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- はじめに
- TATテクノロジーズ(TATT)とは何の会社、どのような事業をしている?
- TATテクノロジーズ(TATT)の主力サービスは?
- TATテクノロジーズ(TATT)のビジネスモデルは?
- 取引市場は?
- TATテクノロジーズ(TATT)のセクター、業種、属するテーマは?
- 配当は?
- TATテクノロジーズ(TATT)の競合企業は?
- TATテクノロジーズ(TATT)が属する業界の規模と成長性は?
- TATテクノロジーズ(TATT)の競合との差別化要素と優位性は?
- TATテクノロジーズ(TATT)の業績について
- TATテクノロジーズ(TATT)の株価
- TATテクノロジーズ(TATT)の将来性と今後の株価見通しは?
- TATテクノロジーズ(TATT)の2024年度Q3決算サマリー
- まとめ
はじめに
航空機のメンテナンス、修理、オーバーホール(MRO)市場が世界的に拡大する中、ニッチながら堅実な成長を遂げている企業があります。それが、TATテクノロジーズ(TATT)です。
イスラエルを起源とするTATテクノロジーズは、補助動力装置(APU)、熱交換システム、ランディングギアといった航空機の重要コンポーネントのMRO(保守・修理・オーバーホール)サービスに特化し、商業航空会社や軍事・防衛セクター向けに幅広いソリューションを提供しています。
2024年から2025年にかけて、同社は8四半期連続で売上高と利益を拡大させ、大手航空会社との長期契約も次々と獲得。さらに、4億ドルを超えるバックログ(受注残高)を積み上げており、成長の持続性が強く期待されています。
本記事では、TATテクノロジーズの事業内容、ビジネスモデル、市場環境、競合との差別化要素、財務パフォーマンス、そして将来性と株価見通しまでを詳しく解説していきます。
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TATテクノロジーズ(TATT)とは何の会社、どのような事業をしている?
TATテクノロジーズ(TAT Technologies Ltd.)は、1969年にイスラエルで設立された航空宇宙・防衛産業向けのサービスおよび製品提供企業である。
同社の企業ミッションは、「Eliminating Complexity with Seamless Solutions and Services(シームレスなソリューションとサービスで複雑さを排除する)」であり、航空機の稼働率を最大化し、ダウンタイムを最小限に抑えることを目指している。
現在、TATテクノロジーズはグローバルに5つの子会社を展開し、約600名の従業員を擁する。主要拠点は米国オクラホマ州タルサに置かれ、北米市場での存在感が特に強い。同社の経営は、イスラエルのプライベート・エクイティ・ファンドであるFIMI Opportunity Fundsによって管理されている。
TATテクノロジーズは、大きく4つの事業セグメントを持つ。
熱転送ソリューションおよび航空機付属品のOEM(原設備製造)
同社は、航空機の環境制御システム(ECS)やエンジン冷却システムに使用される熱交換器、プレクーラー、ポンプ、バルブなどを設計・製造している。これらの製品は、航空機の温度管理や効率的なエンジン運用に不可欠であり、商業航空機と軍用機の両方に供給される。
熱転送コンポーネントのMRO(メンテナンス・修理・オーバーホール)サービス
TAT Limcoブランドを通じて、航空機の熱交換システム、空調システム、油圧システムのMRO(保守・修理・オーバーホール)サービスを提供する。このセグメントは、同社の主要な収益源の一つであり、特にAPU(補助動力装置)の修理・オーバーホールにおいて高い専門性を持つ。
航空機コンポーネントのMROサービス
TAT Piedmontブランドで展開されるこのセグメントでは、ランディングギア、ブレーキシステム、APU全般のMROサービスを提供する。特に、大手航空会社との長期契約により、安定した収益基盤を構築している。
ジェットエンジン部品のオーバーホールおよびコーティング
Turbochromeブランドを通じて、ジェットエンジンのタービンブレードやその他の高温部品に対する特殊コーティングおよびオーバーホールサービスを提供する。このセグメントは、軍用航空機や商業航空機のエンジン寿命延長に貢献する。
TATテクノロジーズの主要顧客には、世界の主要航空会社(貨物航空会社含む)、航空機メーカー(OEM)、軍事・防衛機関が含まれる。同社は、長期的な関係性を重視し、顧客との深い信頼関係を構築することで、安定した受注を確保している。
TATテクノロジーズの創業背景と経営陣
TATテクノロジーズは、1969年にイスラエルで設立され、50年以上にわたり航空宇宙産業に特化してきた歴史ある企業です。
現在のCEOであるIgal Zamir氏は、航空宇宙産業での豊富な経験を持ち、「Customer First」イニシアチブを掲げて顧客満足度の向上に注力しており、同氏のリーダーシップのもと、TATテクノロジーズは8四半期連続で売上高と利益を拡大させている。
TATテクノロジーズ(TATT)の企業情報は以下。
- 会社名:TAT Technologies Ltd.
