このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。
注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)
ウォッチリスト(2025/09/24 終値ベース)
名柄 | 終値 | 変動率 | テーマ | インサイト |
---|---|---|---|---|
LAC(リチウム・アメリカズ) | 6.01 | +95.77% | リチウム開発 | 米政府の出資検討報道でセクター急騰 |
CLPT(クリアポイント・ニューロ) | 19.28 | +58.55% | 脳神経手術ナビ・医療機器 | 主要製品のFDA承認拡大報道 |
IONR(アイオニア) | 4.41 | +24.93% | リチウム・ホウ素開発 | DOE融資承認・セクター連想高 |
SLI(スタンダード・リチウム) | 3.46 | +20.14% | 直抽出リチウム | LAC出資報道の波及高 |
SMTK(スマートケム) | 1.91 | +18.63% | 有機TFT・マイクロLED材料 | 特になし。テーマ物色か。 |
FLUX(フラックス・パワー) | 3.31 | +16.55% | 産業用リチウム電池 | 期末決算評価のモメンタム継続 |
LTRN(ランタン・ファーマ) | 4.58 | +12.53% | AI創薬・抗がん剤 | LP-184第1相主要評価項目達成の余韻 |
MRVL(マーベル・テクノロジー) | 80.09 | +7.33% | 通信・AI半導体 | 50億ドル新規自社株買い発表 |
NBIS(ネビウス・グループ) | 113.23 | +5.04% | AIクラウド・データセンター | Microsoft大型契約後の格上げ・目標引き上げ |
個人的所感
リチウム関連が政策ドリブンの一斉高。米政府のLAC出資検討報道を起点に、IONR・SLIへ波及するセクター連想相場。
一方、AIインフラはNBISの格上げ・目標引き上げで堅調、半導体ではMRVLの大型自社株買いが需給を押し上げ。
医療・電池周辺は、CLPTのFDA承認拡大とFLUXの決算モメンタムで物色継続。
総じて、政策ヘッドライン×資本政策×決算余韻の三要因が同時進行。
ニュース連動とは言え、小型低位株の動きが荒く、買い疲れを感じます。指数も落ち着いてきているので、部分利確もしながら現金比率のバランスも。
市場インサイト
【分析日】2025/09/24
全体ムード
米株はテック主導の反落で主要指数がそろって小安、イベント明けの高値圏ガス抜きと長期金利横ばいのバリュエーション整理の色合い。欧州はSTOXX600小反落で景気敏感の上値重く、資源とディフェンシブの綱引き。日本は日経平均が続伸で外部環境の底堅さと円安気味の業績モメンタム再評価。金利は米小幅高止まり・独横ばい・JGBやや上昇のポジション微修正。為替はドル小反発・ユーロ小反落・元は安定の低ボラレンジ。コモディティはWTI続落・金小反落の需給とマクロの拮抗。暗号資産は方向感乏しい持ち合いのイベントボラ剝落。
エクイティ
指数 | 終値 | 前日比 | 背景 |
---|---|---|---|
ダウ | 46,223.98 | -68.80 (-0.15%) | 利確先行と景気敏感の戻り鈍化 |
S&P500 | 6,638.25 | -18.67 (-0.28%) | メガテック反落とバリュエーション整理 |
ナスダック | 22,478.10 | -95.37 (-0.42%) | 半導体・高ベータの利確優勢 |
日経225 | 45,653.50 | +159.84 (+0.35%) | 円安気味と海外投資家の裁定買い |
STOXX600 | 553.84 | -1.11 (-0.20%) | 自動車・金融の重石と資源・ディフェンシブの下支え |
債券
国 | 10年利回り | 前日比(bp) | コメント |
---|---|---|---|
米国 | 4.13 % | +1 | 指標待ちの高止まり |
ドイツ | 2.74 % | 0 | 中立レンジ継続 |
日本 | 1.61 % | +1 | 入札・会合通過後の金利観測織り込み |
為替
- USD/JPY 146.80(+0.14%):米金利高止まりに伴うドル買い戻し。
- EUR/USD 1.1785(-0.13%):材料難の往来とドル小反発。
- USD/CNY 7.1080(-0.04%):中間値運用下の低ボラ維持。
コモディティ
品目 | 終値 | 前日比 | ドライバー |
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WTI原油 | $62.30/bbl | -0.40% | 在庫思惑と需要不透明感の上値抑制 |
Brent原油 | $66.95/bbl | -0.22% | マクロ不確実性とドル動向の相殺 |
天然ガス | $3.09/MMBtu | -0.96% | 近月需給の一服 |
金(現物) | $3,685.00/oz | -0.14% | 実質金利横ばいの高値圏もみ合い |
銀 | $42.40/oz | -0.47% | 金連動の小反落 |
銅 | $4.70200/lb | -0.17% | 中国ヘッドライン待ちの往来 |
クリプト
- ビットコイン $116,000.00(-0.26%):イベント明けの持ち高調整。
- イーサリアム $4,500.00(-0.33%):材料難のレンジ推移。
マクロイベント焦点(今後3–4営業日)
- 2025/09/25(木)独・IFO景況感(9月):製造業の底打ち確認。
- 2025/09/26(金)米・PCEデフレーター(8月):サービスインフレの粘着度。
- 2025/09/27(土)中国・工業利益(8月):製造業マージンの改善度合い。
- 2025/09/30(火)米・消費者信頼感(9月):労働市場指標の弱含み度。
インサイトまとめ
- 米大型グロース一服を踏まえた分散とヘッジ厚めの継続が無難
- 日本株は押し目待ちの現物回転とセクター分散が良さげ
- デュレーション中立〜やや長めの逢い場拾いが妥当
- ドル小反発レンジ下でのEUR段階買い・USD/JPY逆張りが無難
- 原油戻り売り・金押し目買い、銅は薄めエクスポージャが良さげ
- クリプト軽めのイベント後レンジ対応が無難