このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。
注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)
ウォッチリスト(2025/10/07 終値ベース)
| 名柄 | 終値 | 変動率 | テーマ | インサイト | 
|---|---|---|---|---|
| TMQ(トリロジー・メタルズ) | 6.50 | +211.00% | クリティカルミネラル | 米政府が10%出資・Ambler Road承認 | 
| POET(ポエット・テクノロジーズ) | 7.88 | +23.51% | 光通信・AI接続 | AI接続強化へ$75M調達 | 
| TMC(ティーエムシー・ザ・メタルズ) | 9.28 | +20.21% | 海底採鉱・ニッケル | 米支援観測と高値追い | 
| SES(SES AI) | 2.71 | +11.52% | 次世代EV電池 | 新製品発表で物色 | 
| HIVE(ハイブ・デジタル) | 6.20 | +11.31% | ビットコイン採掘 | 9月生産267BTC公表 | 
| MGX(メタジェノミ) | 2.95 | +9.67% | 遺伝子編集・バイオ | 特になし、モメンタム継続 | 
| CTEV(クラリテブ) | 55.63 | +9.08% | デジタルヘルス・医療AI | 特になし、調整一服からの物色 | 
| APP(アップラヴィン) | 631.85 | +7.64% | AdTech・AI広告 | Citi買い推奨・Wedbush目標引上げ | 
| FIG(フィグマ) | 60.84 | +6.81% | デザインSaaS | 特になし、調整一服からの物色 | 
| SOFI(ソーファイ) | 28.14 | +6.75% | フィンテック | 特になし、調整一服からの物色 | 
| RGTI(リゲッティ・コンピューティング) | 43.91 | +5.27% | 量子コンピューティング | Benchmarkが目標$50に引上げ | 
| RKLB(ロケット・ラボ) | 61.51 | +5.15% | 宇宙輸送・小型ロケット | iQPS向け3機のElectron契約 | 
個人的所感
政策テーマ × 資源(TMQ)の直撃を起点に、量子(RGTI)・宇宙(RKLB)・AdTech(APP)へと連鎖。
上昇の背景はいずれも実需・資本政策・格上げのいずれかに紐づき、ニュース鮮度の高い銘柄ほど上値が軽い展開。
一方で、MGX・CTEV・SOFIなどは材料の明確性が乏しく、一旦の調整局面からのモメンタム主導の色合いが濃い。
市場インサイト
【分析日】2025/10/07
全体ムード
米政府機関の一部閉鎖継続と、FOMC議事要旨公表直前における政策不確実性の台頭。
統計公表遅延リスクと四半期明けのリバランス需給が交錯し、市場は慎重なムード。
企業面では、AI半導体・データセンターを起点とした提携ヘッドラインを手掛かりに、生成AI関連の再物色が進行。
欧州は、HICPコア減速の余韻と国債利回り低下期待の継続が支えとなる一方、財政・政治ヘッドラインに局地的リスクが残存。
日本市場は円安一服を背景に、外需グロース株の再評価を通じた裁定回帰が進む。
商品市場では、原油の需要不透明観測と金の高値圏維持が拮抗。
総じて、財政交渉・FOMC議事要旨・決算ガイダンスをにらんだ局面。
エクイティ
| 指数 | 終値 | 前日比 | 背景 | 
|---|---|---|---|
| ダウ | 46,755.80 | +60.83 (+0.13%) | 政策不確実性下のディフェンシブ回帰と大型株需要 | 
| S&P500 | 6,752.40 | +12.12 (+0.18%) | 金利小緩和とメガテック底堅さのバリュ許容 | 
| ナスダック | 22,930.55 | -11.12 (-0.05%) | 半導体の利確とAI主力の持ち合い | 
| 日経225 | 45,480.20 | +190.20 (+0.42%) | 円安一服と海外勢の裁定買い回帰 | 
| STOXX600 | 571.10 | +0.86 (+0.15%) | 金利低下期待とテック・資源の下支え | 
債券
| 国 | 10年利回り | 前日比(bp) | コメント | 
|---|---|---|---|
| 米国 | 4.09 % | -1 | 議事要旨前のデュレーション回帰 | 
| ドイツ | 2.72 % | -1 | インフレ減速余韻の利回り低下 | 
| 日本 | 1.63 % | 0 | 需給均衡と外部イベント待ち | 
為替
- USD/JPY 146.25(-0.07%):米長期金利小幅低下とイベント前のドル売り戻し。
- EUR/USD 1.1795(+0.03%):欧州金利低下期待とドル小軟化の拮抗。
- USD/CNY 7.1090(+0.03%):中間値運用下の狭いレンジ推移。
コモディティ
| 品目 | 終値 | 前日比 | ドライバー | 
|---|---|---|---|
| WTI原油 | $61.60/bbl | -0.24% | 需要不透明観測と在庫見通しの上値抑制 | 
| Brent原油 | $66.45/bbl | -0.08% | ドル動向とOPEC+観測の相殺 | 
| 天然ガス | $3.12/MMBtu | +0.32% | 肩月需給タイト化思惑 | 
| 金(現物) | $3,758.00/oz | +0.16% | 統計遅延リスクと実質金利横ばいのヘッジ需要 | 
| 銀 | $44.25/oz | +0.45% | 金高連動と工業需要期待 | 
| 銅 | $4.70800/lb | +0.04% | 中国ヘッドライン待ちの自律小反発 | 
クリプト
- ビットコイン $116,900.00(+0.41%):政府閉鎖不確実性下の分散需要。
- イーサリアム $4,295.00(+0.23%):イベント待ちのレンジ上限試し。
マクロイベント焦点(今後3–4営業日)
- 2025/10/08(水)FOMC議事要旨(9月):初回利下げ後の討議トーンと次回示唆
- 2025/10/09(木)米・新規失業保険申請:雇用減速テンポと統計公表可否
- 2025/10/10(金)米・ミシガン大学消費者信頼感速報(10月):期待インフレと家計マインド
- 2025/10/10(金)英・月次GDP(8月):成長減速の度合いとサービス寄与
インサイトまとめ
- クリプト軽めのヘッドライン対応とイベント前リスク管理が妥当
- 政策不確実性と議事要旨前の質への回帰と指数ヘッジ併用が無難
- AI関連・ヘルスケアの二極配分と段階利食いの併用が良さげ
- デュレーションやや長めの逢い場拾いと5–10年中心フラット化が妥当
- ドル小動きレンジ下のEUR段階買い・USD/JPY戻り売りの短期回転が無難
- 原油戻り売り・金押し目買い、銅は薄めエクスポージャが良さげ




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