- 設立年:1969年
- 本社所在地:イスラエル(オペレーション本部:米国オクラホマ州タルサ)
- 代表者:Igal Zamir(CEO)
- 公式サイト:https://tat-technologies.com
- 主な事業内容:航空機MRO(メンテナンス・修理・オーバーホール)サービス、熱転送ソリューションのOEM製造、ジェットエンジン部品のオーバーホール・コーティング

TATテクノロジーズ(TATT)の主力サービスは?
TATテクノロジーズが提供する主力サービスは以下の通り。
航空機の安全運航と効率的な運用を支える重要なコンポーネントに特化し、商業・軍事の両分野で高い専門性を発揮している。
APU(補助動力装置)のMROサービス
APUとは
APUは、航空機の地上待機時や主エンジン始動前に、電力供給や空調を担う重要なシステムである。
TAT LimcoおよびTAT Piedmontによるサービス
TATテクノロジーズは、APUの修理・オーバーホール・性能復元において、業界トップクラスの専門性を誇る。
- 対象機種:Boeing 737、757、767、777、Airbus A300など、広範な機種に対応
- 高速ターンアラウンド:顧客のダウンタイムを最小化するため、迅速な修理対応を実現
- 長期契約の獲得:2024年には北米大手貨物航空会社と5年間で1,700万ドル、2025年には国際貨物航空会社と5年間で4,000万~5,500万ドルの長期契約を締結
- 技術的信頼性:FAA(米国連邦航空局)をはじめとする各国規制当局の認証を取得し、高品質なサービスを保証
熱交換システムおよび環境制御システム(ECS)のMRO
航空機の温度管理を支える技術
航空機のエンジンやキャビン内の温度を適切に管理するため、熱交換器やプレクーラーといったコンポーネントが不可欠である。
TAT Limcoの専門サービス
- 熱交換器の修理・オーバーホール:エンジン冷却システムや油圧システム用の熱交換器を修理し、性能を復元
- 環境制御システムのメンテナンス:キャビン内の空調や与圧システムを保守し、乗客の快適性と安全性を確保
- 熱転送効率の最適化:経年劣化したコンポーネントを再生し、新品同様の性能を回復
ランディングギアおよびブレーキシステムのMRO
TAT Piedmontによる包括的サービス
ランディングギアは、航空機の離着陸において最も重要な機械部品の一つである。
- ランディングギアのオーバーホール:油圧システム、構造部品、ベアリングなどを分解・検査・修理し、安全性を確保
- ブレーキシステムの修理:摩耗したブレーキディスクやキャリパーを交換・修理し、制動性能を維持
- 予防保全プログラム:定期的な点検と交換により、突発的な故障を未然に防ぐ
ジェットエンジン部品のオーバーホールおよび特殊コーティング
Turbochromeの先進技術
ジェットエンジンのタービンブレードは、極めて高温・高圧の環境下で動作するため、定期的なメンテナンスが必要である。
- タービンブレードのオーバーホール:亀裂や摩耗を検査し、溶接・研磨により性能を復元
- 高温耐性コーティング:セラミックや金属コーティングを施し、エンジン部品の耐久性を向上
- 軍用航空機向けサービス:F-16、F-35などの軍用ジェット機のエンジン部品にも対応
OEM製品:熱転送ソリューションおよび航空機付属品
新品コンポーネントの設計・製造
TATテクノロジーズは、MROサービスだけでなく、新品の航空機コンポーネントも製造している。
- 熱交換器:エンジン冷却用、油圧システム用、空調用など多様な用途に対応
- プレクーラー:エンジン吸気温度を下げ、燃焼効率を向上
- ポンプおよびバルブ:油圧システムや燃料システムに使用される高精度部品
- カスタム設計:顧客の特定のニーズに応じた設計・製造が可能
TATテクノロジーズ(TATT)のビジネスモデルは?
