2026:Q2 2026/07/27 発表(引け後)
- 発表翌営業日-12.27%寄付 -10.56%
- 5営業日+0.96%
NVTS 2026年Q2決算:高出力市場が牽引し売上高が前四半期比22%増、Navitas 2.0への転換が加速
本決算のポイント
ナビタス・セミコンダクターの2026年第2四半期は、売上高が前四半期比22%増の1,053万ドルとなり、高出力市場が前年同期比50%超の伸びを見せて成長を牽引した。前年同期の1,449万ドルとの比較ではまだ届いていないものの、モバイル・低価格帯コンシューマー市場からの撤退を進めながらの成長という点で意味合いが異なる。
収益性面では、non-GAAPベースの粗利率が39.5%と前四半期の39.0%、前年同期の38.5%から着実に改善した。一方でGAAP純損失は2.282億ドルと大きく膨らんだが、これはアーンアウト負債の最終再測定に伴う2.031億ドルの非現金評価損が主因であり、事業実態を示すnon-GAAP純損失は930万ドルと前四半期の980万ドルからほぼ横ばいだった。
会社側は第3四半期の売上高を1,350万ドル前後(前四半期比28%増、年間比でも成長回帰)と見込み、通期では一桁台半ばの増収を見込む。AIデータセンターや電力網インフラといった高出力市場が年末までに全売上の3分の1超を占める見通しで、事業構造の転換が数字にも表れ始めている。
抑えておくべきKPI
- 売上高: 1,053万ドル(前四半期比22%増、前年同期比27%減)
- non-GAAP粗利率: 39.5%(前四半期39.0%、前年同期38.5%から改善)
- non-GAAP営業損失: 1,140万ドル(前四半期1,170万ドル、前年同期1,060万ドル)
- 現金及び現金同等物: 5.574億ドル(2025年12月末の2.369億ドルから大幅増)
投資家目線のインサイト
今回の決算で目を引くのは、売上高そのものよりも「Navitas 2.0」と呼ぶ高出力特化戦略への転換が数字で裏付けられ始めた点だ。モバイル・コンシューマー向けからの実質的な撤退を進めながら、AIデータセンターや電力網インフラといった高出力分野が前年同期比50%超で伸びており、単なる縮小均衡ではなく事業ポートフォリオの入れ替えが進行していることが読み取れる。
GAAP純損失2.282億ドルは一見大きなローライトに映るが、その大半はアーンアウト負債の再測定という非現金・非経常的な会計処理によるもので、事業のキャッシュ創出力を測るnon-GAAP純損失は930万ドルと前四半期からほぼ横ばいにとどまっている。現金残高が5.574億ドルまで積み上がったことで、設備投資や戦略投資に動ける財務的余地が広がった点は評価できる材料だろう。
一方で、前年同期比では依然として減収基調にあり、市場が期待する成長軌道への「回帰」はまだ第3四半期以降を待つ必要がある。会社が示す通期一桁台半ばの増収見通しが実現するかどうかが、転換の成否を測る次の分岐点になる。
今後の見どころ
会社は第3四半期の売上高を1,350万ドル前後、non-GAAP粗利率39.7%前後と見込んでおり、これが実現すれば前年同期比での成長回帰となる点が最大の注目点だ。第4四半期も二桁成長が続くとの見通しが示されており、通期でのモバイル撤退完了とAI関連売上比率の拡大が両立できるかが焦点になる。
加えて、NVIDIA MGXエコシステムとの連携拡大や、1.2kV JFET製品ラインなど新製品の投入計画も示されており、2027年に見込まれるハイパースケーラーやXPUプラットフォームでの量産立ち上げが今後の成長ドライバーとして意識される。バックログの拡大やbook-to-billの水準が、これらの見通しの信頼度を測る材料になるだろう。
出典
Navitas Semiconductor Announces Second Quarter 2026 Financial Results
2025:Q3 2025/11/07 発表(寄り前)
- 発表翌営業日-11.26%寄付 -11.83%
- 5営業日-10.47%
ナビタス・セミコンダクター(NVTS)の2025年度Q3決算サマリー
売上高と収益
- 四半期売上高:2,510万ドル(前年同期比▲10.4%)
- 売上総利益(GAAP):920万ドル(粗利率36.7%、前年同期43.1%)
- 売上総利益(Non-GAAP):1,060万ドル(粗利率42.3%、前年同期48.5%)
営業費用と利益
- 営業損失(GAAP):▲2,120万ドル(前年同期▲2,070万ドル)
- 営業損失(Non-GAAP):▲1,360万ドル(前年同期▲1,260万ドル)
- 純損失(GAAP):▲2,300万ドル(前年同期▲2,190万ドル)
- 純損失(Non-GAAP):▲1,540万ドル(前年同期▲1,370万ドル)
契約・受注(Bookings)
- 具体な受注額やバックログ:非開示
- AIデータセンター、EV、家電向け新製品の設計イン数増加によりパイプラインは拡大
キャッシュと財務状況
- 現金・現金同等物:6,590万ドル(前四半期比▲1,860万ドル)
- 在庫:5,220万ドル(前四半期比▲700万ドル)
- キャッシュバーン:1,400万ドル(2025年Q3)
- 希薄化後株式数:1.77億株
技術・事業ハイライト
- AIデータセンター向けGaN/SiCパワー半導体製品群を拡大
- EV市場向け製品:車載充電器(OBC)、DC-DCコンバーターへの設計インが進行中
- 顧客数:300社以上、Tier1/グローバルOEMを多数含む
- 量産段階の顧客プロジェクト数:34(前年比+36%)
2025年度ガイダンス(または通期ガイダンス)
- 2025年第4四半期売上見通し:2,500〜2,900万ドル(前年同期比▲7.5%〜+7.0%)
- 粗利率見通し(Non-GAAP):42.0〜44.0%
- 営業損失見通し(Non-GAAP):▲1,300〜▲1,100万ドル
決算まとめ
売上は前年同期比で減少し、粗利率も低下。AI・EV向けを中心とした成長市場での設計インが拡大しており、中長期的な成長余地は維持。在庫削減とコスト管理が進みつつも、キャッシュバーンは継続しており、黒字化にはさらなる売上成長が必要。ガイダンスは保守的だが改善傾向。
