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パランティア(PLTR)は好決算でも高バリュエーションに押される展開。好決算のヘルスケア・産業が相場を下支え(2025.11.04)

パランティア(PLTR)は好決算でも高バリュエーションに押される展開。好決算のヘルスケア・産業が相場を下支え(2025.11.04)市場分析

このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。

注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)

上昇銘柄ウォッチリスト(2025/11/04 終値ベース

名柄終値変動率テーマインサイト
WAT(ウォーターズ)367.34+6.29%科学計測・LC/MSQ3売上$800M・通期上方修正
GT(グッドイヤー)7.43+7.84%タイヤ事業再編進捗と化学事業売却完了評価
EVER(エバークォート)24.28+8.37%保険比較・インシュアテックQ3売上20%増・収益性改善期待
DD(デュポン)37.76+8.85%化学素材エレクトロニクス事業スピンオフ完了後の再評価
HSIC(ヘンリー・シャイン)71.61+10.78%歯科・医療流通Q3決算ビート・通期EPS上方修正
EXPD(エクスペディターズ)135.73+10.84%物流・フォワーダーQ3 EPS$1.64発表
INSP(インスパイア・メディカル)85.01+15.33%睡眠時無呼吸治療機器大手証券の格上げと治験進展報道
VITL(バイタル・ファームズ)37.37+16.13%食品・パスチャー卵Q3売上+37%・通期見通し引き上げ
SANM(サンミナ)163.58+16.56%EMS・電子機器受託Q4決算堅調・通期成長とCF改善
AHCO(アダプトヘルス)10.67+17.38%在宅医療機器売上増と有機成長加速・債務削減評価
CSTL(キャッスル・バイオサイエンシズ)31.63+21.70%遺伝子検査・診断Q3ガイダンス引き上げ・EPS上振れ

下落銘柄

名柄終値変動率テーマインサイト
ICHR(イコル・ホールディングス)15.73-31.39%半導体製造装置サブシステムQ4売上$210–230M・粗利率10–12%の弱気ガイダンス提示・格下げ観測
ADTN(アドトラン・ホールディングス)7.91-24.16%通信機器・光ネットワークQ3 EPS$0.05で予想未達・Q4見通し保守
NCLH(ノルウェージャン・クルーズライン)18.79-15.28%クルーズ運航Q3売上$2.94Bで予想未達・Q4 EPS見通し$0.27下振れ
NVTS(ナビタス・セミコンダクター)10.46-14.61%GaN/SiCパワー半導体目標株価$8へ引き下げの格下げ・前日の赤字決算警戒
ZTS(ゾエティス)124.46-13.78%動物医薬通期売上見通し下方修正・需要鈍化示唆
PLTR(パランティア)190.74-7.94%AIデータ分析ソフト決算ビートも高バリュエーション調整・地合い悪化で利益確定

個人的所感

地合いの悪い中、好決算銘柄への資金集中。
ヘルスケアはヘンリー・シャイン(HSIC)の決算ビートとガイダンス上方修正、キャッスル・バイオサイエンシズ(CSTL)のガイダンス引き上げ、インスパイア・メディカル(INSP)の格上げ材料が牽引。基礎的需給の強さと見通し改善の確認。
産業ではウォーターズ(WAT)の通期上方修正、エクスペディターズ(EXPD)の堅調決算、サンミナ(SANM)の通期成長とCF改善が評価。オペレーションの質重視の流れ。
消費関連ではバイタル・ファームズ(VITL)が高成長とガイダンス増額で続伸。再編テーマではグッドイヤー(GT)の資産売却進展、デュポン(DD)の分社完了後の再評価が追い風。