TATテクノロジーズのビジネスモデルは、長期契約によるリカーリング収益とOEM製品販売によるスポット収益を組み合わせた、安定性と成長性を兼ね備えた構造を持つ。
MROサービスによるリカーリング収益
主な顧客層
商業航空会社(旅客・貨物)、航空機リース会社、軍事・防衛機関。
取引形態
長期保守契約(LTA: Long-Term Agreement)を締結し、複数年にわたってAPUやランディングギアなどのコンポーネントを定期的に修理・オーバーホールする。契約期間は通常3~7年であり、修理対象となる機体数や部品数に応じて契約金額が設定される。
収益の継続性
長期契約により、高い収益予測可能性とキャッシュフローの安定性を確保できる。航空機は定期的なメンテナンスが法的に義務付けられているため、MRO需要は景気変動の影響を受けにくく、極めて安定した収益源となる。
2024年末時点で、TATテクノロジーズの受注残高(バックログ)は4億2,300万ドルを超えており、今後数年間の収益が既に確保されている状況にある。
OEM製品販売によるスポット収益
主な顧客層
航空機メーカー(Boeing、Airbusなど)、軍事・防衛機関、航空機改修業者。
取引形態
新品の熱交換器、プレクーラー、ポンプ、バルブなどをプロジェクトベースまたはスポット注文で販売する。新型航空機の製造や、既存機の性能向上プロジェクトにおいて需要が発生する。
収益の継続性
OEM製品販売はスポット収益であるが、航空機の生産ペースや軍事調達プログラムと連動するため、中長期的には安定した需要が見込まれる。
ビジネスモデル全体の強み
TATテクノロジーズのビジネスモデルの最大の強みは、MROサービスの高い収益予測可能性とOEM製品販売の成長機会がバランス良く組み合わされている点にある。
MROサービスは長期契約により安定したキャッシュフローを生み出し、企業の財務基盤を支える。一方、OEM製品販売は新規航空機の生産増加や軍事調達プログラムの拡大に伴って成長機会を提供する。
また、TATテクノロジーズは「Customer First」イニシアチブを掲げ、顧客との長期的な関係構築を最優先している。顧客のダウンタイムを最小化するため、迅速なターンアラウンド(修理完了までの時間)と高品質なサービスを提供することで、顧客満足度を高め、契約更新率を向上させている。
取引市場は?
TATテクノロジーズ(TATT)は、米国のNASDAQ市場に上場している。
NASDAQは、テクノロジー企業や成長企業を中心に構成される世界最大級の株式市場であり、TATテクノロジーズのような航空宇宙・防衛産業の専門企業にとって、国際的な投資家層へのアクセスを可能にする重要なプラットフォームである。
TATテクノロジーズの株式は、イスラエルのテルアビブ証券取引所にも上場していたが、現在は主にNASDAQでの取引が中心となっている。2025年2月時点での時価総額は約3億700万ドルであり、スモールキャップ(小型株)に分類される。
TATテクノロジーズ(TATT)のセクター、業種、属するテーマは?
セクター
TATテクノロジーズは、産業セクター(Industrials)に分類される。
より具体的には、航空宇宙・防衛サブセクター内の「航空機部品およびサービス」カテゴリーに属する。同社は、航空機の運航を支える重要なインフラ企業として位置づけられる。
業種
業種としては、航空機MRO(メンテナンス・修理・オーバーホール)サービス業および航空機コンポーネント製造業の両方に該当する。
MROサービスは、航空機の安全運航を支える不可欠な産業であり、規制要件と技術的専門性が高い参入障壁を形成している。
属するテーマ
TATテクノロジーズは、以下のような複数の投資テーマと関連しており、長期的な成長トレンドの恩恵を受ける立場にある。
航空機需要の回復と拡大
COVID-19パンデミック後、世界の航空旅客需要は急速に回復しており、航空機の稼働率が上昇している。稼働率の上昇は、MRO需要の増加に直結する。
航空機の高齢化
世界の航空機フリートの平均機齢は上昇傾向にあり、古い航空機ほどメンテナンス頻度が増加する。これは、MRO市場全体の拡大を後押しする重要な要因である。
アウトソーシングの拡大
航空会社は、コスト削減と効率化のため、MRO業務を外部の専門業者にアウトソースする傾向が強まっている。TATテクノロジーズのような独立系MRO企業は、この潮流の恩恵を受ける。
防衛支出の増加
地政学的緊張の高まりにより、各国の防衛予算が増加傾向にある。軍用航空機のメンテナンス需要も拡大しており、TATテクノロジーズは軍事セクターでも成長機会を持つ。
サプライチェーンの再構築
航空機部品のサプライチェーンは、パンデミックやウクライナ情勢などの影響で混乱が続いている。これにより、MROサービスの重要性が再認識され、市場全体の価値が高まっている。
配当は?
