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GCT・TXG・LASRが決算ビートで急騰、UI・DNAはガイダンス不透明で売られる(2025.11.07)

GCT・TXG・LASRが決算ビートで急騰、UI・DNAはガイダンス不透明で売られる(2025.11.07)市場分析

このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。

注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)

上昇銘柄ウォッチリスト(2025/11/07 終値ベース)

名柄終値変動率テーマインサイト
GCT(ギガクラウド・テクノロジー)33.11+30.05%越境EC・物流プラットフォームQ3売上$333M・EPS$0.99の決算ビート
PBYI(ピューマ・バイオテクノロジー)5.99+22.24%乳がん治療薬Q3EPS$0.21で予想超過
EOSE(イオス・エナジー)18.26+19.42%蓄電池企業史上最高の四半期出荷を報告
ASPI(ASPアイソトープス)9.00+17.49%安定同位体子会社の転換社債調達発表
TXG(テンエックス・ゲノミクス)15.25+17.31%シングルセル解析Q3決算ビート・進捗更新
PAR(パー・テクノロジー)38.67+16.58%外食向けPOS・SaaSQ3売上/EPS上振れ
SES(エスイーエスAI)2.55+16.44%リチウム金属電池Q3決算公表・事業進捗更新
SNDK(エスエヌディーケー)239.48+15.31%フラッシュメモリ・ストレージFY26Q1決算ビートとAI関連需要・NAND価格上昇の追い風
LASR(エヌライト)34.16+14.67%産業用レーザーQ3決算ビート・Q4売上見通し引き上げ
YOU(クリア・セキュア)36.08+12.68%空港・本人認証Q3売上$229M・利益率堅調で評価
CTEV(クラリテブ)69.25+11.77%医療費データ・支払最適化Q3売上$246M・通期見通し引き上げ

下落銘柄

名柄終値変動率テーマインサイト
DNA(ギンコ・バイオワークス)8.95-20.80%合成生物学Q3赤字拡大・EPSミスで失望
UI(ユビキティ)612.19-19.40%ネットワーク機器決算ビートもガイダンス非提示・成長鈍化懸念
RUN(サンラン)17.13-16.11%住宅向け太陽光収益性懸念と一過性要因指摘で評価修正
DIOD(ダイオーズ)44.28-14.53%半導体・ディスクリートEPS未達・利益率低下で失望
ABCL(アブセラ)3.91-13.69%抗体創薬プラットフォーム予想超過の赤字拡大・研究費増で収益性悪化
DOCS(ドクシミティ)54.29-13.25%医療向けデジタル広告決算ビートも見通し保守で成長不安
ARLO(アーロ)14.83-12.46%スマートホーム・防犯決算達成もガイダンス慎重で利益確定
ACHR(アーチャー・アビエーション)8.18-7.88%eVTOL・空飛ぶタクシー増資発表と空港買収方針で希薄化・資金負担懸念

個人的所感

地合いはリバウンドの様相。ギガクラウド(GCT)は増収増益の明確なビートで素直に反応。
テンエックス(TXG)は研究需要の回復を示し、再評価。エヌライト(LASR)は国防向けの強含みと強気ガイダンスが支え。
クリア・セキュア(YOU)は収益性の高さが評価。クラリテブ(CTEV)は売上成長と通期引き上げで見直し。
エネルギー蓄電ではイオス(EOSE)が出荷拡大で存在感。ASPアイソトープス(ASPI)は資金調達の進捗で期待先行。外食SaaSのパー(PAR)は業績の底堅さを確認。
全体として決算・受注動向・ガイダンスに素直な資金循環。

