このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。
注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)
ウォッチリスト概況(2025/07/25 終値ベース)
銘柄 | テーマ | 終値 | 騰落率 | 個人メモ・インサイト |
---|---|---|---|---|
COUR | オンライン学習 | 12.37 | +36.23 % | Q2決算大幅ビート、通期見通し上方修正 |
MBOT | 医療ロボット | 2.97 | +8.39 % | 新VP Sales就任、LIBERTY商業化加速 |
ASPI | 医療アイソトープ | 10.47 | +8.39 % | Renergen買収、南ア競争委が承認 |
NNE | 小型原子炉 | 41.85 | +7.45 % | 6.2億ドル棚登録で資金調達観測 |
NEM | 金鉱 | 65.75 | +6.89 % | 金価格上昇でQ2利益予想超過 |
STRL | インフラ建設 | 268.14 | +6.12 % | CEC Facilities 5.05億ドル買収発表 |
SEZL | BNPLフィンテック | 148.95 | +5.85 % | CNBCトップFintech選出で注目 |
VRT | データセンター冷却 | 137.47 | +5.04 % | Okloと提携、AI冷却ソリューション強化 |
CLS | EMS | 170.22 | +3.81 % | RBC目標株価185ドルへ引上げ |
市場インサイト
全体ムード
米株はS&P500が6,388.64 (+0.40%)で5日続伸し史上最高値。ナスダックも21,108.32 (+0.24%)と高値更新、ダウは44,901.92 (+0.47%)で年初来高値接近。強い決算と関税交渉進展を好感したリスクオンが継続した。
一方、米10年債利回りは4.39%へ低下し(金利は小幅下げ)、安全資産需要も残存。
欧州はSTOXX600が548.16 (‑0.6%)と自動車株安で反落、日本は41,456.23 (‑0.74%)で利確売り。
総じて「米主導の選別リスクオン」が市場を支配。
エクイティ
指数 | 終値 | 前日比 | 一言背景 |
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ダウ | 44,901.92 | +208.01 (+0.47%) | バリュー主導の買い戻し |
S&P500 | 6,388.64 | +25.30 (+0.40%) | AI・通信サービスがけん引 |
ナスダック | 21,108.32 | +50.36 (+0.24%) | 半導体決算への期待継続 |
日経225 | 41,456.23 | ‑304.35 (‑0.74%) | 高値警戒の利確売り |
STOXX600 | 548.16 | ‑3.29 (‑0.60%) | 自動車株安・関税警戒 |
資金は米メガテックと一部景気敏感に集中し、欧州・アジアは様子見姿勢。
債券
国 | 10年利回り | 前日比(bp) | 評価 |
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米国 | 4.39% | ‑2 | インフレ鈍化観測で買い優勢 |
ドイツ | 2.72% | +2 | ECB据え置き観測後退 |
日本 | 1.60% | +3 | 日銀正常化思惑が意識 |
安全資産選好は後退しつつも、米国債のみ堅調。
為替
- USD/JPY 146.92 (+0.2%):米金利高・貿易合意期待でドル高
- EUR/USD 1.1742 (‑0.11%):ECB会合前のポジション調整
- USD/CNY 7.1509 (‑0.02%):人民銀中間値安定策で元堅調
コモディティ
品目 | 終値(USD) | 前日比 | ドライバー |
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WTI原油 | 65.16 | ‑1.32% | 在庫増・需要懸念 |
Brent原油 | 68.34 | ‑1.21% | 同上 |
天然ガス(Henry Hub) | 3.11 | +0.52% | 発電需要増 |
金 | 3,335.60 | ‑1.12% | 実質金利低下もドル高で売り |
銀 | 38.37 | ‑2.19% | 工業需要見通し弱含み |
銅 | 5.785 | ‑0.28% | 関税警戒で上値重い |
クリプト
- ビットコイン:116,700 USD(‑1.9%)—ETF流入一服で上値抑制
- イーサリアム:3,346 USD(+0.5%)—L2需要とアップグレード期待で底堅い 投機マネーは大型アルトへ循環。
マクロイベント焦点(7/28〜7/31)
- 7/29(月)米7月消費者信頼感・独IFO景況感—センチメントの改善度合いに注目
- 7/30(火)FOMC—据え置き予想もドットプロット修正幅が鍵
- 7/31(水)米6月JOLTS求人・ユーロ圏Q2GDP速報・CPI速報—労働需給と欧州景気を測定
- 8/1(木)トランプ政権対EU関税発動期限—最終合意の有無でボラティリティ上昇リスク
インサイトまとめ
- 株式:米メガテック主導の高値圏。決算モメンタム続く限り押し目買い優位。
- 債券:米10年4.4%はレンジ下限。中期ゾーンでキャリー確保、独債スプレッド狙い。
- 為替:ドル指数は上昇基調も上値重い。短期はユーロロング/円ショートが妙味。
- コモディティ:原油は65ドル近辺の下値を試す展開、金は押し目買い待ち。
- クリプト:BTCは12万ドルが抵抗、ETHは4,000ドル視野で相対強。
戦略示唆:ポートフォリオ配分は株60%(米グロース40・欧ディフェンシブ10・日輸出10)、債券30%(米中期60・独25・日15)、コモディティ10%(原油4・金4・銅2)。FOMC前にS&P500プットとドル円コールを活用し、イベントリスクを緩和。