このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。
注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)
ウォッチリスト(2025/10/08 終値ベース)
| 名柄 | 終値 | 変動率 | テーマ | インサイト | 
|---|---|---|---|---|
| POET(ポエット・テクノロジーズ) | 9.22 | +17.01% | 光通信・AI接続 | $75M資金調達クローズ観測 | 
| FIG(フィグマ) | 71.08 | +16.83% | デザインSaaS・生成AI連携 | AltmanのChatGPT内連携紹介 | 
| RXRX(リカージョン) | 6.09 | +16.44% | AI創薬 | コール買い活況・強気レポート報道 | 
| BITF(ビットファームズ) | 4.00 | +15.27% | ビットコイン採掘 | 生産アップデートとリスクオン連想 | 
| FLUX(フラックス・パワー) | 5.60 | +14.99% | 産業用リチウム電池 | FY25決算モメンタム・強気評価継続 | 
| AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ) | 235.56 | +11.37% | AI半導体 | OpenAIとの大型供給・出資提携 | 
| DELL(デル・テクノロジーズ) | 164.53 | +9.05% | AIサーバー・PC | 長期成長見通し上方修正 | 
| EOSE(イオス・エナジー) | 14.82 | +8.49% | 長時間蓄電 | Unicoとの戦略提携とオプション活況 | 
| JMIA(ジュミア・テクノロジーズ) | 12.63 | +6.22% | アフリカEC | RBC格上げ余韻 | 
個人的所感
AI主導の実需ニュースが相場の中心。
AMD×OpenAIの大型提携とDELLの長期見通し引き上げがAIサプライチェーン全体を押し上げ、周辺の蓄電(EOSE)・電池(FLUX)・BTCマイナー(BITF)など電力テーマにも資金が波及つづく。
一方で、資本政策(POETの大型調達)やインフルエンサー効果(FIGのChatGPT連携紹介)が個別銘柄の強材料として浮上。
ヘルスケアのRXRXはオプション需要主導の上昇色が濃い展開。
個人的には、高値圏が続く局面において一部利確でキャッシュを温存。
同時に押し目を狙う準備を進めつつ、想定ほどの調整が起きない可能性も踏まえ、ニュートラルで身軽なスタンスを維持している。
銘柄的には、フィグマの動き出しに合わせて枚数を追加。
EOSEは利確と追加の綱引きを続けながら、PL・RGTI・JMIAは強気スタンスを維持。
UNHが良好な上向き基調を見せており、追加を検討中。
一方で、UUUUやSESは神経質な値動きを見極めつつ、チャンスを狙いたい。
市場インサイト
【分析日】2025/10/08
全体ムード
米政府機関の一部閉鎖継続と、FOMC議事要旨公表を跨いだ政策不確実性の状況。
議事要旨では、インフレ鈍化の進展認識と先行きデータ依存の強調が示される一方、需要減速の幅や雇用の粘着性を巡る見方のばらつきが顕在している。
米マクロは、統計公表遅延リスクを背景に、週次指標や業況サーベイの相対重要度が上昇。
欧州は、HICPコア減速の余韻と当局ハト派寄り発言の組み合わせにより、金利低下期待が持続。
日本市場は、景気ウォッチャー調査の横ばい感と円安一服を受け、外需グロース株の再評価が進行。
コモディティでは、原油の需要不透明観測と金の高値圏維持が綱引きを続ける展開。
財政交渉・FOMC議事要旨・企業ガイダンスをにらんだ神経質な局面の様相。
エクイティ
| 指数 | 終値 | 前日比 | 背景 | 
|---|---|---|---|
| ダウ | 46,820.12 | +64.32 (+0.14%) | 議事要旨通過後のディフェンシブ回帰と大型株需給 | 
| S&P500 | 6,744.20 | -8.20 (-0.12%) | ガイダンス警戒と金利小動きのバリュ整理 | 
| ナスダック | 22,984.11 | +53.56 (+0.23%) | AI半導体・データセンター関連の押し目買い | 
| 日経225 | 45,344.76 | -135.44 (-0.30%) | 円安一服とイベント前の利益確定 | 
| STOXX600 | 570.20 | -0.90 (-0.16%) | ハト派期待と金融の重石の相殺 | 
債券
| 国 | 10年利回り | 前日比(bp) | コメント | 
|---|---|---|---|
| 米国 | 4.08 % | -1 | 議事要旨前後のデュレーション回帰と安全資産需要 | 
| ドイツ | 2.71 % | -1 | インフレ減速余韻と当局発言のハト化期待 | 
| 日本 | 1.63 % | 0 | 需給均衡と外部イベント待ち | 
為替
- USD/JPY 146.05(-0.14%):米長期金利小幅低下とイベント待ちのドル売り戻し。
- EUR/USD 1.1802(+0.06%):ハト派期待とドル小軟化の拮抗。
- USD/CNY 7.1080(-0.01%):中間値運用下の低ボラレンジ。
コモディティ
| 品目 | 終値 | 前日比 | ドライバー | 
|---|---|---|---|
| WTI原油 | $61.55/bbl | -0.08% | 需要不透明観測と在庫見通しの上値抑制 | 
| Brent原油 | $66.40/bbl | -0.08% | ドル動向とOPEC+期待の相殺 | 
| 天然ガス | $3.13/MMBtu | +0.32% | 肩月需給タイト化思惑 | 
| 金(現物) | $3,760.50/oz | +0.07% | 統計遅延リスクと実質金利横ばいのヘッジ需要 | 
| 銀 | $44.20/oz | -0.11% | 金連動のベータ調整 | 
| 銅 | $4.70650/lb | +0.01% | 中国ヘッドライン待ちの自律小反発 | 
クリプト
- ビットコイン $116,450.00(-0.39%):イベント待ちとドル小動きの持ち高調整。
- イーサリアム $4,300.00(+0.12%):大型材料待ちのレンジ上限試し。
マクロイベント焦点(今後3–4営業日)
- 2025/10/09(木)米・新規失業保険申請:雇用減速テンポと統計公表の可否
- 2025/10/10(金)米・ミシガン大学消費者信頼感速報(10月):期待インフレと家計マインド
- 2025/10/10(金)英・月次GDP(8月):サービス寄与と成長鈍化度合い
- 2025/10/11(土)中国・融資関連月報(9月):クレジットインパルスとインフラ投資の勢い
インサイトまとめ
- クリプト軽めのヘッドライン対応とイベント前リスク管理が妥当
- 政策不確実性と議事要旨通過に伴う質への回帰と指数ヘッジ併用の継続が無難
- AI関連とヘルスケアの二極配分と段階利食いの併用が良さげ
- デュレーションやや長めの逢い場拾いと5–10年中心のフラット化が妥当
- ドル小動きレンジ下のEUR段階買い・USD/JPY戻り売りの短期回転が無難
- 原油は戻り売り・金は押し目買い、銅はヘッドライン待ちの薄めエクスポージャが良さげ




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