TATテクノロジーズは現時点で配当を実施していない。
同社は成長段階にあり、MROサービスの拡大、設備投資、潜在的なM&A機会への備えに経営資源を集中させている。特に、APUやランディングギアのMRO能力を強化するための設備投資や、技術者の採用・トレーニングに資金を配分している。
成長企業にとって、配当よりも事業拡大への再投資を優先することは合理的な戦略であり、投資家はキャピタルゲイン(株価上昇益)を期待する形での投資が前提となる。
将来的に、収益基盤が安定し、十分なフリーキャッシュフローが確保された段階では、株主還元策として配当の導入が検討される可能性もあるが、現時点では無配当企業である。
TATテクノロジーズ(TATT)の競合企業は?
航空機MRO市場は、大手総合MRO企業から専門特化型の中小企業まで、多様なプレイヤーが存在する競争環境にある。TATテクノロジーズは、APUや熱交換システムといったニッチなコンポーネントに特化することで、競争優位性を確立している。
主な競合企業は以下の通り。
- AAR Corp(NYSE: AIR):航空機部品の流通およびMROサービスを提供する大手企業。TATテクノロジーズと同様に、独立系MRO企業として商業航空会社や軍事顧客にサービスを提供している。AARは、より広範な航空機システムのMROを手がけており、TATテクノロジーズよりも大規模な事業規模を持つ。
- Parker Aerospace(Parker Hannifin Corporation傘下):2022年にMeggittを買収し、商業航空機のアフターマーケット(MRO市場)で大きな存在感を持つ。Parkerは、OEM製品とMROサービスの両方を提供しており、熱交換システムや油圧システムの分野でTATテクノロジーズと競合する。同社は、2025年度にアフターマーケット収益がOEM収益を初めて上回り、年間40%の成長を記録している。
- Lufthansa Technik:ドイツ・ルフトハンザ航空グループのMRO部門であり、世界最大級の航空機MROプロバイダーの一つ。エンジン、機体、コンポーネント全般のMROを提供しており、グローバルな顧客基盤を持つ。
- StandardAero:航空機エンジンおよびAPUのMROに特化した企業。TATテクノロジーズと同様にAPUのオーバーホールサービスを提供しており、直接的な競合となる。StandardAeroは、プライベート・エクイティに支援されており、近年M&Aを通じて事業規模を拡大している。
- Honeywell Aerospace:航空機システムのOEMメーカーであり、自社製品のMROサービスも提供する。APU、環境制御システム、アビオニクスなど幅広い製品ラインを持ち、OEMとしての優位性を活かしてMRO市場でもシェアを拡大している。
TATテクノロジーズ(TATT)が属する業界の規模と成長性は?
航空機MRO市場
市場規模と成長予測
航空機MRO(メンテナンス・修理・オーバーホール)市場は、2024年時点で約2,272億ドルの規模を持ち、2032年までに約3,345億ドルに拡大すると予測されている。これは年平均成長率(CAGR)4.95%という堅実な成長率を意味する(Markets and Data調べ)。
別の調査機関であるMarket Research Intellectによれば、2023年の市場規模は1,218億ドルであり、2031年までに1,972億ドルに達する見通しで、CAGR 5.5%の成長が見込まれている。
また、Boeingの商業サービス市場予測によれば、2025年から2044年までの20年間で、MROを含む商業航空サービス市場は累計4.7兆ドルの規模に達し、年平均成長率3.8%で拡大すると予測されている。
セグメント別の成長
MRO市場は、以下のセグメントに分類される。
- エンジンオーバーホール:最も高額なMROセグメントであり、ジェットエンジンの定期的なオーバーホールが必要とされる。
- 機体メンテナンス:機体構造の点検、修理、改修を含む。
- コンポーネントMRO:APU、ランディングギア、熱交換器、油圧システムなど、TATテクノロジーズが強みを持つ分野。
- ラインメンテナンス:日常的な点検や軽微な修理作業。
- 改修(Modification):キャビン内装の刷新や、航空機システムのアップグレード。
このうち、コンポーネントMROは、市場全体の中で安定した需要を持ち、特に専門特化型の企業にとって参入機会が多いセグメントである。
成長ドライバー
航空機MRO市場の成長を後押しする主要な要因は以下の通り。
- 航空旅客需要の回復:COVID-19パンデミック後、世界の航空旅客需要は急速に回復しており、2019年の水準を上回る勢いで拡大している。IATA(国際航空運送協会)によれば、2024年の世界航空旅客数は過去最高を記録し、今後も年率4~5%の成長が見込まれている。