決算下落については、ユビキティ(UI)は好決算でも先行きの示唆が乏しく、期待先行の修正が進行。サンラン(RUN)は収益性と一過性取引への懸念が残り、ソーラー需要の先行き不透明感が重石。
ダイオーズ(DIOD)はEPS未達とマージン低下で需給悪化。
ギンコ(DNA)は赤字拡大の継続で資金繰り不安の再燃。
ドクシミティ(DOCS)とアーロ(ARLO)はビートでもガイダンスの慎重さが嫌気。アブセラ(ABCL)は研究費増で赤字拡大、収益化の遅れが意識。
アーチャー(ACHR)は増資と空港取得方針の資金負担増が嫌気。総じて、バリュエーションの高い成長株に対する見通し厳格化と資金調達への警戒が主因。

市場インサイト

【分析日】2025/11/07

全体ムード

米雇用統計の鈍化確認(雇用者増の減速と賃金伸びの一服)とパウエル慎重トーンの余韻の交錯による長期金利低下とドルの緩み、一方でメガテックのガイダンス耐性ディフェンシブ回帰の併走による選別相場
原油は在庫・需要観測の綱引きで小安金は金利低下で切り返し、欧州は景況感持ち直しの息継ぎ、東京は円高一服と先物買い戻しによる底堅さ

エクイティ

指数終値前日比背景
ダウ48,279.89+297.49 (+0.62%)雇用鈍化による金利低下と循環株見直し
S&P5006,979.07+51.27 (+0.74%)クオリティ成長と大型グロースの選別買い
ナスダック24,410.55+224.93 (+0.93%)AI関連とソフト・半導体の相対強さ
日経22549,481.18+172.58 (+0.35%)円高一服と先物買い戻し
STOXX600580.97+2.31 (+0.40%)景況感持ち直しの息継ぎと決算選別

債券

10年利回り前日比(bp)コメント
米国3.99 %−4雇用・賃金の鈍化を受けた利回り低下
ドイツ2.56 %−3欧州指標一服と安全資産需要
日本1.65 %−1リスク資産の持ち直し下での需給均衡

為替

  • USD/JPY 150.49(−0.42%):雇用鈍化による米金利低下でドル売り優位。
  • EUR/USD 1.1766(+0.35%):ドル一服と欧州株の底堅さ。
  • USD/CNY 7.1092(−0.06%)強め仲値運用と景気底打ち期待のレンジ推移。

コモディティ

品目終値前日比ドライバー
WTI原油$59.20/bbl−0.67%在庫観測と需要鈍化の綱引き
Brent原油$62.91/bbl−0.49%供給不安一服とスプレッド修正
天然ガス$3.17/MMBtu+1.60%冬場需要見込みとショートカバー
金(現物)$4,136.40/oz+0.90%金利低下と安全資産需要
$49.59/oz+0.80%金連動と工業需要テーマ
$4.95386/lb+0.08%在庫低位とエネルギー転換関連の支え

クリプト

  • ビットコイン $111,102.29(+1.14%)ドル軟化とテック地合いの支え。
  • イーサリアム $4,079.97(+0.74%):材料限定下の相対安定とアルト循環の薄さ。

マクロイベント焦点(今後3–4営業日)

  • 2025/11/11(火)独・ZEW景況感:景況感持ち直しの持続度合いの点検。
  • 2025/11/12(水)米・CPIディスインフレ進行度と利下げ経路の検証。
  • 2025/11/13(木)米・PPI/新規失業保険:上流価格と労働減速の確認。
  • 2025/11/14(金)米・ミシガン大学消費者信頼感(速報)期待インフレと家計マインドの転機。

インサイトまとめ

  • 株式クオリティ成長×メガテックの軸維持、循環は金利低下恩恵の厳選が無難。
  • 債券:米10年は4%割れ定着可否を見極めつつデュレーションやや長めが妥当。
  • 為替ドル軟化の戻り売り優位、USD/JPYは150台半ばの値固め待ちが良さげ。
  • 原油:需要不安優位で戻り売りが妥当。
  • 貴金属:金は段階買い、銀はボラ高前提の短期回転が無難。
  • クリプト:BTCは110k台の上値追いは一進一退、ETHは軽量スタンス維持が良さげ。
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