安が下支え |
銀 | 39.65 | +1.9% | 工業需要と投機買い |
銅 | 5.76 | +2.1% | インフラ投資期待・供給懸念 |
クリプト
- ビットコイン:118,700ドル(+0.2%)—市場最高値圏での持ち合い継続
- イーサリアム:3,698ドル(‑0.2%)—L2需要高まるも利確優勢 高値警戒が続くが、ETF資金流入が下値を支える構図。
マクロイベント焦点(7/24〜7/28)
- 7/24 ECB理事会・ラガルド総裁会見:25bp利下げ有無とQT方針が焦点
- 7/24 米6月新築住宅販売・週間新規失業保険申請:住宅減速と労働逼迫度確認
- 7/25 米6月耐久財受注・Q2 GDP速報値:設備投資と成長ペースを測定
- 7/26 米6月個人所得・PCEデフレーター:インフレ鈍化が続くか
- 7/26 独IFO景況感・ユーロ圏消費者信頼感:欧州景気の底打ちを検証
インサイトまとめ
- 株式:関税緩和と決算期待でリスク選好継続。米大型テックと日本輸出株を軸に押し目買い。
- 債券:米10年4.4%近辺は短期的に売り余地縮小。独債・JGBとのスプレッドでキャリー獲得。
- 為替:ドルインデックス軟調。短期はユーロロング/円買い戻しシナリオ。
- コモディティ:原油は65ドル前後のレンジ、貴金属は金・銀ともに押し目買い妙味。
- クリプト:BTCは12万ドルが上値抵抗、ETHはETF資金・アップグレード期待で相対強。
戦略提案:ポートフォリオは株60%(米テック35・日輸出10・欧ディフェンシブ15)、債券30%(米中期60・独25・日15)、コモディティ10%(金5・銅3・原油2)を推奨。短期ヘッジとして米10年債先物ショート+ユーロ・コールを検討。