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GH、CAH、FORMなど決算ビートで医薬・半導体・通信に資金集中、FMC減配ショックで素材株急落(2025/10/30)

GH、CAH、FORMなど決算ビートで医薬・半導体・通信に資金集中、FMC減配ショックで素材株急落(2025/10/30)市場分析

このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。

注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)

上昇銘柄ウォッチリスト(2025/10/30 終値ベース)

名柄終値変動率テーマインサイト
GH(ガーダント・ヘルス)92.41+27.87%がん遺伝子検査・リキッドバイオプシーQ3売上+39%・通期見通し上方修正
FORM(フォームファクター)59.25+24.16%半導体テスト装置Q3ビート・来期ガイダンス堅調
IDR(アイダホ・ストラテジック・リソーシズ)34.96+19.44%金・クリティカルミネラル出来高急増のリバウンド・決算前の思惑
CAH(カーディナル・ヘルス)189.84+15.43%医薬品流通Q1決算大幅ビート・通期EPS上方修正
MRNA(モデルナ)28.14+13.93%mRNAワクチン大手との買収・大型提携観測報道
CRML(クリティカル・メタルズ)12.88+11.13%レアアース・重要鉱物役員人事報道と短期リバウンド
SIRI(シリウスXM)23.19+10.11%衛星ラジオ・音声配信Q3決算で通期ガイダンス一斉引き上げ
CALX(カリックス)68.04+9.34%通信機器・ブロードバンドSaaSQ3売上・EPSとも予想超過
LAES(シールスク)6.89+9.19%量子耐性セキュリティNASDAQグローバル・セレクト昇格後の物色継続
FOX(フォックス)58.83+8.24%メディア・配信Q1売上予想超・$15億ASR実施発表

下落銘柄

名柄終値変動率テーマインサイト
FMC(エフエムシー)15.53-46.52%農薬化学大幅減配と通期見通し下方修正
STEM(ステム)16.94-26.67%エネルギー貯蔵・AIソフトQ3売上/EPS未達・ガイダンス弱含み
SFM(スプラウツ・ファーマーズ・マーケット)77.25-26.11%自然食品スーパー既存店鈍化示唆・見通し慎重
ITRI(イトロン)108.99-21.12%スマートメーター・ユーティリティIoTQ4見通し弱含み・受注タイミング不安
WOLF(ウルフスピード)26.16-18.22%SiCパワー半導体低調な売上見通しと粗利悪化懸念
CMG(チポトレ・メキシカン・グリル)32.53-18.18%外食・ファストカジュアル売上見通し下方修正・コスト高でマージン圧迫
CI(シグナ)247.10-17.39%医療保険・PBMEPSミス・PBM部門マージン圧縮懸念
EBAY(イーベイ)83.73-15.88%EC・マーケットプレイス4Q EPSガイダンス未達・関税コスト懸念
RBLX(ロブロックス)113.00-15.51%ゲームプラットフォーム・メタバース赤字継続見通し・損失拡大懸念
PI(インピンジ)206.08-14.81%RFID・IoTガイダンス弱含み・成長鈍化懸念
BAX(バクスター・インターナショナル)19.16-14.54%医療機器・医薬品売上未達と通期EPS見通し引き下げ
CVNA(カルヴァナ)305.07-13.81%オンライン中古車販売4Q販売台数見通し弱含み・粗利/台低下

個人的所感

決算と企業イベント主導。
医薬ではCAHの好決算とモデルナの提携観測が主導。半導体周辺はFORMのビートが追い風。
通信・配信はSIRIとCALXがガイダンス改善で買い優勢。資源はCRMLとIDRの短期リバウンド色。
メディアのFOXは好決算とASRで需給良化。テーマ軸は決算上振れとヘルスケア材料、そこにレアアース関連の物色が重なる構図。

一方で、ネガティブサプライズ主導の銘柄も多数。
消費関連はCMGの見通し下方でコスト高と需要鈍化を確認。ディフェンシブのCI・BAXも利益率圧迫で売られ、成長株ではRBLX・PIが「ビートでもガイダンス弱」で下落。小売のEBAYは関税コストと利益見通しが重石。素材のFMCは減配ショックで急落。全般にバリュエーション修正と来期利益不安が同時進行。

市場インサイト

【分析日】2025/10/30

全体ムード

米Q3GDP速報の上振れパウエル慎重発言の余韻の交錯による長期金利とドルの持ち直し、一方でメガテックのガイダンス耐性クオリティ成長の選別が株式の下支えの構図。原油の反落金の続落によるコモディティのディスインフレ示唆、中国景気底打ち観測の息切れ欧州指標の持ち直し一服がグローバル需給の慎重化要因。東京は円の高原状態決算シーズンの手控えによる戻り売り優勢の一日。

エクイティ

指数終値前日比背景
ダウ47,820.45+188.45 (+0.40%)GDP上振れ下の循環株見直し
S&P5006,872.23−18.36 (−0.27%)金利反発下のバリュエーション調整
ナスダック23,819.31−139.16 (−0.58%)大型グロースのガイダンス警戒
日経22548,875.08−304.92 (−0.62%)円の高原状態と高値圏の利食い
STOXX600576.61+1.21 (+0.21%)ディフェンシブと素材の選別高

債券

10年利回り前日比(bp)コメント
米国4.09 %+4GDP上振れを受けた小幅リフレ
ドイツ2.63 %+2景況感持ち直し観測の残存
日本1.67 %+1金利正常化思惑の継続

為替

  • USD/JPY 151.95(+0.16%)米金利反発とドル買い優位。
  • EUR/USD 1.1625(−0.26%)ドル高地合いと欧指標一服。
  • USD/CNY 7.1225(+0.04%)強め仲値運用下のレンジ継続。

コモディティ

品目終値前日比ドライバー
WTI原油$59.20/bbl−1.09%在庫思惑と需要減速懸念
Brent原油$63.10/bbl−1.10%ドル高気味と供給不安一服
天然ガス$3.02/MMBtu−1.31%気温見通しと在庫修正
金(現物)$4,070.00/oz−1.21%金利反発×ドル高の圧力
$48.55/oz−1.02%金連動と工業需給選別
$4.93000/lb−0.20%在庫低位も中国需要の不確実

クリプト

  • ビットコイン $107,230.00(−1.40%)ドル高基調とイベント前のリスク抑制。
  • イーサリアム $3,963.00(−0.80%)アルト循環の細りと金利反発の逆風。

マクロイベント焦点(今後3–4営業日)

  • 2025/10/31(金)米・PCEデフレーター/個人所得支出、欧・HICP速報物価粘着度と消費耐性の確認。
  • 2025/11/04(火)米・JOLTS求人/工場受注労働需給の冷却と製造業の在庫循環。
  • 2025/11/05(水)米・ISM非製造業/ADP雇用サービス需給と賃金圧力の点検。
  • 2025/11/06(木)英・政策金利(BoE)/米・新規失業保険政策スタンス労働減速度合いの再評価。

インサイトまとめ

  • 株式クオリティ成長×ディフェンシブの軸維持が無難。
  • 債券:米10年は4%前後の往来継続観、デュレーションは中立やや長めが妥当。
  • 為替ドル高気味の高原想定、USD/JPYは152接近局面の戻り売りと押し目の両待ちが良さげ。
  • 原油:在庫ヘッドラインと景気不安で戻り売り優勢が妥当。
  • 貴金属:金は段階買いもボラ高前提の短期回転が無難。
  • クリプト:BTCは105–110kレンジの下限意識、ETHは軽量スタンス継続が良さげ。

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