このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。
注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)
上昇銘柄(2025/10/24 終値ベース)
| 名柄 | 終値 | 変動率 | テーマ | インサイト |
|---|
| LAZR(ルミナー・テクノロジーズ) | 2.22 | +31.36% | 自動運転LiDAR | 創業者ラッセルの買収提案思惑再燃 |
| LAES(シールSQ) | 7.01 | +22.55% | 量子耐性セキュリティ | ナスダック・グローバル・セレクト昇格発表 |
| FLNC(フルーエンス・エナジー) | 19.52 | +21.77% | 蓄電システム | BofAが目標株価$17提示のレーティング報道 |
| HIVE(ハイブ・デジタル・テクノロジーズ) | 6.03 | +17.77% | ビットコイン採掘・AI/HPC | Zacks格上げと強気評価継続 |
| AXTI(エーエックスティ) | 6.06 | +16.99% | 化合物半導体基板 | 特になし |
| QS(クアンタムスケープ) | 16.82 | +14.73% | 全固体電池 | Q3進捗発表後の評価継続・アナリストポジティブ |
| IREN(アイリス・エナジー) | 62.90 | +12.60% | ビットコイン採掘・AIデータセンター | Nvidia優先パートナー化とAIクラウド拡張期待継続 |
| AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ) | 252.92 | +7.63% | AI半導体・GPU | OpenAI向けAIチップ大型供給契約思惑継続 |
下落銘柄
| 名柄 | 終値 | 変動率 | テーマ | インサイト |
|---|
| COUR(コーセラ) | 9.20 | -12.88% | オンライン教育・EdTech | Q3決算発表・Q4見通し保守で失望売り |
| MXL(マックスリニア) | 15.62 | -10.84% | 通信半導体 | Q3決算発表・Silicon Motion仲裁懸念で下押し |
| WRLD(ワールド・アクセプタンス) | 141.20 | -8.90% | 消費者金融 | Q2決算EPS大幅ミス |
個人的所感
シールSQ(LAES)の市場区分昇格やルミナー(LAZR)の買収思惑など、個別材料が主導。
エネルギー貯蔵や全固体電池といったテーマ物色が継続し、仮想通貨連動のハイブ・デジタル・テクノロジーズ(HIVE)やAIデータセンター転換中のアイリス・エナジー(IREN)にも資金が流入。
半導体ではOpenAI契約を背景にAMDが牽引し、決算直後の材料は限定的ながら、ファンダメンタルよりもニュースフローとテーマ回帰の様相。
市場インサイト
【分析日】2025/10/24
全体ムード
米CPIの落ち着きと好決算の両輪でリスク選好復元、ダウ初の47,000台乗せとナスダック高値追いの象徴性。
原油は制裁観測後の持ち高調整で強含み維持、米10年4%近辺の膠着とドルの高原状態がクロスアセットのバリュエーションに中立圧力。
欧州はエネルギーとラグジュアリーの相場牽引、東京は景気底打ち期待と先物買い戻しの継続で下値難の地合い。
エクイティ
| 指数 | 終値 | 前日比 | 背景 |
|---|
| ダウ | 47,207.12 | +467.40 (+1.00%) | インフレ鈍化×好決算の安心感 |
| S&P500 | 6,791.69 | +53.90 (+0.80%) | クオリティ成長とメガテックの選別高 |
| ナスダック | 23,204.87 | +250.52 (+1.10%) | AI関連とソフト・半導体の寄与 |
| 日経225 | 49,299.65 | +658.04 (+1.35%) | 円の落ち着きと先物主導の買い戻し |
| STOXX600 | 576.10 | +1.67 (+0.29%) | エネルギー高とラグジュアリーの堅調 |
債券
| 国 | 10年利回り | 前日比(bp) | コメント |
|---|
| 米国 | 4.01 % | −2 | インフレ鈍化と株高の同居でレンジ推移 |
| ドイツ | 2.62 % | +1 | エネルギー上振れと供給要因の小幅押し上げ |
| 日本 | 1.66 % | +1 | 株高一服下の金利正常化観測 |
為替
- USD/JPY 151.20(−0.17%):米金利レンジと介入警戒の綱引き
- EUR/USD 1.1685(+0.04%):欧州株堅調と金利差の安定
- USD/CNY 7.1180(−0.03%):強めの仲値運用と底打ち期待の支え
コモディティ
| 品目 | 終値 | 前日比 | ドライバー |
|---|
| WTI原油 | $59.80/bbl | −0.57% | 制裁観測後の持ち高調整と需給見通しのせめぎ合い |
| Brent原油 | $63.90/bbl | −0.87% | 供給懸念一服とスプレッド修正 |
| 天然ガス | $3.06/MMBtu | +1.32% | 冬場需要見込みとショートカバー |
| 金(現物) | $4,160.00/oz | +0.85% | 利下げ観測と安全資産需要の回帰 |
| 銀 | $49.60/oz | +1.02% | 金連動と工業需要テーマの持ち直し |
| 銅 | $4.94000/lb | +0.10% | 在庫低位とエネルギー転換関連の支え |
クリプト
- ビットコイン $110,300.00(+0.36%):テック地合い改善と金利レンジの支え
- イーサリアム $4,040.00(+0.50%):イベント待ちの相対安定とアルト循環の限定
マクロイベント焦点(今後3–4営業日)
- 2025/10/28(火)米・消費者信頼感(Conference Board):家計マインドと雇用見通しの確認
- 2025/10/29(水)米・新築住宅販売:住宅需要の底堅さと金利感応度の点検
- 2025/10/30(木)米・Q3 GDP(速報):成長モメンタムと物価の同時評価
- 2025/10/31(金)米・PCEデフレーター/シカゴPMI:物価の粘着度と景況感の最終チェック
インサイトまとめ
- クリプト:BTCは105–110kレンジ上限試しを注視、ETHは軽量スタンス継続が良さげ
- 株式:クオリティ成長×メガテックの軸足維持が無難
- 債券:米10年は4%近辺の往来継続観、デュレーション中立やや長めが妥当
- 為替:ドルの高原状態想定、USD/JPYは151近辺のレンジ回転が良さげ
- 原油:制裁ヘッドライン後の高ボラ前提の短期回転が妥当
- 貴金属:金は段階買い、銀は短期回転が無難