- 航空機フリートの拡大:新興国を中心に航空機の保有数が増加しており、2044年までに世界の民間航空機フリートは約5万機に達すると予測される。フリート拡大は、MRO需要の増加に直結する。
- 航空機の高齢化:世界の航空機フリートの平均機齢は上昇傾向にあり、古い航空機ほどメンテナンス頻度が高まる。また、サプライチェーンの混乱により新型航空機の納入が遅延しているため、航空会社は既存機を長期間使用せざるを得ず、MRO需要が増加している。
- アウトソーシングの拡大:航空会社は、コスト削減と効率化のため、MRO業務を自社で行わず、独立系MRO企業にアウトソースする傾向が強まっている。TATテクノロジーズのような専門特化型MRO企業は、この潮流の恩恵を受ける。
- 規制要件の強化:航空安全規制の強化により、定期的なメンテナンスと部品交換が法的に義務付けられている。これは、MRO市場の安定した需要基盤を形成する。
- 技術革新:AI、機械学習、予知保全(Predictive Maintenance)、IoTセンサーなどの技術導入により、MROサービスの効率化と高度化が進展している。これにより、MROサービスの付加価値が向上し、市場全体の価値が拡大している。
TATテクノロジーズ(TATT)の競合との差別化要素と優位性は?
TATテクノロジーズの競争上の強みは、ニッチなコンポーネントへの特化、長期契約による顧客ロックイン、迅速なターンアラウンド、そしてバーティカル統合によるコスト競争力という複数の要素が組み合わさった独自のポジショニングにある。
ニッチなコンポーネントへの特化と専門性
APU MROにおけるリーディングポジション
多くのMRO企業が、エンジンや機体のメンテナンスに注力する中、TATテクノロジーズはAPU(補助動力装置)の修理・オーバーホールに特化することで、高い専門性と技術的優位性を確立している。
APUは、航空機の地上待機時や主エンジン始動前に電力・空調を供給する重要なシステムであり、故障すると航空機の運航スケジュールに大きな影響を与える。そのため、航空会社は信頼性の高いMROパートナーを強く求めている。
TATテクノロジーズは、Boeing 737、757、767、777、Airbus A300など、世界で最も広く使用されている航空機のAPUに対応しており、迅速な修理対応と高い復元品質により、顧客からの信頼を獲得している。
熱交換システムのOEMとMROの両立
TATテクノロジーズは、熱交換器やプレクーラーといった熱転送コンポーネントのOEM(原設備製造)とMRO(修理・オーバーホール)の両方を手がけている点が、他社にはない強みとなる。
OEM製品の設計・製造経験を持つことで、MRO時に部品の構造や性能を深く理解でき、より効率的かつ高品質な修理が可能になる。また、自社製品のアフターマーケット需要を取り込むことで、製品ライフサイクル全体で収益を最大化できる。
長期契約による顧客ロックインと収益予測可能性
大手航空会社との長期パートナーシップ
TATテクノロジーズは、大手航空会社との間で3~7年間の長期保守契約(LTA: Long-Term Agreement)を締結しており、安定した収益基盤を構築している。
2024年から2025年にかけて、同社は以下のような大型契約を獲得している。
- 2024年12月:北米大手貨物航空会社と5年間で1,700万ドルのAPU MRO契約を締結
- 2025年5月:国際貨物航空会社と5年間で4,000万~5,500万ドルのAPU MRO契約を締結(Boeing 737、757、767、Airbus A300対象)
これらの長期契約により、TATテクノロジーズは今後数年間の収益が既に確保されており、4億2,300万ドルを超える受注残高(バックログ)を積み上げている。
スイッチングコストの高さ
航空会社がMROパートナーを変更することは容易ではない。新しいMRO企業に切り替える場合、技術認証、品質保証プロセスの確立、ロジスティクスの再構築など、多大なコストと時間がかかる。
TATテクノロジーズは、長年の実績と信頼性により、顧客との関係を強固なものにしており、高い顧客維持率を実現している。
迅速なターンアラウンドと「Customer First」戦略
ダウンタイム最小化への取り組み
航空会社にとって、航空機が地上に留まっている時間(ダウンタイム)は、収益機会の損失を意味する。TATテクノロジーズは、「Customer First」イニシアチブを掲げ、顧客のダウンタイムを最小化することを最優先課題としている。
同社は、部品在庫の最適化、効率的な修理プロセス、迅速な物流体制を構築することで、業界平均を上回る速さでAPUやランディングギアを修理・返却している。
この迅速なターンアラウンドは、顧客満足度を高め、契約更新率を向上させる重要な差別化要素となっている。
