PR

【QBTS】Dウェイブ・クアンタムの決算まとめ|2026年Q2

最新 2026:Q2 寄り前

2026:Q2 2026/08/06 発表(寄り前)

  • 発表翌営業日-9.28%寄付 -13.79%
  • 5営業日-3.04%

QBTS 2026年Q2決算:売上は横ばいも、上半期ブッキングが前年比1,120%増と受注の勢いが際立つ四半期

QBTSの決算ハイライト

D-Waveの2026年第2四半期は、売上高が310万ドルと前年同期の310万ドルからほぼ横ばいにとどまった一方、受注動向を示すブッキングは大きく伸びた四半期となった。上半期のブッキングは3,550万ドルと、前年同期の290万ドルから1,120%増と急拡大しており、そこには2,000万ドルのシステム販売案件も含まれている。

収益性の面では、GAAP営業費用が5,500万ドルと前年同期の2,850万ドルから93%増加し、製品開発とゴートゥマーケット投資の拡大を背景に純損失は4,800万ドルとなった。ただし前年同期の純損失1.67億ドルからは大きく縮小しており、これは前年同期に計上されたワラント負債の再評価に伴う非現金の費用1.42億ドルが今期は発生しなかったことが主因である。

通期の売上・利益ガイダンスについては本文中に明示的な記載がなく、会社は今回、ロードマップの進捗や商業案件の拡大を中心に説明している。

抑えておくべきKPI

  • 売上高(Q2): 310万ドル(前年同期比ほぼ横ばい、商業顧客比率は62.4%と前年の45.1%から上昇)
  • 上半期ブッキング: 3,550万ドル(前年同期比1,120%増、平均案件規模も同水準で拡大)
  • 残存履行義務(RPO): 4,070万ドル(前年同期の530万ドルから668%増、うち57%が今後12カ月以内に収益認識見込み)
  • Non-GAAP調整後EBITDA損失(Q2): 3,710万ドル(前年同期の2,000万ドルから85%拡大)

重要なインサイト

今回の決算で最も注目すべきは、四半期の売上自体は伸びていないものの、将来の収益に直結するブッキングとRPOが桁違いに拡大している点である。上半期のQCaaS収益のうち本番稼働(production)由来の割合が37.3%に達し、前年同期の9.8%から大きく上昇したことは、実験段階の利用から実運用への移行が進んでいることを示唆する。

一方でローライトとして、上半期の売上高は590万ドルと前年同期の1,810万ドルから67%減少している。これは前年同期にアニーリング量子コンピュータの初号機販売で1,370万ドルの大型収益を計上した反動によるもので、一時的な高水準からの反落であり構造的な悪化ではないと読み取れる。GAAP粗利益率も前年同期の87.6%から59.4%へ低下しているが、同じ大型販売案件の有無が主因とされている。

現金・有価証券残高は5.46億ドルとなり、前年同期の8.19億ドルから33%減少した。減少分の9割超はQuantum Circuitsの買収に伴う現金支出によるもので、財務基盤は依然として厚い水準を維持している。

今後の見どころ

次四半期以降は、RPOのうち57%が今後12カ月で収益化される見込みとされている点が、実売上への転換ペースを測る手がかりになる。2,000万ドル規模のシステム販売案件がいつ収益として計上されるかも注視したい。

また、ゲートモデル量子コンピュータのロードマップでは2026年内に17物理量子ビットシステムの提供が予定されており、アニーリング方式では2029年に2万量子ビットシステムを目指すとされている。技術マイルストーンの達成状況が、商業案件の拡大ペースとあわせて今後の評価軸になりそうだ。

出典

D-Wave Reports Second Quarter 2026 Results

2025:Q2 2025/08/07 発表(寄り前)

