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【RGTI】リゲッティ・コンピューティングの決算まとめ|2026年Q2

最新 2026:Q2 引け後

2026:Q2 2026/08/06 発表(引け後)

  • 発表翌営業日+8.53%寄付 +1.48%
  • 5営業日+12.64%

RGTI 2026年Q2決算:売上高は前年比185%増も赤字拡大、量子コンピュータの商用化はまだ道半ば

本決算のポイント

リゲッティ・コンピューティングの2026年第2四半期は、売上高が510万ドルと前年同期の180万ドルから185%増加し、事業の裾野は着実に広がっている。ただし依然として小規模な売上規模であることに変わりはなく、量子コンピュータの商用販売はまだ立ち上がり期にある。

損益面では、営業損失が2810万ドルと前年同期の1990万ドルから拡大し、GAAP純損失は5260万ドルに達し、前年同期の3970万ドルから膨らんだ。この拡大の主因はデリバティブ・ワラント負債の公正価値変動によるもので、事業活動の悪化を直接示すものではないが、非GAAPベースでも純損失は1600万ドルと前年同期の1330万ドルから増加しており、研究開発費の積み増しが利益率を圧迫している。

会社は通期ガイダンスには言及していないが、手元資金は5.41億ドルと無借金の財務基盤を維持しており、技術ロードマップや顧客開拓への投資余力は確保されている。

抑えておくべきKPI

  • 売上高: 510万ドル(前年同期180万ドルから185%増)
  • 営業損失: 2810万ドル(前年同期1990万ドルから拡大)
  • GAAP純損失/非GAAP純損失: GAAP 5260万ドル、非GAAP 1600万ドル(前年同期はそれぞれ3970万ドル、1330万ドル)
  • 手元資金: 現金・現金同等物および売却可能有価証券の合計で5.41億ドル(2026年6月30日時点)

重要なインサイト

売上高の伸び自体は前年同期比185%増と力強いが、絶対額はまだ510万ドルにとどまり、四半期の営業損失2810万ドルの方がはるかに大きく、収益基盤としての量子コンピュータ事業はまだ研究開発投資を賄う段階に達していない。研究開発費は2070万ドルと前年同期の1350万ドルから大きく増加しており、Cepheus-1-108Qの開発やコヒーレンス時間の改善など、技術ロードマップへの投資が先行している格好だ。

一方でGAAP純損失の拡大は、デリバティブ・ワラント負債の公正価値変動によるマイナス2960万ドルの影響が大きく、事業の実態を映す非GAAP純損失(1600万ドル)で見ると前年同期からの悪化幅は比較的小幅に収まっている。この点は一時的な会計要因であり、構造的な収益性悪化と直接結びつけるべきではない。

ローライトとしては、営業キャッシュフローが依然としてマイナス(上期累計で3200万ドルの支出)である点が挙げられる。もっとも現金・投資残高は5.41億ドルと潤沢で、無借金経営を維持していることから、当面の資金繰りに懸念は見られない。

今後の見どころ

米商務省との書簡了解(LOI)に基づく最大1億ドルの潜在的資金供与が正式契約に至るかどうかは、今後のR&D加速や資本構成(政府による株式取得の可能性)を左右する重要な変数となる。HPEやピッツバーグ・スーパーコンピューティング・センターとの協業拡大、インドC-DAC向け108量子ビットシステムなど、オンプレミス案件の納入進捗も注視したい。

技術面では、約1,000量子ビット・二量子ビットゲート忠実度99.9%・ゲート速度50ナノ秒未満という3年規模の目標に向けた進捗が、将来の商用化スピードを測る指標になる。コヒーレンス時間の改善が忠実度向上の鍵とされており、次四半期以降の技術アップデートが焦点だ。

出典

Rigetti Computing Reports Second Quarter 2026 Financial Results

2025:Q2 2025/08/12 発表(引け後)

