2026:Q4 2026/07/21 発表(引け後)
- 発表翌営業日+19.84%寄付 +13.29%
- 5営業日+11.57%
SMCI 2026年Q4決算:売上高はガイダンス低位も、粗利率が想定を大幅に上回り受注残は600億ドル超に膨張
Supermicroの2026年度第4四半期(4-6月期)は、売上高が110億〜125億ドルというガイダンス幅の低位近辺にとどまる見込みとなった。トップラインの伸び自体は会社の当初想定に届かない着地感がある。
一方で注目すべきは収益性の急改善だ。GAAPおよびnon-GAAPベースの粗利率は15〜17%の範囲になる見通しで、当初ガイダンスの8.2〜8.4%を大きく上回る水準となった。会社は顧客・製品ミックスの好転を理由に挙げており、単なる数量の伸び以上に「何を誰に売ったか」の質が四半期の収益性を押し上げた形だ。
さらに第4四半期には新規受注が600億ドルを超え、期末の受注残高は過去最高水準に達した。今回受注した案件は今後複数四半期にわたって納品される見込みで、売上高そのものよりも将来の収益基盤の厚みを示す材料として重要な意味を持つ。
抑えておくべきKPI
- 売上高: ガイダンス110億〜125億ドルの低位近辺と推定
- GAAP/non-GAAP粗利率: 15〜17%(当初ガイダンス8.2〜8.4%を大幅に上回る)
- 新規受注: 第4四半期だけで600億ドル超
- 受注残高: 2026年度末時点で過去最高水準
インサイト
今回の開示で最も印象的なのは、売上高が伸び悩んだにもかかわらず粗利率が想定の倍近くまで跳ね上がった点だ。会社は「顧客・製品ミックスの好転」とだけ説明しており、特定の高採算案件や製品構成の変化が寄与した可能性がうかがえるが、詳細な内訳は本文からは読み取れない。
売上高がガイダンス低位にとどまったこと自体はローライトと言えるが、600億ドルを超える新規受注と過去最高の受注残高は、需要そのものが衰えていないことを示す材料となっている。むしろ会社側は納品能力や案件の選別によって、今四半期の実績を意図的に抑えた可能性も読み取れる内容だ。
ただし本文は監査前の予備的な数値であり、会社自身も「実際の結果は重要な差異が生じ得る」と繰り返し注記している。加えて、輸出管理に関する疑惑を巡る取締役会の独立調査が進行中であることも明記されており、この調査結果が確定数値や過去の実績に影響を与える可能性がある点は留意が必要だ。
今後の見どころ
8月11日に予定される決算説明会では、予備数値が確定値としてどこまで裏付けられるか、そして粗利率改善の持続性が焦点になる。顧客・製品ミックスの好転が一過性なのか、構造的な変化なのかを見極める必要がある。
また、600億ドル超の新規受注がどのようなペースで実際の売上高に転換されていくかも重要な確認ポイントだ。輸出管理に関する独立調査の進捗状況も、今後のガイダンスや過去の財務数値の修正リスクに直結するため、開示の続報を注視したい。
出典
Supermicro Provides Fourth Quarter of Fiscal Year 2026 Preliminary Business Update
2024:Q4
スーパーマイクロコンピューター(SMCI)の2024年度Q4と通期決算サマリー
- 年間売上高: 149億ドルで、前年の71億ドルから110%増加。
- 年間純利益: 12億810万ドルで、前年の6億4000万ドルから大幅に増加。
- 一株当たり利益(EPS):
GAAP基準で20.09ドル、前年の11.43ドルから増加。
Non-GAAP基準で22.09ドル、前年の11.81ドルから増加。
第4四半期の詳細
- 売上高: 53億1000万ドルで、前年同期の21億8000万ドルから大幅に増加。
- 純利益: 3億5300万ドル、前年同期の1億9400万ドルから増加。
- 粗利益率: 11.2%、前年同期の17.0%から減少しましたが、これは主に競争激化による影響。
主要事業の進展
- AIインフラの需要増: AI関連インフラの需要が急増し、企業の売上増加の主要な推進力となっている。特に、ラックスケールの液体冷却技術が注目されている。
- データセンターソリューション: 新しいデータセンタービルディングブロックソリューションの導入により、ITインフラ市場での競争力を強化している。
今後の見通し
- 2025年度第1四半期の売上予測: 60億ドルから70億ドル。
- 2025年度通期の売上予測: 260億ドルから300億ドルと、さらに大きな成長を見込んでいる。
経営者のコメント
CEOのチャールズ・リャン氏は、「当社はAI革命の成長を支えるための技術リーダーシップを発揮し、ITインフラ市場で最大の企業になるための基盤を築いている」と述べている。また、マレーシアとシリコンバレーでの拡張投資が、サプライチェーンの強化と規模の経済をもたらすと期待されている。
