このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。
注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)
上昇銘柄ウォッチリスト(2025/10/28 終値ベース)
| 名柄 | 終値 | 変動率 | テーマ | インサイト | 
|---|---|---|---|---|
| CCJ(カメコ) | 106.91 | +23.42% | ウラン・原子力燃料 | 米政府の原発800億ドル建設合意報道でセクター急騰 | 
| W(ウェイフェア) | 106.52 | +23.22% | EC・家具 | Q3売上$3.1B・収益性改善の決算好感 | 
| AGYS(アジリシス) | 141.12 | +22.56% | 宿泊向けSaaS | Q2売上$79.3M・通期見通し上方修正 | 
| NOK(ノキア) | 7.77 | +22.17% | 通信機器・AI | NVIDIAの10億ドル出資とAI提携発表 | 
| LEG(レゲット・アンド・プラット) | 10.59 | +15.36% | 家具部材・多角化製造 | Q3決算で通期ガイダンス維持・再編進捗評価 | 
| UEC(ウラニウム・エナジー) | 15.23 | +14.34% | ウラン開発 | 原発建設合意報道によるウラン関連物色 | 
| CLS(セレスティカ) | 326.45 | +8.16% | EMS・AIデータセンター | Q3決算好調・投資家デイ開催と見通し引き上げ | 
| UPS(ユナイテッド・パーセル・サービス) | 96.36 | +8.00% | 物流 | Q3利益上振れ・大規模リストラ効果示唆 | 
| CFLT(コンフルエント) | 23.75 | +7.56% | データストリーミング・AI基盤 | Q3売上$298.5M・EPS$0.13の予想超過 | 
| ATI(エー・ティー・アイ) | 98.53 | +7.44% | 特殊金属・航空防衛 | Q3好決算・通期ガイダンス引き上げ | 
| CHKP(チェック・ポイント・ソフトウェア) | 203.56 | +6.18% | サイバーセキュリティ | Q3ビリング20%増・EPS$3.94で大幅ビート | 
下落銘柄
| 名柄 | 終値 | 変動率 | テーマ | インサイト | 
|---|---|---|---|---|
| FLUX(フラックス・パワー) | 4.34 | -21.94% | 産業用リチウム電池 | 特になし | 
| ZBRA(ゼブラ・テクノロジーズ) | 274.31 | -11.68% | 自動認識・モバイル端末 | Q3は売上・EPSビートも、関税費用言及と評価修正で失望売り | 
| RMBS(ランバス) | 103.72 | -8.71% | メモリIP・半導体 | Q4売上$184–190Mガイダンス提示で成長減速懸念 | 
個人的所感
ノキアの戦略出資や米政府の原発建設合意といったマクロ級ニュースがセクター全体を牽引。
加えてAGYS・CLS・ATI・CHKP・UPSなど決算での上振れや見通し改善が素直に評価。
景気敏感の物流・製造からAI・セキュリティ・原子力まで物色の裾野拡大。テーマはAIインフラと原子力の二極化、そこに好決算銘柄の上乗せという構図。
一方で、ZBRAはビートでも関税費用と先行き不透明感でバリュエーション調整。RMBSは高成長持続への期待剥落。
市場インサイト
【分析日】2025/10/28
全体ムード
米消費者信頼感の下振れとメガテック決算の強弱錯綜の綱引き。米10年利回りの4%攻防継続とドルの高原状態がバリュエーションを中立化。原油の供給不安一服と金の下げ止まり模索による資源セクターの選別継続。欧州は景況感の持ち直し一服と企業決算の個別色。東京は円の高止まり一服と先物主導の買い戻しで下値難の地合い。
エクイティ
| 指数 | 終値 | 前日比 | 背景 | 
|---|---|---|---|
| ダウ | 47,012.40 | −46.04 (−0.10%) | イベント前のポジション調整とディフェンシブ選好 | 
| S&P500 | 6,782.10 | +8.00 (+0.12%) | クオリティ成長とメガテックの選別買い | 
| ナスダック | 23,210.50 | +69.17 (+0.30%) | 半導体・ソフトの相対強さと金利膠着 | 
| 日経225 | 49,255.10 | +136.38 (+0.28%) | 円高一服と先物買い戻し | 
| STOXX600 | 575.20 | +0.22 (+0.04%) | 決算選別とエネルギー一服の拮抗 | 
債券
| 国 | 10年利回り | 前日比(bp) | コメント | 
|---|---|---|---|
| 米国 | 4.02 % | 0 | 4%攻防のレンジ膠着 | 
| ドイツ | 2.60 % | −1 | 景況感一服と供給要因の均衡 | 
| 日本 | 1.66 % | 0 | 政策待ちと需給均衡の継続 | 
為替
- USD/JPY 151.25(−0.02%):米金利レンジと介入警戒の綱引き。
- EUR/USD 1.1680(+0.02%):欧州株底堅さとドルの高原状態の均衡。
- USD/CNY 7.1185(−0.00%):強め仲値運用下の狭いレンジ推移。
コモディティ
| 品目 | 終値 | 前日比 | ドライバー | 
|---|---|---|---|
| WTI原油 | $59.30/bbl | −0.20% | 供給不安一服と在庫思惑の綱引き | 
| Brent原油 | $63.40/bbl | −0.14% | スプレッド修正とマクロ不透明感 | 
| 天然ガス | $3.03/MMBtu | −0.33% | 在庫見通しと気温予想の調整 | 
| 金(現物) | $4,152.00/oz | +0.09% | 利下げ観測の残存とドル高の綱引き | 
| 銀 | $49.10/oz | −0.24% | 金連動と工業需要の選別 | 
| 銅 | $4.9360/lb | −0.02% | 在庫低位も中国需要不確実の重石 | 
クリプト
- ビットコイン $109,300.00(−0.16%):イベント前のリスク抑制とテック待ちの様子見。
- イーサリアム $4,010.00(−0.12%):材料乏しくアルト循環の細り。
マクロイベント焦点(今後3–4営業日)
- 2025/10/29(水)米・新築住宅販売:住宅需要の底堅さと金利感応度の点検。
- 2025/10/30(木)米・Q3 GDP(速報):成長モメンタムと価格動向の同時評価。
- 2025/10/31(金)米・PCEデフレーター/シカゴPMI:物価の粘着度と景況感の最終チェック。
- 2025/11/01(土)中国・財新製造業PMI:外需鈍化下の底打ち確認。
インサイトまとめ
- クリプト:BTCは105–110kレンジの保ち合い継続観、ETHは軽量スタンス維持が良さげ。
- 株式:クオリティ成長×ディフェンシブを軸に決算分岐へ備えるのが無難。
- 債券:米10年は4%近辺の往来継続観、デュレーション中立やや長めが妥当。
- 為替:ドルの高原状態想定、USD/JPYは151近辺のレンジ回転が良さげ。
- 原油:供給ヘッドライン一服で戻り売り優勢が妥当。
- 貴金属:金は段階買い継続、銀はボラ前提の短期回転が無難。




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