このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。
注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)
ウォッチリスト概況(2025/07/29 終値ベース)
銘柄 | テーマ | 終値 | 騰落率 | 個人メモ・インサイト |
---|---|---|---|---|
CLS | AIサーバーEMS | 202.00 | +16.51 % | Q2好決算・AIサーバー受注増 |
CYBR | サイバーセキュリティ | 434.48 | +13.47 % | PANW買収観測報道 |
CDNS | EDAソフト | 366.26 | +9.74 % | Q2ビート&ガイダンス↑ |
CBRE | 不動産サービス | 158.05 | +7.84 % | 大型自社株買い発表 |
SNPS | EDAソフト | 635.81 | +7.29 % | 最高値更新、決算期待か |
SOFI | フィンテック | 22.40 | +6.57 % | 決算好調&15億ドル公募 |
TATT | 航空部品 | 34.22 | +4.81 % | 高値&出来高増 |
DAVE | デジタルバンキング | 220.23 | +3.33 % | 出来高増、決算期待か |
市場インサイト
全体ムード
米株は連騰に歯止め。S&P500は‑0.30%で6日続伸を終了、ナスダックも‑0.38%。ハイテク決算前の利確が鮮明。一方で米10年債利回りは4.33%へ低下し、安全資産志向も残存する。ユーロ圏は関税合意への期待が支えとなりSTOXX600が+0.23%高、日本株は円高と高値警戒で‑0.79%調整。全体として「高値圏ながら小休止のリスクオン」が市場の基調である。
エクイティ
指数 | 終値 | 前日比 | 背景 | 資金フロー |
---|---|---|---|---|
NYダウ | 44,632.99 | ‑204.57 pt (‑0.46%) | 医療・運輸決算失望 | 小幅流出 |
S&P500 | 6,370.89 | ‑18.88 pt (‑0.30%) | FOMC前のポジション調整 | 中立 |
ナスダック | 21,098.29 | ‑80.29 pt (‑0.38%) | 半導体一服 | 資金流入鈍化 |
日経225 | 40,674.55 | ‑0.79% | 円高と利確売り | 調整 |
ストックス欧州600 | 550.00 | +0.23% | 良好な企業決算 | 緩やか流入 |
米大型テックへの選別買いが続く一方、バリュー株には戻り売り。地域間で温度差が拡大。
債券
国 | 10年利回り | 前日比(bp) | 評価 |
---|---|---|---|
米国 | 4.33% | ‑0.9 | インフレ鈍化観測で買い |
ドイツ | 2.69% | +0.2 | ECB警戒で上昇 |
日本 | 1.57% | +0.1 | 正常化思惑継続 |
米国債だけが買われ、欧日金利は小幅上昇。安全資産選好と政策見極めが交錯。
為替
- ドル/円 148.51(‑0.14%)—米金利低下でドル軟化、介入警戒水準が意識される。
- ユーロ/ドル 1.155(+0.10%)—US‑EU合意でユーロ底堅い。
- ドル/人民元 7.177(‑0.01%)—中間値安定策で狭いレンジ。
コモディティ
品目 | 終値 (USD) | 前日比 | ドライバー |
---|---|---|---|
WTI原油 | 69.25 | +3.8% | US‑EU関税合意で需要期待 |
Brent原油 | 71.77 | +3.5% | 同上 |
天然ガス | 3.163 | +0.0% | 発電需要季節要因 |
金 | 3,383.97 | +0.08% | 実質金利低下が下支え |
銀 | 38.38 | +0.23% | 工業需要観測 |
銅 | 5.65 | ‑0.26% | 中国買い控え |
クリプト
- ビットコイン 117,600 ドル(‑1.4%)—ETF資金流入鈍化で上値重い。
- イーサリアム 3,868 ドル(+2.4%)—L2成長とアップグレード期待が支援。
リスク許容は維持されるが、新規マネーはETHなど大型アルトへ循環。
マクロイベント焦点(7/30–8/2)
- 7/30 FOMC会合—据え置き確実視。声明文のタカ派トーンに注目。
- 7/31 米Q2 GDP速報・PCEデフレーター—成長とコアインフレのバランス確認。
- 7/31 ユーロ圏Q2 GDP速報・CPI速報—景気底打ちの有無を検証。
- 8/1 対EU追加関税発動期限—最終合意失敗ならボラ拡大リスク。
- 8/2 米7月ISM製造業—在庫循環と受注の改善度合いを評価。
インサイトまとめ
- 株式:米メガテック主導の上昇トレンドは維持も、高値警戒感からFOMC前にボラティリティ上昇余地。押し目はAI関連・通信サービス中心。
- 債券:米10年4.3%はレンジ下限。デュレーションを中立〜やや長めに保ちつつ、独債をヘッジとして活用。
- 為替:ドル指数軟調。短期はユーロロング/円買い戻しが妙味。ドル/円148円台後半は当局介入警戒ゾーン。
- コモディティ:原油は70ドル手前で戻り売りも、地政学リスクヘッジとして下値は限定的。金は金利低下局面で押し目買い継続。
- クリプト:BTCは12万ドルのレジスタンス確認中。ETHは4,000ドル突破が視野。