バーティカル統合によるコスト競争力
OEMからMROまでの一貫体制
TATテクノロジーズは、熱交換器などのコンポーネントを自社で設計・製造し、そのMROサービスも自社で提供するバーティカル統合モデルを採用している。
これにより、以下のような競争優位性を獲得している。
- コスト削減:外部サプライヤーに依存せず、部品調達コストを抑制できる
- 品質管理:設計から製造、修理まで一貫して品質をコントロールできる
- 技術的知見の蓄積:製品の設計・製造経験が、MROサービスの品質向上に直結する
- サプライチェーンリスクの軽減:外部依存度が低いため、サプライチェーン混乱の影響を受けにくい
規制認証と技術的信頼性
FAA等の認証取得
TATテクノロジーズは、FAA(米国連邦航空局)、EASA(欧州航空安全庁)、その他各国の航空規制当局から、MROサービスの認証を取得している。
航空機MRO市場は、規制要件が極めて厳格であり、新規参入企業が認証を取得するには長い時間とコストがかかる。TATテクノロジーズは、50年以上の実績により、規制当局と顧客の両方から高い信頼を得ており、この信頼性が参入障壁として機能している。
TATテクノロジーズ(TATT)の業績について
TATテクノロジーズ(TATT)の財務年度は12月31日で終了する。
四半期決算の発表スケジュールは以下の通り:
- 第1四半期(Q1):4月上旬〜中旬
- 第2四半期(Q2):8月上旬
- 第3四半期(Q3):11月上旬〜中旬
- 第4四半期(Q4) および通期決算:翌年3月下旬
TATテクノロジーズ(TATT)の株価
TATテクノロジーズ(TATT)の現在のリアルタイム株価チャート(TradingView)を表示しています。
チャートには、RSI(Relative Strength Index)を表示しています。相場の過熱感の指標として参考。
※RSIが70%~80%を超えると買われ過ぎ、反対に20%~30%を割り込むと売られ過ぎの目安。
TATテクノロジーズの四半期:売上推移
四半期ごとの売上予測と実績値、対前年比の推移です。
| 年度(四半期) | 発表日 | 売上予測 | 売上実績 | 対前年比 |
|---|---|---|---|---|
| 2024:Q2 | — | — | 36.5 | — |
| 2024:Q3 | — | — | 40.5 | — |
| 2024:Q4 | — | 38 | 41.02 | — |
| 2025:Q1 | — | 42.59 | 42.14 | — |
| 2025:Q2 | — | 43.84 | 43.1 | 18.08% |
| 2025:Q3 | — | 46.5 | 46.23 | 14.15% |
| 2025:Q4 | — | 48.37 | — | — |
| 2026:Q1 | — | 50.8 | — | — |
| 2026:Q2 | — | 51.42 | — | — |
| 2026:Q3 | — | 54.08 | — | — |
| 単位:百万ドル | ||||
TATテクノロジーズの四半期:キャッシュフロー推移
四半期ごとの営業CFと、営業CFマージン、フリーCFの推移です。
- 営業CF: 本業で稼いだ現金の総額。
- フリーCF: 企業が自由に使えるお金。企業の本当の稼ぐ力。
- 営業CFマージン:稼ぐ効率を示す指標。売上の何%が現金として残るか。(15%以上で優良)
| 年度(四半期) | 発表日 | 営業CF | 営業CFマージン | フリーCF |
|---|---|---|---|---|
| 2024:Q2 | — | 3.07 | 8.41% | 1.93 |
| 2024:Q3 | — | -0.82 | -2.03% | -1.68 |
| 2024:Q4 | — | -0.727 | -1.77% | -1.67 |
| 2025:Q1 | — | 1.13 | 2.68% | 0.38 |
| 2025:Q2 | — | 4.12 | 9.56% | 2.78 |
| 2025:Q3 | — | -0.37 | -0.80% | -0.66 |
| 単位:百万ドル | ||||
TATテクノロジーズの四半期:営業利益推移
四半期ごとの営業利益と営業利益率の推移です。
- 営業利益: 本業で稼ぐチカラを示す最重要の利益。
| 年度(四半期) | 発表日 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2024:Q2 | — | -0.09 | -0.24% |
| 2024:Q3 | — | -3.44 | -8.49% |
| 2024:Q4 | — | 0.12 | 0.29% |
| 2025:Q1 | — | 0.69 | 1.64% |
