このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。
注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)
上昇銘柄ウォッチリスト(2025/10/27 終値ベース)
| 名柄 | 終値 | 変動率 | テーマ | インサイト |
|---|---|---|---|---|
| BBAR(BBVAアルゼンチン) | 14.23 | +40.75% | アルゼンチン銀行 | 中間選挙で与党勝利・改革加速期待 |
| CEPU(セントラル・プエルト) | 13.16 | +39.26% | アルゼンチン電力 | 中間選挙勝利を受けたアルゼンチン資産ラリー |
| BMA(バンコ・マクロ) | 79.11 | +37.63% | アルゼンチン銀行 | 中間選挙で与党勝利・金融株物色 |
| EDN(エデノール) | 26.54 | +36.95% | 配電 | S&P格上げ報道 |
| ARGT(アルゼンチンETF) | 88.24 | +18.84% | アルゼンチン株ETF | 中間選挙勝利でアルゼンチン資産急騰 |
| VIST(ビスタ・エナジー) | 47.50 | +18.66% | 石油・シェール | アルゼンチン関連買いと200日線上抜け |
| UMAC(アンユージュアル・マシーンズ) | 15.13 | +17.83% | 防衛ドローン部品 | 米陸軍向け部品大型受注観測 |
| LMND(レモネード) | 58.45 | +12.10% | AI保険 | 11/5決算期待・AI活用評価 |
| QCOM(クアルコム) | 187.68 | +11.09% | 半導体・AI | データセンター向けAIアクセラレータ発表・初受注公表 |
| LITE(ルーメンタム) | 193.80 | +8.09% | 光通信・データセンター | 特になし |
| RMBS(ランバス) | 113.61 | +7.77% | メモリIP・半導体 | Q3決算・製品売上過去最高 |
下落銘柄
| 名柄 | 終値 | 変動率 | テーマ | インサイト |
|---|---|---|---|---|
| BYND(ビヨンド・ミート) | 1.81 | -17.16% | 植物肉・代替タンパク | 希薄化懸念残る中で直近急騰の反動安 |
| TMQ(トリロジー・メタルズ) | 4.99 | -16.69% | 銅・資源開発 | 政策材料出尽くしによる高騰後の反落 |
| CRML(クリティカル・メタルズ) | 12.97 | -13.71% | 重要鉱物・採掘 | 直近上昇後の利確優勢・材料乏し |
| WWR(ウエストウォーター・リソーシズ) | 1.42 | -13.41% | 黒鉛・電池素材 | 出来高増伴う弱含み継続・個別材料乏し |
| FEAM(ファイブイー・アドバンスト・マテリアルズ) | 5.23 | -13.27% | ホウ素・クリティカルミネラル | 特になし |
個人的所感
中国との関税交渉に進展の動きとアルゼンチン中間選挙の与党勝利を受け、カントリーラリー主導の動き。
銀行・公益・エネルギーまで幅広く買いが波及し、ETFも高騰の展開。米国ではクアルコムのデータセンター向けAI参入がハイライトで、AIインフラ連想の裾野拡大。個別ではランバスが決算で素直に買いを集め、ドローン部材のUMACは国防需要テーマの物色継続。
一方で、ミーム的な値動きが続いたBYNDは希薄化懸念の残滓で往復売り。政策テーマで急騰したTMQは材料出尽くしの反落。個別新材料が乏しい銘柄ほど出来高を伴って下押しする展開。
市場インサイト
【分析日】2025/10/27
全体ムード
米メガテック決算の上振れ観測とガイダンス警戒の綱引き。米消費者信頼感やGDPを前にしたポジション調整が上値を抑制しつつ、原油の供給懸念一服と米10年利回りの4%攻防がバリュエーションを中立化。欧州は景況感持ち直しとエネルギー一服で底堅さ。東京は円の高原状態と先物主導の戻りで方向感模索の一日。
エクイティ
| 指数 | 終値 | 前日比 | 背景 |
|---|---|---|---|
| ダウ | 47,058.44 | −148.68 (−0.32%) | イベント前の利益確定とディフェンシブ選好 |
| S&P500 | 6,774.12 | −17.57 (−0.26%) | ガイダンス警戒と金利膠着の併走 |
| ナスダック | 23,141.33 | −63.54 (−0.27%) | メガテック決算待ちの手控え |
| 日経225 | 49,118.72 | −180.93 (−0.37%) | 円の高原状態と高値警戒 |
| STOXX600 | 574.98 | −1.12 (−0.19%) | エネルギー一服と素材の戻り鈍化 |
債券
| 国 | 10年利回り | 前日比(bp) | コメント |
|---|---|---|---|
| 米国 | 4.02 % | +1 | 4%攻防の小反発 |
| ドイツ | 2.61 % | −1 | 景況感改善一服と供給要因の均衡 |
| 日本 | 1.66 % | +1 | 金利正常化観測と需給の均衡 |
為替
- USD/JPY 151.28(+0.05%):米金利レンジと介入警戒の綱引き。
- EUR/USD 1.1682(+0.02%):独景況感持ち直し一服とドル高基調の拮抗。
- USD/CNY 7.1188(+0.01%):強め仲値運用下のレンジ推移。
コモディティ
| 品目 | 終値 | 前日比 | ドライバー |
|---|---|---|---|
| WTI原油 | $59.42/bbl | −0.63% | 供給懸念一服と在庫思惑。 |
| Brent原油 | $63.49/bbl | −0.64% | 需給緩み観測とスプレッド修正。 |
| 天然ガス | $3.04/MMBtu | −0.65% | 在庫見通しと気温予想の調整。 |
| 金(現物) | $4,148.20/oz | −0.28% | ドル高気味と高ボラ後の持ち合い。 |
| 銀 | $49.22/oz | −0.76% | 金連動と工業需要の選別。 |
| 銅 | $4.9370/lb | −0.06% | 在庫低位も中国需要不確実の重石。 |
クリプト
- ビットコイン $109,480.00(−0.74%):イベント前のリスク抑制とテック待ちの様子見。
- イーサリアム $4,015.00(−0.62%):材料乏しくアルト循環の細り。
マクロイベント焦点(今後3–4営業日)
- 2025/10/28(火)米・消費者信頼感(Conference Board):雇用見通しと家計マインドの確認。
- 2025/10/29(水)米・新築住宅販売:金利高止まり下の需要耐性。
- 2025/10/30(木)米・Q3 GDP(速報):成長モメンタムと価格動向の同時評価。
- 2025/10/31(金)米・PCEデフレーター/シカゴPMI:物価の粘着度と景況感の最終チェック。
インサイトまとめ
- 株式:クオリティ成長×ディフェンシブを軸に決算分岐に備えるのが無難。
- 債券:米10年は4%前後の往来想定、デュレーション中立やや長めが妥当。
- 為替:ドルの高原状態継続観、USD/JPYは151近辺のレンジ回転が良さげ。
- 原油:制裁ヘッドライン一巡で戻り売り優勢が妥当。
- 貴金属:金は段階買い継続、銀はボラ前提の短期回転が無難。
- クリプト:BTCは105–110kレンジの中腹維持、ETHは軽量スタンス継続が良さげ。


