このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。
注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)
上昇銘柄ウォッチリスト(2025/11/20 終値ベース)
| 名柄 | 終値 | 変動率 | テーマ | インサイト |
|---|---|---|---|---|
| CRNC(セレンス) | 10.10 | +27.53% | 音声認識・車載AI | Q4売上$60.6M超過・自動車採用比率示唆 |
| EXAS(イグザクト・サイエンシズ) | 100.67 | +16.81% | がん診断・スクリーニング | アボットによる買収合意発表 |
| NNOX(ナノックス・イメージング) | 3.45 | +13.86% | 医療画像・X線 | Q3決算発表・商用化進展言及 |
| LQDT(リクイディティ・サービス) | 25.71 | +13.36% | B2B再販Eコマース | Q4決算でGMV・売上過去最高 |
| ADPT(アダプティブ・バイオテクノロジーズ) | 16.32 | +7.72% | 免疫レパートリー解析 | 特になし |
| MMS(マキシマス) | 82.06 | +5.53% | 公共部門BPO・政府IT | Q4・通期決算発表 |
| TXG(テンエックス・ゲノミクス) | 16.46 | +5.16% | シングルセル・空間ゲノミクス | 特になし |
| BIOA(バイオエイジ・ラボ) | 8.59 | +4.25% | 抗肥満薬開発 | 特になし |
下落銘柄
| 名柄 | 終値 | 変動率 | テーマ | インサイト |
|---|---|---|---|---|
| SNDK(サンディスク) | 195.96 | -20.33% | フラッシュメモリ・NAND | AI関連の反落に連動・高バリュエーション調整 |
| ONDS(オンダス・ホールディングス) | 6.27 | -16.40% | 産業ドローン・無線通信 | 特になし、相場連れやす? |
| LTBR(ライトブリッジ) | 14.53 | -14.78% | 原子力燃料 | CFOのForm144提出観測 |
| CSIQ(カナディアン・ソーラー) | 21.43 | -18.76% | 太陽光パネル | アナリスト2段階格下げ報道 |
| OKLO(オクロ) | 88.00 | -14.45% | 小型原子炉(SMR) | 特になし、相場連れやす? |
| IONQ(アイオンキュー) | 41.00 | -14.37% | 量子コンピューティング | 役員のForm144提出観測 |
| BE(ブルーム・エナジー) | 93.38 | -14.28% | 燃料電池・データセンター電源 | バリュエーション過熱警戒の調整継続 |
| LITE(ルーメンタム) | 233.24 | -13.27% | 光通信・レーザー | AI関連のリスクオフ・光部品連れ安 |
個人的所感
NVIDIA決算後の急反転とVIX急伸で荒れた相場だが、ヘルスケア大型材料が強い傾向。
イグザクト・サイエンシズ(EXAS)の買収合意が診断・ゲノミクス周辺に資金を呼び込む展開。セレンス(CRNC)は前日の決算ビートと車載AI採用率の示唆が追い風のリバウンド相場。
リクイディティ・サービス(LQDT)は記録的GMVで業績ドリブンの上昇。
ナノックス・イメージング(NNOX)は決算と商用化進展の言及が材料。
マキシマス(MMS)は堅調な通期決算でディフェンシブ回帰。アダプティブ(ADPT)とテンエックス・ゲノミクス(TXG)、バイオエイジ(BIOA)は個別材料乏しく連想や需給色の上昇。
一方で、AI高βの巻き戻し主導の地合い。
サンディスク(SNDK)は直近急騰の反動に加え市況悪化で大幅調整。カナディアン・シーアイキュー(CSIQ)は格下げ直撃でソーラー全体に売り波及。ライトブリッジ(LTBR)とアイオンキュー(IONQ)は役員売却計画開示が心理悪化要因。ブルーム・エナジー(BE)は過熱バリュエーション是正が継続。ルーメンタム(LITE)はAIサプライチェーン連れ安。オンダス(ONDS)とオクロ(OKLO)は個別明確材料乏しく、需給要因主体の下落と判断。