  • 発表翌営業日+6.42%寄付 +0.12%
  • 5営業日-6.42%

リゲッティ・コンピューティング(RGTI)の2025年度Q2決算サマリー

売上高と収益

  • 四半期売上高(GAAP):180万ドル(前年同期 309万ドル、前年比▲41.7%)
  • 純損失(GAAP):▲3,965万ドル(前年同期 ▲1,242万ドル) ※内訳:ワラントおよびアーンアウト関連の非現金評価損▲2,282万ドル含む
  • 希薄化後EPS(GAAP):▲0.13ドル(前年同期 ▲0.07ドル)

営業費用と利益

  • 売上総利益(GAAP):57万ドル(前年同期 199万ドル、▲71.4%)
  • 売上総利益率(GAAP):31.4%(前年同期 64.5%)
  • 研究開発費:1,352万ドル(前年同期 1,187万ドル、+13.9%)
  • 販管費:693万ドル(前年同期 621万ドル、+11.6%)
  • 営業損失(GAAP):▲1,988万ドル(前年同期 ▲1,609万ドル)

キャッシュと財務状況

  • 現金・現金同等物および有価証券合計:5億7,160万ドル(前年末 1億9,210万ドル)
  • 負債総額:8,340万ドル(前年末 1億5,820万ドル)
  • 営業キャッシュフロー:▲2,982万ドル(前年同期 ▲2,666万ドル)
  • 第2四半期に3億5,000万ドルの株式発行を完了し、無借金状態を維持

技術・事業ハイライト

  • Cepheus™-1-36Q(業界最大のマルチチップ量子コンピュータ)を一般提供開始

前世代比で2量子ビットゲート誤り率を2分の1に低減、中央値99.5%のフィデリティ達成
チップレット数を4に倍増し、拡張性と性能を向上
– 年末までに100量子ビット超・99.5%フィデリティのシステムを投入予定
– マイクロソフトAzure経由でも利用可能に

2025年度ガイダンス

  • 通期売上や利益見通しは非開示

決算まとめ

売上は減収となり粗利益率も大幅低下したが、株式発行による資金調達で財務基盤を強化し、年末の大型システム投入に備える姿勢が鮮明。技術面では業界最大規模のマルチチップ機を商用化し、誤り率低減と拡張性向上で量子優位性に向けたロードマップを着実に進行。短期的な収益性よりも長期的な技術確立と市場ポジショニングを重視。

出典(一次情報)

2025:Q1 2025/05/12 発表(引け後)

  • 発表翌営業日-14.59%寄付 -11.26%
  • 5営業日+4.33%

リゲッティ・コンピューティング(RGTI)の2025年Q1決算サマリー

売上高と収益

  • 四半期売上高: 147万ドル(前年同期:305万ドル、前年比▲52%)
  • GAAP粗利益: 44万ドル(前年同期:150万ドル)
  • GAAP純利益: 4,262万ドル(前年同期:▲2,077万ドル)
  • 希薄化後EPS: 0.13ドル(前年同期:▲0.14ドル)

営業費用と利益

  • 研究開発費: 1,546万ドル(前年同期:1,147万ドル)
  • 販売・一般管理費: 662万ドル(前年同期:661万ドル)
  • 営業損失: ▲2,163万ドル(前年同期:▲1,659万ドル)

キャッシュと財務状況

  • 現金・現金等価物: 3,716万ドル(前期末比 ▲44%)
  • 短期有価証券: 1億7,197万ドル(増加)
  • 現金・投資合計: 約2億910万ドル(2025年3月末時点)
  • 4月末時点の資金合計: 約2億3,770万ドル(Quanta社からの出資反映済み)
  • 営業キャッシュフロー: ▲1,365万ドル(前年同期:▲1,313万ドル)

技術・事業ハイライト

  • DARPAの「量子ベンチマーキング・プログラム」選出

ユーティリティスケール量子コンピュータ構築に向けた第1ステージへ進出(最大100万ドル規模)
AFOSR主導の新チップ技術開発で548万ドルの資金を獲得

「ABAA(交互バイアス焼きなまし)」技術で超伝導量子ビットの欠陥を可視化へ
Innovate UKから英国量子ミッション3件を獲得

エラー訂正(QEC)機能拡張、36量子ビットの新型QPU導入予定
量子オプティクス制御実験:

ハーバード大学・MIT・シカゴ大学と共同で、光による超伝導量子ビットの制御をNature Physicsに発表
量子前処理アルゴリズムを用いて、米国サウスカロライナ州の電力網最適化に成功

2025年ガイダンス(または翌期ガイダンス)

  • 明確な数値ガイダンスは開示なし
  • 中長期戦略:

量子誤り訂正(QEC)と量子ネットワークの整備を通じて「実用的量子コンピュータ(USQC)」の開発を推進
Quantaとの資本提携で量産体制・長期開発資金を確保済み

リゲッティは2025年Q1において売上が減少したものの、評価益の計上によって黒字化を達成。DARPAや英国、米空軍からのプロジェクト採択により、量子誤り訂正や新型量子チップ開発で国際的な地位を確立しつつある。Quantaからの資本注入で現金は潤沢。売上はまだ限定的ながら、長期的には次世代量子システムの構築と商用化に向けた基盤が着実に進展中

2024:Q4 2025/03/05 発表(引け後)

  • 発表翌営業日+4.03%寄付 -10.51%
  • 5営業日+9.41%

リゲッティ・コンピューティング(RGTI)の2024年通期決算サマリー

売上高と収益

  • 年間売上高: 1,079万ドル(前年比▲10.1%)
  • GAAP純損失: ▲2億98万ドル(前年:▲7,511万ドル)
  • 調整後EBITDA損失: 非開示(営業損失ベースでは▲6,851万ドル)
  • 第4四半期売上高: 227万ドル(前年同期比▲32.7%)

営業費用と利益

  • 年間営業費用合計: 7,420万ドル(前年:8,150万ドル)

研究開発費: 4,975万ドル
販売・管理費: 2,446万ドル
営業損失: ▲6,851万ドル(前年:▲7,229万ドル)
損失拡大の要因:

ワラント(新株予約権)とアーンアウト負債の公正価値評価損失が非現金項目として合計で1億3,390万ドル超を計上

キャッシュと財務状況

  • 現金・現金等価物・有価証券合計: 2億1,720万ドル(前年末:9,950万ドル)
  • 営業キャッシュフロー: ▲5,063万ドル(前年とほぼ同水準)
  • 設備投資: 1,110万ドル(前年:905万ドル)
  • 資金調達実績: 3,733万ドルの株式発行、ATMおよび直接販売により資金調達完了
  • 借入金: 全額返済済み(トリニティ・キャピタルとのローン契約解消)

技術・事業ハイライト

  • 新型量子チップ「Ankaa-3」(84量子ビット)をリリース

99.0%のiSWAPゲート忠実度、99.5%のfSimゲート忠実度を達成
モンタナ州立大学にNovera QPUを納入(初の学術機関販売)
台湾のQuanta Computerと提携

双方が今後5年間で1億ドル以上を量子開発に投資予定
QuantaはRigetti株を3,500万ドル分取得予定(規制当局の承認条件付き)
光ファイバーを用いた量子読み出し技術の実証(Nature Physics誌に掲載)
AIによるQPU自動キャリブレーション技術を実証(イスラエル量子センター)

2025年ガイダンス(または翌期見通し)

  • 明確な数値ガイダンスは未開示
  • 成長方針:

Ankaa-3を基に100量子ビット超の新世代QPUへ拡張予定
誤り率をさらに2倍削減し「狭義の量子優位性」達成を目指す
パートナーシップ経由でのQPU販売、クラウド経由でのQCSサービス拡充

リゲッティは2024年において、技術面ではAnkaa-3などで明確な進展を遂げた一方、売上減と大規模な評価損失により赤字が大きく膨らんだ。現金水準は過去最高で、財務体質は安定している。Quantaとの大型提携や学術機関へのQPU販売など、商業化の第一歩を着実に踏み出し始めている。今後は100量子ビット超の新世代チップ開発と、収益化の加速が注目点となる。