  • 発表翌営業日-2.33%寄付 -3.30%
  • 5営業日+6.09%

Dウェイブ・クアンタム(QBTS)の2025年度第2四半期決算サマリー

売上高と収益

  • 四半期売上高(GAAP):310万ドル(前年比+42.0%)
  • GAAP粗利益:200万ドル(前年比+42.0%)、粗利率63.8%(+0.2pt)
  • Non-GAAP粗利益(会社定義):222万ドル(前年比+39.0%)、粗利率71.8%(▲1.3pt)
  • 純損失(GAAP):▲1億6,733万ドル(前年同期 ▲1,778万ドル)
  • 調整後純損失(会社定義):▲2,528万ドル(前年同期 ▲1,997万ドル)
  • 調整後EBITDA損失(会社定義):▲2,000万ドル(前年同期 ▲1,389万ドル)

営業費用と利益

  • 営業損失(GAAP):▲2,650万ドル(前年同期 ▲1,884万ドル)
  • GAAP営業費用:2,848万ドル(前年比+41.0%)
  • Non-GAAP営業費用(会社定義):2,222万ドル(前年比+43.4%)
  • 増加要因は人件費+350万ドル、株式報酬+240万ドル、製造関連+160万ドル、プロサービス費+150万ドルなど

契約・受注(Bookings)

  • 四半期受注額:130万ドル(前年比+92.0%)
  • 過去4四半期の売上計上顧客数:100社超

キャッシュと財務状況

  • 現金・現金同等物:8億1,931万ドル(前年同期 4,091万ドル、前期比+169%)
  • 株主持分:6億9,425万ドル(前年末 6,265万ドル)
  • 資金調達実績:ATM増資で4億ドル、ワラント行使で9,931万ドル、ELOCから3,778万ドルを調達

技術・事業ハイライト

  • 第6世代量子コンピュータ「Advantage2」正式提供開始
  • 韓国・延世大学・仁川市とMOU締結、同大学キャンパスへのシステム導入を視野
  • 高度低温パッケージング技術開発を発表、将来10万キュービット級「Advantage3」に向けた基盤構築
  • 量子AI/機械学習用オープンソースツールキット提供開始
  • 新規・更新契約顧客にE.ON、GE Vernova、NQCC、ニコン、NTTデータ、NTTドコモ、シャープ、オックスフォード大学など

決算まとめ

売上と粗利益は二桁成長を維持し、受注も大幅増加。特に現金残高は過去最高となり、将来の大型投資や買収に十分な余力を確保。ただし株価上昇に伴うワラント評価損で純損失が拡大し、営業赤字も拡大傾向。技術面では新世代マシンと量子AIツール投入、国際提携拡大で中長期成長の布石を打った。

出典(一次情報)

2025:Q1 2025/05/08 発表(寄り前)

  • 発表翌営業日+51.23%寄付 +25.83%
  • 5営業日+60.81%

Dウェイブ・クアンタム(QBTS)の2025年Q1決算サマリー

売上高と収益

  • 四半期売上高: 1,500万ドル(前年同期比 +509%)
  • GAAP粗利益: 1,387万ドル(前年 166万ドル)
  • GAAP粗利益率: 92.5%(前年 67.3%)
  • Non-GAAP粗利益: 1,405万ドル(前年 189万ドル)
  • Non-GAAP粗利益率: 93.6%(前年 76.6%)
  • 純損失(GAAP): ▲542万ドル(前年 ▲1,731万ドル)
  • 1株あたり純損失: ▲0.02ドル(前年 ▲0.11ドル)

営業費用と利益

  • GAAP営業費用: 2,517万ドル(前年 1,917万ドル、+31%)
  • Non-GAAP営業費用: 2,016万ドル(前年 1,478万ドル、+36%)
  • 調整後EBITDA損失: ▲611万ドル(前年 ▲1,289万ドル、▲53%)

契約と受注(Bookings)

  • 四半期受注高: 160万ドル(前年 450万ドル、▲64%)
  • 顧客数(過去12か月): 133社(前年 128社)

商用顧客:69社(うちForbes Global 2000企業:25社)
研究機関:52社、政府機関:12社

キャッシュと財務状況

  • 現金および現金同等物: 3億432万ドル(過去最高)
  • 営業キャッシュフロー: ▲1,928万ドル(前年▲1,212万ドル)
  • 設備投資: 44万ドル
  • ATM株式発行による資金調達: 1億4,610万ドル
  • ELOC残枠: 3,780万ドル(10月まで有効)