2024:Q3
スーパーマイクロコンピューター(SMCI)の2024年度Q3決算サマリー
- 売上高:第3四半期の売上高は38.5億ドルで、前四半期の36.6億ドルから増加し、前年同期の12.8億ドルと比較して大幅に増加している。
- 粗利益:粗利益率は15.5%で、前四半期の15.4%からわずかに上昇、前年同期の17.6%からは減少している。
- 純利益: 純利益は4.02億ドルで、前四半期の2.96億ドル及び前年同期の8600万ドルから大幅に増加。
- 一株当たり純利益(EPS):希薄化後の一株当たり純利益は6.56ドルで、前四半期の5.10ドル及び前年同期の1.53ドルから増加している。
ビジネスの展望と経営からのコメント
- 第3四半期はAIラックスケールPnPソリューションへの強い需要が見られ、市場リーダーシップを拡大している。
- 2024会計年度の収益見通しを14.3億ドルから14.7億ドルから14.7億ドルから15.1億ドルに引き上げました。
その他の重要な財務情報
- 運用キャッシュフロー:第3四半期の運用活動によるキャッシュフローは15.2億ドルの使用で、キャピタル支出は9300万ドル。
- 現金及び現金同等物:期末の現金及び現金同等物は21.15億ドルで、前年比で大幅に増加している。
非GAAP指標
- 非GAAP一株当たり純利益は6.65ドルで、前四半期の5.59ドル及び前年同期の1.63ドルから増加している。非GAAP指標は、特定の経費を調整したもので、通常のGAAP指標よりも会社の実際の運営状況をより明確に反映することを目的としている。
上記の情報に基づいて、会社の業績が前年度に比べて顕著に改善していることがわかる。
2024:Q2
スーパーマイクロコンピューター(SMCI)の2024年度Q2決算サマリー
- 売上高:36.6億ドルで、前年同期の18億ドルから大幅に増加、市場予想の34.2億ドルを上回る。
- 調整後EPS (1株当たり利益):5.59ドルで、前年同期の3.26ドルから増加し、市場予想の5.16ドルを上回る。
- 調整後粗利益率:15.5%で、前年同期の18.8%から減少し、市場予想の16.5%を下回る。
今後の見通し
- 次期売上高見通しは 37~41億ドルで、市場予想の30.7億ドルを大きく上回るも見通し。
- 次期調整後EPSは、5.20~6.01ドルで、市場予想の4.65ドルを上回る見通し。
- 今後も既存顧客向けに好調を維持し、新規顧客を拡大し、新製品の強力なパイプラインにより、通期売上高の見通しは、143~147億ドルに上方修正され、市場予想の120.3億ドルを大きく上回る。
ポイント
- AI向けラックスケールの需要が継続し、NVIDIA、Intel、AMD向けの製品が中心。
- 主要コンポーネントの供給力は徐々に改善。
- NVIDIA GH200グレース・ホッパー向けやAMD、Intelの次世代モデル向けの開発を継続し、市場での主導的地位を確保。
- 北米カリフォルニア州サンノゼ、台湾、マレーシアでの工場拡大により、規模のメリットと運用効率が向上。
- スーパーマイクロは、ほぼすべての業界向けにラックスケールを提供し、最も革新的なAIインフラストラクチャを開発、業界をリードしている。
この決算発表により株価は大きく、600ドル近辺までの上昇を見せている。
これより前の決算を表示(1期分)
2024:Q1
スーパーマイクロコンピュータ(SMCI)の2024年度Q1決算サマリー
- 売上:$2.12億で、前の四半期の$2.18億と比べると少し減少したが、前年同期の$1.85億と比べると増加。
- 総利益率:16.7%で、前の四半期の17.0%、前年同期の18.8%と比べて減少。
- 純利益:$1.57億で、前の四半期の$1.94億、前年同期の$1.84億と比べて変動している。
- 一株当たり純利益(希薄化後):$2.75で、前の四半期の$3.43、前年同期の$3.35と比べて減少。
- 非GAAPに基づく一株当たり純利益(希薄化後):$3.43で、前の四半期の$3.51、前年同期の$3.42と比べてほぼ変わらず。
- 営業活動によるキャッシュフロー:第1四半期に$2.71億を生み出し、資本支出は$3百万。
- 現金及び現金同等物: 2023年9月30日時点で$5.43億があり、銀行借入金は$1.46億。
会社の見通しと経営陣のコメント
- 2024会計年度第2四半期には、売上が$2.7億から$2.9億を見込んでいる。
- GAAPに基づく一株当たり純利益は$3.75から$4.24、非GAAPに基づく一株当たり純利益は$4.40から$4.88を予想。
- 2024会計年度全体では、売上が$10億から$11億の範囲を維持。
