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S&P最高値も米債利回り低下、原油反発・金軟調で静かなリスクオン(2025.07.28)

S&P最高値も米債利回り低下、原油反発・金軟調で静かなリスクオン市場分析

このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。

注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)

ウォッチリスト概況(2025/07/28 終値ベース)

銘柄テーマ終値騰落率個人メモ・インサイト
SMCIAIサーバー60.05+10.24 %最高値更新・決算期待買い
EDN再生可能エネ28.49+6.90 %連日の上昇続く
CRDO高速インターコネクト107.95+6.65 %AI向けPHY需要観測
AMD半導体173.66+4.32 %AIチップ値上げ報道で続伸
OLLIディスカウント小売139.34+4.20 %史上高値更新・強い業績
COHRフォトニクス104.30+4.15 %ベトナム新工場稼働報道

市場インサイト

全体ムード

米株はS&P500とナスダックが6営業日連続で最高値を更新する一方、ダウは小幅安。ハイテク決算への期待と米EU関税合意がリスク選好を下支えしたが、利益確定売りがダウを押し下げた。欧州はSTOXX600が‑0.22%で続落、米欧貿易条約詳細待ちのスタンス。日本株は円高一服後も‑1.1%の調整。米10年債利回りは4.42%へ低下し、安全資産買いも残存。ドルは対円で弱含み、ユーロは1.17ドル台に定着。原油は65ドル台半ばへ反発、金は売られ3,310ドルへ。市場全体は「高値圏ながら静かなリスクオン」を維持。

エクイティ

指数終値前日比背景
NYダウ44,837.56‑64.36 pt (‑0.14%)ディフェンシブ決算失望売り
S&P5006,389.77+1.13 pt (+0.02%)メガテックに新規資金流入
ナスダック21,178.58+70.26 pt (+0.33%)半導体・AI関連買い継続
日経22540,998.27‑457.96 pt (‑1.10%)円高懸念と高値調整
STOXX600548.76‑1.19 pt (‑0.22%)自動車・素材に売り

資金は米大型テックと一部景気敏感に集中し、欧州・アジアは様子見姿勢。

債券

10年利回り前日比(bp)評価
米国4.42%‑4インフレ鈍化観測で買い優勢
ドイツ2.69%+1ECB警戒で上昇基調
日本1.60%BOJ正常化思惑が継続

長期ゾーンは米債だけが強含みし、欧日は金利上昇。

為替

  • USD/JPY 148.50(‑0.1%):米金利低下でドル売り先行
  • EUR/USD 1.1753(+0.1%):EU関税合意を好感したユーロ買い
  • USD/CNY 7.160(‑0.2%):人民銀中間値安定策で元底堅い

コモディティ

品目終値 (USD)前日比ドライバー
WTI原油65.38+0.22%米EU合意で需要期待
Brent原油68.66+0.32%同上
天然ガス(HH)3.066‑1.41%気温低下予報・在庫重し
3,310.45‑0.80%ドル強含み・リスクオン
38.16‑0.04%工業需要不透明感
5.60‑3.23%中国買い控えで調整

クリプト

  • ビットコイン 約119,000ドル(+0.9%)—米EU合意でリスク資金回帰
  • イーサリアム 3,868ドル(+3%)—L2需要とETF流入が追い風   資金は大型アルトへ循環しつつ、BTCの上値は12万ドル前後で重い。

マクロイベント焦点(7/29〜8/1)

  • 7/30 FOMC会合:据え置き濃厚もドット・声明でタカ派シグナルの有無に注目
  • 7/31 米6月PCEデフレーター・JOLTS求人:インフレと労働需給の温度感を測定
  • 7/31 ユーロ圏Q2GDP速報・CPI速報:景気底打ちを検証
  • 8/1 米対EU関税発動期限:最終合意の進展有無でボラティリティ上昇リスク

インサイトまとめ

  • 株式:米メガテック優位続くが高値警戒感も並存。押し目はAI関連・通信サービス中心。
  • 債券:米10年4.4%は中期レンジ下限、デュレーションやや長めでキャリー獲得。
  • 為替:ドル指数軟調。短期はユーロロング/円買い戻しが妙味。
  • コモディティ:原油は需要期待で下値切り上げ、金は3,300ドル前後で押し目狙い。
  • クリプト:BTCは12万ドルの壁意識、ETHはアップグレード期待で相対強。
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