2026:Q2 2026/08/04 発表(引け後)
- 発表翌営業日-5.28%寄付 -10.42%
- 5営業日+10.66%
TMDX 2026年Q2決算:増収続くも投資先行で利益率が圧迫、通期売上ガイダンスは下限を引き上げ
本決算のポイント
TransMedicsの2026年第2四半期は、売上高が前年同期比21%増の1.899億ドルとなり、四半期として過去最高を更新した。製品売上が16%増の1.112億ドル、サービス売上が29%増の7880万ドルと、特にサービス部門の伸びが目立つ。
一方で収益性は後退しており、営業利益は前年同期の3657万ドルから2374万ドルへ35%減少、営業利益率も23.2%から12.5%へと大きく低下した。OCS Kidneyや次世代機Gen 3.0、臨床プログラムへの積極投資に加え、インフラ投資が営業費用を押し上げた結果、純利益も1470万ドル(希薄化後1株0.41ドル)と前年同期の3491万ドルから大きく縮小している。
こうした投資先行の局面にもかかわらず、会社は通期売上ガイダンスの下限を引き上げ、7.37億〜7.57億ドル(PAD Aviation除く)とし、前年比22〜25%成長を見込むと発表した。7月には欧州での臓器輸送航空ネットワーク構築に向け、PAD Aviationへの戦略的投資も完了している。
抑えておくべきKPI
- 総売上高: 1.899億ドル(前年同期比21%増)
- サービス売上高: 7880万ドル(前年同期比29%増)
- 営業利益率: 12.5%(前年同期23.2%から低下)
- 純利益: 1470万ドル、希薄化後1株0.41ドル(前年同期3491万ドル、1株0.92ドルから減少)
インサイト
増収そのものは21%という高い水準を維持しており、OCSの稼働拡大とNational OCS Programを通じた肝臓・心臓分野の利用増、さらに自社ロジスティクス事業の拡大が牽引役となっている。一方で粗利率は60%と前年同期の61%からわずかに低下し、サービス売上比率の上昇や在庫引当金・治験関連コストといった一時的な製品コスト要因が影響した。
営業利益率の急低下は一時的な費用計上だけでは説明しきれず、研究開発費が前年同期比で倍増に近い水準に膨らんでいることが大きい。OCS Kidneyや次世代Gen 3.0、臨床試験への投資は将来の成長エンジンへの布石だが、現時点では利益を明確に圧迫する構造変化として表れている。金利負担の増加(支払利息が前年同期の348万ドルから723万ドルへ拡大)も純利益を押し下げた一因だ。
ローライトとしては、調整後EPSも0.44ドルと前年同期の0.92ドルからほぼ半減しており、増収と利益成長が明確に乖離している点が挙げられる。現金は4.727億ドルと潤沢だが、財務レバレッジの拡大(転換社債・長期借入・ファイナンスリース負債の増加)も見逃せない。
今後の見どころ
会社は成長企業であり続けるとの姿勢を明確にしており、OCS Kidneyの商業化進捗やGen 3.0の開発状況、ENHANCE Part BおよびDENOVO臨床試験の結果が今後の収益貢献を左右する重要な指標となる。これらの投資が営業利益率の回復にどうつながるかが焦点だ。
また、7月に完了したPAD Aviationへの戦略投資は現行の通期ガイダンスに含まれておらず、欧州での臓器輸送航空ネットワーク構築がどの程度収益に寄与し始めるかが次四半期以降の注目点となる。粗利率の一時的な圧迫要因(在庫引当金や治験関連コスト)が解消に向かうかどうかも合わせて確認したい。
出典
2025:Q3 2025/10/29 発表(引け後)
- 発表翌営業日+1.09%寄付 -5.08%
- 5営業日-7.34%
トランスメディックス(TMDX)の2025年度Q3決算サマリー
売上高と収益
- 売上高: 1億4,300万ドル(前年同期比+32%)
- GAAP純利益: 2,100万ドル(前年同期比+398%)
- 希薄化後EPS: 0.60ドル(市場予想0.36ドルを大幅上回る)
- 粗利益率: 58%(前年同期の56%から改善)
営業費用と利益
- 営業利益: 2,330万ドル(前年同期比+590%の大幅増、売上高の16.3%)