一方で、パランティア(PLTR)は好決算でも高バリュエーションの修正と市場全体のリスクオフで利益確定優勢による市場の雰囲気に影響。
イコル(ICHR)はQ4の弱気ガイダンスが直撃、粗利率見通しの悪化と格下げ連鎖で投げ売り水準。アドトラン(ADTN)はEPS未達と保守的見通しで失望売り。ノルウェージャン(NCLH)は売上未達とQ4ガイダンス下振れで需要減速懸念の再燃。ナビタス(NVTS)は格下げに決算の赤字継続が重なり評価修正。ゾエティス(ZTS)は通期売上見通し引き下げで成長鈍化の顕在化。

市場インサイト

【分析日】2025/11/04

全体ムード

JOLTS求人の予想下振れ工場受注の鈍化米長期金利の小緩みドルの高原維持が併走、メガテックのガイダンス耐性ディフェンシブ回帰の同居による選別相場。原油の下げ止まり金の小反発でコモディティのボラ縮小示唆、欧州は景況感持ち直し一服と企業決算の個別色、東京は休場明けの買い戻し円の高止まり一服の綱引きの一日。

エクイティ

指数終値前日比背景
ダウ47,860.20+347.76 (+0.73%)JOLTS下振れによる金利小緩みと循環株見直し
S&P5006,901.12+30.22 (+0.44%)クオリティ成長とメガテックの選別買い
ナスダック24,012.30+122.20 (+0.51%)AI関連とソフト・半導体の底堅さ
日経22548,990.12+311.54 (+0.64%)休場明けの先物買い戻しと円一服
STOXX600577.45+0.65 (+0.11%)決算選別とエネルギー一服の拮抗

債券

10年利回り前日比(bp)コメント
米国4.05 %−2JOLTS下振れとイベント待ちの需給
ドイツ2.61 %−1景況感一服と供給要因の均衡
日本1.67 %0政策思惑の様子見と需給均衡

為替

  • USD/JPY 151.48(−0.09%)米金利小緩みと介入警戒の綱引き。
  • EUR/USD 1.1688(+0.17%):ドル一服と欧州株の底堅さ。
  • USD/CNY 7.1185(+0.01%)強め仲値運用下の狭いレンジ推移。

コモディティ

品目終値前日比ドライバー
WTI原油$58.95/bbl+0.39%在庫観測一服と建玉整理
Brent原油$62.92/bbl+0.35%供給不安一服とスプレッド修正
天然ガス$3.14/MMBtu+0.96%冬場需要見込みとショートカバー
金(現物)$4,108.20/oz+0.32%ディスインフレ観測とドル一服の相殺
$49.22/oz+0.35%金連動と工業需要テーマの持ち直し
$4.9400/lb+0.03%在庫低位とエネルギー転換関連の支え

クリプト

  • ビットコイン $108,780.00(+0.30%)テック地合いとイベント前の軽い買い戻し。
  • イーサリアム $4,020.00(+0.42%):材料限定下の相対安定とアルト循環の薄さ。

マクロイベント焦点(今後3–4営業日)

  • 2025/11/05(水)米・ISM非製造業/ADP雇用サービス需給と賃金圧力の確認。
  • 2025/11/06(木)英・政策金利(BoE)/米・新規失業保険政策スタンス雇用減速の再評価。
  • 2025/11/07(金)米・雇用統計(NFP)景気減速と賃金モメンタムの帰趨。
  • 2025/11/08(土)中国・貿易収支外需鈍化と内需下支えのバランス確認。

インサイトまとめ

  • 株式クオリティ成長×メガテックの軸維持とディフェンシブ抱き合わせが無難。
  • 債券:米10年は4%前後の往来継続観、デュレーションは中立やや長めが妥当。
  • 為替ドル高気味の高原の小緩み待ち、USD/JPYは151前後のレンジ回転が良さげ。
  • 原油:在庫ヘッドライン一服で戻り売りと押し目の短期回転が妥当。
  • 貴金属:金は段階買いもボラ前提の短期回転が無難。
  • クリプト:BTCは105–110kレンジの保ち合い観、ETHは軽量スタンス維持が良さげ。
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