| 2025:Q2 | — | 1.05 | 2.44% |
| 2025:Q3 | — | 0.62 | 1.35% |
| 単位:百万ドル | |||
TATテクノロジーズの四半期:EPS推移
四半期ごとのEPS予測とEPS実績値の推移です。
| 年度(四半期) | 発表日 | EPS予測 | EPS実績 | 差 |
|---|---|---|---|---|
| 2024:Q2 | — | — | 0.26 | 0.26 |
| 2024:Q3 | — | — | 0.26 | 0.26 |
| 2024:Q4 | — | 0.29 | 0.32 | 0.03 |
| 2025:Q1 | — | 0.31 | 0.34 | 0.03 |
| 2025:Q2 | — | 0.28 | 0.3 | 0.02 |
| 2025:Q3 | — | 0.39 | 0.37 | -0.02 |
| 2025:Q4 | — | 0.39 | — | — |
| 2026:Q1 | — | 0.4 | — | — |
| 2026:Q2 | — | 0.45 | — | — |
| 2026:Q3 | — | 0.49 | — | — |
| 単位:百万ドル | ||||
TATテクノロジーズの通期:売上推移
通期の売上予測と実績値、対前年比の推移です。
| 年度(通期) | 発表日 | 売上予測 | 売上実績 | 対前年比 |
|---|---|---|---|---|
| 2024年 | — | 149.1 | 152.12 | — |
| 2025年 | — | 179.51 | — | — |
| 2026年 | — | 210.39 | — | — |
| 2027年 | — | 242.24 | — | — |
| 2028年 | — | 277.49 | — | — |
| 単位:百万ドル | ||||
TATテクノロジーズの通期:キャッシュフロー推移
四半期ごとの営業CFと、営業CFマージン、フリーCFの推移です。
| 年度(通期) | 発表日 | 営業CF | 営業CFマージン | フリーCF |
|---|---|---|---|---|
| 2024年 | — | -5.82 | -3.83% | -10.94 |
| 単位:百万ドル | ||||
TATテクノロジーズの通期:営業利益推移
通期の営業利益と営業利益率の推移です。
| 年度(通期) | 発表日 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2024年 | — | 12.12 | 7.97% |
| 単位:百万ドル | |||
TATテクノロジーズの通期:EPS推移
通期のEPS予測とEPS実績値の推移です。
| 年度(通期) | 発表日 | EPS予測 | EPS実績 | 差 |
|---|---|---|---|---|
| 2024年 | — | 1.04 | 1 | -0.04 |
| 2025年 | — | 1.41 | — | — |
| 2026年 | — | 1.85 | — | — |
| 2027年 | — | 2.2 | — | — |
| 2028年 | — | 2.64 | — | — |
| 単位:百万ドル | ||||
TATテクノロジーズ(TATT)の将来性と今後の株価見通しは?
TATテクノロジーズの将来性は、航空機MRO市場の構造的成長、長期契約による収益基盤の確立、APU MROでのリーディングポジションという複数の要素が組み合わさることで、極めて高いポテンシャルを持っている。
市場拡大とポジショニング:成長トレンドに乗る確実性
航空機MRO市場の堅実な成長
前述の通り、航空機MRO市場は2024年の2,272億ドルから2032年の3,345億ドルへと、年平均成長率4.95%で拡大する見通しである。
この成長は、航空旅客需要の回復、航空機フリートの拡大、機体の高齢化、アウトソーシングの拡大という複数の構造的要因に支えられており、景気変動の影響を受けにくい安定した成長が期待される。
TATテクノロジーズは、APUやランディングギア、熱交換システムといった重要コンポーネントのMROに特化しており、市場全体の成長を直接取り込む立場にある。
アウトソーシングの潮流
航空会社は、コスト削減と効率化のため、MRO業務を自社で行わず、独立系MRO企業にアウトソースする傾向が強まっている。
特に、中小規模の航空会社や、貨物航空会社は、MRO能力を自社で保有するコストが高いため、TATテクノロジーズのような専門業者に依存する傾向が強い。この潮流は、TATテクノロジーズの顧客基盤拡大を後押しする。
長期契約による収益基盤の確立と成長の持続性
4億ドル超の受注残高