- 営業費用: 6,200万ドル(前年同期比+12%)
- 研究開発費: 1,300万ドル(売上高の9.1%)
契約・受注(Bookings)
- 製品収益: 9,200万ドル(前年同期比+23%)
- サービス収益: 5,100万ドル(前年同期比+51%)
- NOP移植件数: 四半期で過去最高を記録
キャッシュと財務状況
- 現金残高(期末): 3億7,500万ドル
- 航空機保有数: 22機(2025年9月30日時点)
- 自社航空機NOP対応率: 78%(前年同期の61%から大幅改善)
- 自由キャッシュフロー: 1,800万ドル
技術・事業ハイライト
- 物流ネットワーク完成: テキサス州指令センターが24時間体制で本格稼働
- 収益性向上: 物流内製化により1件あたり3万ドルのコスト削減を実現
- 次世代技術: OCS Gen-3プラットフォームの開発進行中
2025年通期ガイダンス
- 売上見通し: 5億8,500万〜6億500万ドル(従来予想を維持)
- 営業利益率見通し: 18-22%(Q3実績を踏まえ上方修正の可能性)
- 2026年展望: 7億〜8億ドルの売上を目標
決算まとめ
2025年Q3は営業利益の劇的改善が最大のハイライト。物流ネットワーク内製化の効果が本格的に現れ、収益性が大幅に向上。アナリストの目標株価引き上げも相次ぎ、長期成長ストーリーへの信頼が高まっている。
出典(一次情報)
2025:Q2 2025/07/30 発表(引け後)
- 発表翌営業日+10.46%寄付 +14.77%
- 5営業日+10.31%
トランスメディックス(TMDX)の2025年度Q2決算サマリー
売上高と収益
- 売上高: 1億5,737万ドル(前年同期比+38%)
- GAAP純利益: 3,490万ドル(前年同期は1,219万ドル)
- 希薄化後EPS: 0.92ドル(前年同期は0.35ドル)
- 粗利益率: 61.4%(前年同期比で安定)
営業費用と利益
- 営業利益: 3,657万ドル(営業利益率23.2%)
- 営業費用: 6,002万ドル(前年同期は5,675万ドル)
- 研究開発費: 1,200万ドル(売上高の7.6%)
契約・受注(Bookings)
- 製品収益: 9,610万ドル(前年同期比+34%)
- サービス収益: 6,130万ドル(前年同期比+43.9%)
- 肝臓移植技術収益: 1億1,610万ドル(前年同期比+50.7%)
キャッシュと財務状況
- 現金残高(期末): 4億58万ドル(前年末は3億3,665万ドル)
- 航空機保有数: 21機(自社NOPミッション対応率79%)
- 自由キャッシュフロー: 2,800万ドル(前年同期比+85%)
技術・事業ハイライト
- OCS Lung次世代版: FDAからIDE承認を取得
- デジタルプラットフォーム: 「OCS NOP ACCESS」を米国内で正式ローンチ
- 物流サービス成長率: 前年同期比+56.2%
2025年通期ガイダンス
- 売上見通し: 5億8,500万〜6億500万ドル(前年比+35%、上方修正)
- 営業利益率見通し: 20-25%の維持を予想
- 中長期目標: 2028年までに年間1万件のNOP移植件数達成
決算まとめ
トランスメディックスは2025年Q2で過去最高の業績を達成。特にサービス収益の急成長と物流ネットワーク内製化による収益性向上が顕著。FDA承認取得と次世代技術投資により、移植医療の標準化を推進している。
出典(一次情報)
2025:Q1 2025/05/08 発表(引け後)
- 発表翌営業日+19.64%寄付 +22.96%
- 5営業日+30.70%
トランスメディックス(TMDX)の2025年度Q1決算サマリー
売上高と収益
- 売上高: 1億4,350万ドル(前年同期比+48%)
- GAAP純利益: 2,570万ドル(前年同期比+111%)
- 希薄化後EPS: 0.70ドル(市場予想0.26ドルを大幅上回る)
- 粗利益率: 61.5%(前四半期の59%から上昇)
営業費用と利益
- 営業利益: 2,740万ドル(売上高の19%)
- 営業費用: 6,100万ドル(前年同期比+25%)