技術・事業ハイライト

  • 初の商用量子システム売上(Jülich Supercomputing Centre向け)
  • Ford Otosanがハイブリッド量子アプリを量産ラインに導入

車両スケジューリング時間を30分→5分に短縮(6倍改善)
日本たばこ産業(JT)と共同で創薬用AI+量子アプローチのPoC完了
Advantage2システムの設置完了(Davidson Technologies)
非線形ハイブリッドソルバー拡張(予算配分・資源分配などに対応)
量子ブロックチェーンの概念実証(消費電力を最大1,000分の1に)

2025年ガイダンス(次期見通し)

  • 明確な数値ガイダンスは未開示
  • CEOコメントより、「今後も収益化の拡大と技術リーダーシップ維持を最優先」との戦略継続が示されている

D-Waveは、商用初のシステム販売や実運用PoCの成功、研究面での量子超越性の証明など、技術・商業両面で飛躍的な前進を見せた四半期となった
粗利益率は90%超えと際立ち、EBITDA損失も半減。多くのPoCが本番運用に移行しつつあり、今後の受注・収益拡大の基盤が着実に構築されつつあることが示された決算内容である。投資家にとっては、長期視点での商用量子コンピューティング普及の波に乗る有望株といえる。

2024:Q4 2025/03/13 発表(寄り前)

  • 発表翌営業日+18.73%寄付 +4.12%
  • 5営業日+82.13%

Dウェイブ・クアンタム(QBTS)の2024年の通期決算サマリー

売上高と収益

  • 年間売上高: 8.83百万ドル(前年とほぼ同水準)
  • GAAP粗利益: 5.56百万ドル(前年比+20%)
  • GAAP粗利益率: 63.0%(前年52.8%)
  • Non-GAAP粗利益: 6.43百万ドル(前年比+5%)
  • Non-GAAP粗利益率: 72.8%(前年69.8%)

営業費用と利益

  • GAAP営業費用: 82.8百万ドル(前年比▲3%)
  • Non-GAAP営業費用: 62.4百万ドル(前年比+3%)
  • 調整後EBITDA損失: 56.0百万ドル(前年比+3%)
  • GAAP純損失: 143.9百万ドル(前年比▲61.2百万ドル)
  • 調整後純損失: 75.6百万ドル(前年比▲7.3百万ドル)

契約と受注(Bookings)

  • 年間受注高: 23.9百万ドル(前年比+128%)
  • 第4四半期受注: 18.3百万ドル(前年比+502%)
  • 契約顧客数: 135社(うち商用顧客76、政府・研究機関59)
  • Forbes Global 2000企業数: 28社(全商用顧客の37%)

キャッシュと財務状況

  • 2024年末現金残高: 1億7,798万ドル
  • 2025年3月時点の現金: 3億ドル超
  • 第4四半期に1億6,130万ドルをATMおよびELOCで調達し、5,000万ドルの有利子負債を完済

技術・事業ハイライト

  • 量子超越性を実証: 実用的な材料シミュレーション問題において、Advantage2で古典スーパーコンピュータを凌駕(Science誌に掲載)
  • 初のオンプレミス導入: ユリッヒスーパーコンピューティングセンターが購入し、JUPITERスパコンと連携予定
  • Quantum Upliftプログラム開始: 競合に失望した企業向けに、D-Wave導入を促進する優遇措置を提供
  • Advantage2量子プロセッサ開発: 4,400量子ビットでパフォーマンス・接続性向上
  • 商用ユースケース増加: 日本たばこ産業、Unipol保険、北ウェールズ警察など

2025年Q1ガイダンス

  • 売上見通し: 1,000万ドル超(量子計算機の販売収益を含む)

D-Waveは2024年に技術的・商業的に大きな進展を達成。量子超越性の実証、商用顧客との案件拡大、安定した財務基盤により、2025年以降の商業化拡大と成長が明確な軌道に入った。

アニーリング方式に特化した競争優位性を活かし、量子AI・最適化ソリューションの本格展開に注力する姿勢が鮮明。