市場インサイト
【分析日】2025/11/20
全体ムード
NVIDIA決算後の急反転とVIX急伸。好決算直後の買い戻しから一転、ガイダンス解釈のばらつきとAI投資過熱警戒の再燃。米失業保険申請や住宅指標の強弱混在、米長期金利の小幅低下とドル高維持。欧州は朝方のテック連想高から引けにかけ選好後退。日本は円安進行下でも外需主導株に戻り売り。原油は在庫・地政学ヘッドラインの綱引きで小安。金は方向感乏しく、暗号資産は連鎖安継続。
エクイティ
| 指数 | 終値 | 前日比 | 背景 |
|---|---|---|---|
| ダウ | 45,752.26 | -386.51 (-0.84%) | 後場にかけAI関連の失速とディフェンシブ回帰 |
| S&P500 | 6,538.76 | -103.40 (-1.56%) | 高バリュエーション調整とイベント通過後の手仕舞い |
| ナスダック | 22,078.05 | -486.18 (-2.15%) | 半導体・生成AI関連の巻き戻しとショート増 |
| 日経225 | 49,823.94 | +1,286.24 (+2.65%) | 決算連想の先回りと円安進行の押し上げ |
| STOXX600 | 563.94 | +2.23 (+0.40%) | テック連想の朝高後に伸び悩み |
債券
| 国 | 10年利回り | 前日比(bp) | コメント |
|---|---|---|---|
| 米国 | 4.11 % | -3 | 指標強弱混在下の安全資産指向と需給の買い |
| ドイツ | 2.72 % | +1 | 米金利連動と景況感指標待ちの小幅上昇 |
| 日本 | 1.82 % | +5 | 財政拡張観測と長期ゾーンの需給不安 |
為替
- USD/JPY 157.07(+0.99%):金利差意識とイベント後のドル需要。
- EUR/USD 1.1538(+0.15%):対ドルでの戻り限定。
- USD/CNY 7.1164(+0.07%):当局のレンジ管理下で小幅ドル高。
コモディティ
| 品目 | 終値 | 前日比 | ドライバー |
|---|---|---|---|
| WTI原油 | $59.14/bbl | -0.47% | 在庫・和平報道の交錯と需給観測の揺れ |
| Brent原油 | $63.38/bbl | -0.44% | 同上とテクニカルの戻り売り |
| 天然ガス | $4.49/MMBtu | -1.32% | 気温見通しと在庫推移の重石 |
| 金(現物) | わかりません | わかりません | 指標とドル高の綱引き |
| 銀 | $50.65/oz | -3.19% | 金連動のボラ拡大と工業需要不安 |
| 銅 | $4.87590/lb | -2.87% | リスク回避のリスク資産圧縮と在庫観測 |
クリプト
- ビットコイン わかりません(わかりません):株式ボラ拡大の波及と需給悪化の懸念。
- イーサリアム わかりません(わかりません):イベント通過後のポジション縮小。
マクロイベント焦点(今後3–4営業日)
- 2025/11/21(金)日本 全国CPI(10月):コアの粘着度とサービス価格の確認。
- 2025/11/21(金)ユーロ圏・英国PMI速報(11月):製造・サービスの拡散度合いと価格指数。
- 2025/11/25(火)米 耐久財受注(10月):設備投資サイクルの減速度合い。
- 2025/11/26(水)米 新築住宅販売(10月):金利高止まり下の需要持続性。
インサイトまとめ
- AI関連の変動性拡大を前提に比重軽めが無難。大型の押し目はガイダンス再確認後が妥当。
- 米金利は4%台前半レンジ意識。ディフェンシブ・高配当の厚め維持が良さげ。
- 原油は60ドル前後の戻り売り優勢。在庫と地政学ヘッドラインで逆張り短期回転が無難。
- 金属は金の押し目待ち、銀は値幅取り中心。銅は中国データ確認まで軽量が妥当。
- 為替はドル円157近辺の滞留警戒。イベント跨ぎのオプションヘッジ厚めが良さげ。