- 研究開発費: 1,100万ドル(売上高の7.7%)
契約・受注(Bookings)
- 製品収益: 8,800万ドル(前年同期比+44%)
- サービス収益: 5,500万ドル(前年同期比+56%)
- 米国移植収益: 1億3,900万ドル(前年同期比+51%)
キャッシュと財務状況
- 現金残高(期末): 3億8,500万ドル
- 航空機保有数: 20機
- 自由キャッシュフロー: 2,200万ドル
技術・事業ハイライト
- OCSプログラム拡大: 全米主要移植センターでの採用進展
- 物流効率化: 自社航空機による輸送比率向上
- 新製品開発: 次世代OCS技術への投資継続
2025年通期ガイダンス
- 売上見通し: 5億5,000万〜5億8,000万ドル(前年比+30-35%)
- 営業利益率見通し: 18-22%を予想
決算まとめ
2025年Q1は予想を大幅に上回る好業績。特に製品・サービス両部門での成長が顕著で、物流内製化効果が収益性向上に寄与。
出典(一次情報)
これより前の決算を表示(1期分)
2024:Q4 2025/02/27 発表(引け後)
- 発表翌営業日+5.82%寄付 +2.14%
- 5営業日-9.47%
TMDX 2024年Q4決算:売上高1.216億ドルで50%増、通期は黒字化し2025年は20〜25%増を見込む
TMDXの決算ハイライト
トランスメディックスの2024年第4四半期は、売上高が1.216億ドルと前年同期(8,120万ドル)から50%増え、純利益は690万ドル(前年同期は400万ドル)、希薄化後EPSは0.19ドル(前年同期は0.12ドル)だった。売上増の主因は、National OCS Programを通じた3臓器すべてでのOCS利用の増加と、物流サービスの売上である。
通期の売上高は4.415億ドルで前年比83%増、純利益は3,550万ドル(希薄化後EPS 1.01ドル)と、前年の2,500万ドルの純損失から黒字に転じた。2025年通期の売上高ガイダンスは5.30億〜5.52億ドルで、前年比20%〜25%の成長を見込んでいる。
抑えておくべきKPI
- 売上高: 第4四半期1.216億ドル(前年同期比50%増)。通期4.415億ドル(前年比83%増)
- 売上総利益率: 第4四半期59.2%(前年同期は59.0%)。通期59.4%(前年は63.8%)
- 米国OCS症例数: 2024年通期3,715件(前年の2,347件から58%増)。OCS全体の市場シェアは20.9%(前年は13.8%)
- 現金: 3.367億ドル(2024年12月31日時点。2024年9月30日時点は3.301億ドル)
投資家目線のインサイト
第4四半期の売上高は、製品売上7,495万ドル(前年同期は5,187万ドル)とサービス売上4,668万ドル(同2,930万ドル)のどちらも伸びており、物流サービスの積み上がりが成長に寄与している。一方、通期の売上総利益率は63.8%から59.4%へ下がった。会社は、利益率の高い製品売上に対しサービス売上の比率が高まったことと、NOPネットワークへの投資が理由と説明している。
営業費用は6,340万ドルで、前年同期の4,530万ドルから増えた。研究開発投資と組織全体への投資が主因で、株式報酬費用も1,040万ドル(前年同期は550万ドル)に増えている。売上の伸びが続く間は黒字を維持しているが、費用の伸びが利益に与える影響は引き続き確認が必要である。
今後の見どころ
2025年通期の売上高ガイダンスは5.30億〜5.52億ドルで、成長率は2024年の83%から20〜25%に低下する計算になる。成長の減速をどう評価するかが、市場の見方を分けるポイントになる。
また、会社は空売りレポートで指摘された疑惑について、Kirkland & Ellis LLPと外部の会計調査会社による独立レビューを行い、不正の証拠は見つからなかったと発表した。あわせて、FDAへのCitizen Petitionに対する回答を提出済みである。これらの規制・信頼面の動きが今後の確認事項になる。
出典
TransMedics Reports Fourth Quarter and Full Year 2024 Financial Results
