PR

S&P最高値更新も金利上昇、原油高とドル高で選別リスクオン(2025.07.24)

2025.07.24 市場インサイト|S&P最高値更新も金利上昇、原油高とドル高で選別リスクオン市場分析

このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。

注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)

ウォッチリスト概況(2025/07/24 終値ベース)

銘柄テーマ騰落率個人メモ・インサイト
BE燃料電池+22.95 %Q2決算期待と燃料電池需要報道
IPXチタンリサイクル+12.77 %46百万ドル私募調達で生産加速
OKLO小型原子炉+11.38 %Liberty Energy提携で高速炉展開
LTBR次世代燃料+8.02 %Russell指数採用後の資金流入継続
ALBリチウム化学+6.84 %RBC目標80ドル引上げ、リチウム強含み
SMR小型原子炉+6.65 %77 MWe設計NRC承認で買い継続
OUST3D LiDARセンサー+6.19 %Blue UAS選定で防衛需要期待
LEU濃縮ウラン+5.59 %ウラン価格上昇と強気評価追い風
DNA合成生物学+5.37 %機関買い報道で7日続伸

市場インサイト

全体ムード

S&P500とナスダックは再び史上最高値を更新。好決算と米欧関税協議進展が買い材料となり、ハイテク主導のリスク選好が続いた。一方ダウは–0.70%と逆行安で、決算失望銘柄への売りが重石。欧州ではSTOXX600が0.24%高で551.55と堅調、日本株も輸出関連中心に上伸した。米10年債利回りは4.41%台へ+2bp、リスクオンを映す金利上昇。ドルは対円で小幅高、対ユーロは横ばい。商品市況は原油高・金軟調の分散相場であり、選別色を帯びたリスクオンが本線。

エクイティ

指数終値前日比背景
ダウ44,694.09‑316.20 pt (‑0.70%)不発決算銘柄へ売り圧力
S&P5006,363.39+4.48 pt (+0.07%)メガテック買い継続
ナスダック21,057.96+37.94 pt (+0.18%)半導体・AI関連高
日経22541,826.34+655.02 pt (+1.59%)関税緩和期待で輸出株物色
STOXX600551.55+1.33 pt (+0.24%)化学・自動車株高が支援

米国ではグロース株に資金流入、欧州は景気敏感株、日本は輸出主導で高値追い。

債券

10年利回り前日比(bp)コメント
米国4.41%+2リスク選好で売り優勢
ドイツ2.68%ECB据え置きで上昇基調
日本1.60%BOJ正常化観測が継続

長期金利は主要国で同方向に上昇し、安全資産選好は後退。

為替

  • USD/JPY 146.92(+0.29%):米金利上昇でドル買い優位。
  • EUR/USD 1.1757(‑0.11%):ECB据え置きで動意薄。
  • USD/CNY 7.1509(‑0.33%):人民銀の維持スタンスで元堅調。

コモディティ(主要品目)

品目終値前日比ドライバー
WTI原油66.03 USD/bbl+1.20%在庫減・貿易楽観
Brent原油69.18 USD/bbl+0.98%ロシア供給懸念
天然ガス3.07 USD/MMBtu‑0.36在庫増・冷夏見通し
3,370.26 USD/oz‑0.51%金利上昇で調整
39.11 USD/oz‑0.37%工業需要強含み
5.80 USD/lb‑0.19%高値圏の利益確定

クリプト

  • ビットコイン 119,064 USD(+0.90%) — 高値圏レンジ維持。
  • イーサリアム 3,737 USD(+4.66%) — L2需要とETF資金流入が追い風。

マクロイベント焦点(7/25–7/29)

  • 7/25 米6月耐久財受注・Q2 GDP速報:設備投資の勢いと成長ペースを確認。
  • 7/26 米6月個人所得・PCEデフレーター:インフレ鈍化の持続性を検証。
  • 7/29–30 FOMC会合:政策金利据え置き見通しも、声明文とドットの修正幅に注目。
  • 7/29 ユーロ圏7月消費者信頼感(確報):景況感の底打ちを探る。

インサイトまとめ

  • 株式:最高値圏グロース主導。決算好調が続く限り大型テック押し目買い優位。
  • 債券:米10年4.4%付近はレンジ上限接近。デュレーション短縮とクレジットスプレッド狙いが有効。
  • 為替:ドル選好だが上値重い。短期はユーロロング/円ショートで利ざや狙い。
  • コモディティ:原油は供給懸念で底堅い一方、金は金利上昇で上値抑制。銀・銅は中国需要に連動。
  • クリプト:ETF資金がビットコイン下支え。イーサはアップグレード期待で相対強。

ポートフォリオ示唆:株55%(米テック35・欧景気敏感10・日輸出10)、債券30%(米中期60・独20・日20)、コモディティ10%(原油4・金4・銅2)、現金5%。イベント前にS&P500プットで下振れヘッジを検討。

タイトルとurlをコピーしました