TATテクノロジーズは、2024年末時点で4億2,300万ドルを超える受注残高(バックログ)を積み上げている。これは、同社の年間売上高(約1億3,000万ドル)の約3倍に相当し、今後3年以上の収益が既に確保されている状況を意味する。
この巨額のバックログは、収益予測可能性を高め、投資家にとって安心材料となる。
大手顧客との長期パートナーシップ
2024年から2025年にかけて、TATテクノロジーズは以下のような大型長期契約を獲得している。
- 北米大手貨物航空会社:5年間で1,700万ドルのAPU MRO契約(2024年12月)
- 国際貨物航空会社:5年間で4,000万~5,500万ドルのAPU MRO契約(2025年5月)、さらにBoeing 777向けの7年契約も追加予定
これらの契約は、TATテクノロジーズの収益基盤を大きく強化し、今後の成長を加速させる触媒となる。
業績拡大の加速:8四半期連続の成長実績
驚異的な業績成長率
TATテクノロジーズは、2023年から2025年にかけて、8四半期連続で売上高と利益を拡大させている。
- 2024年Q3:売上高35%増、純利益33%増、調整後EBITDA 70%増
- 2025年Q3:売上高14.3%増、純利益69%増、粗利益率36.8%増
この成長ペースは、同社が単なる安定成長企業ではなく、急成長企業としての特性を持っていることを示している。
収益性の向上
売上高の成長だけでなく、粗利益率の向上も顕著である。2025年Q3の粗利益率は25.1%に達し、前年同期から大幅に改善している。
これは、長期契約による価格交渉力の向上、運営効率化の成果、高付加価値サービスへのシフトなどが功を奏している結果である。
財務の健全性と成長投資の余力
強固な財務基盤
TATテクノロジーズは、2025年Q3時点で現金及び現金同等物4,700万ドル、運転資本9,400万ドルを保有しており、財務基盤は極めて健全である。
また、営業キャッシュフローも安定してプラスを維持しており(2025年Q3は750万ドル、9ヶ月累計で940万ドル)、自己資金での成長投資が可能な状態にある。
M&Aによる成長機会
CEOのIgal Zamir氏は、決算説明会で「accretive acquisition opportunities(企業価値向上につながるM&A機会)を探索している」と述べており、今後M&Aを通じて事業規模を拡大する可能性がある。
航空機MRO市場は、中小規模の専門業者が多数存在する分断された市場であり、統合の余地が大きい。TATテクノロジーズは、強固な財務基盤を背景に、M&Aによる市場シェア拡大を狙える立場にある。
リスク要因と懸念点
サプライチェーンの制約
CEOは、APUやランディングギア部品のサプライチェーン課題が依然として存在すると述べている。部品調達の遅延は、修理完了時間の延長につながり、顧客満足度に影響を与える可能性がある。
航空需要の変動リスク
航空機MRO市場は、航空旅客需要と密接に関連している。世界的な景気後退や、新たなパンデミックが発生した場合、航空機の稼働率が低下し、MRO需要も減少する可能性がある。
競争激化
大手総合MRO企業(Parker Aerospace、Lufthansa Technikなど)や、他の独立系MRO企業(AAR Corp、StandardAeroなど)との競争が激化する可能性がある。
TATテクノロジーズ(TATT)の2024年度Q3決算サマリー
発表日:2024/11/18
2024年11月18日に発表されたTATテクノロジーズ(TATT)の2024年度第3四半期決算は、売上高の大幅成長と収益性の向上を示す極めて好調な内容となった。同社は8四半期連続で売上高と利益を拡大させており、長期契約の獲得とMRO需要の拡大が成長を牽引している。
売上高と収益
- 売上高:4,050万ドル(前年同期比+35.2%、前年同期:2,990万ドル)
- 年初来9ヶ月累計:1億1,110万ドル(前年同期比+36%)
- 粗利益:850万ドル(前年同期比+45.9%)
- 粗利益率:21.0%(前年同期から160ベーシスポイント改善)
- 純利益:290万ドル(前年同期比+33%)
- 希薄化後EPS:0.26ドル
- 調整後EBITDA:510万ドル(前年同期比+70%)
売上高の急成長は、APU MROサービスの需要拡大、大手航空会社との長期契約の本格稼働、および熱交換システムのOEM製品販売の増加によるものである。
営業費用と利益
- 営業利益:具体的な数値は開示されていないが、調整後EBITDAが70%増という驚異的な伸びを記録しており、営業効率の大幅な改善が確認される
- 粗利益率の改善:160ベーシスポイント(1.6%ポイント)の改善は、価格交渉力の向上、運営効率化、高付加価値サービスへのシフトが成功していることを示す
契約・受注
- 受注残高(バックログ):4億2,300万ドル(前期比で増加)
- 長期保守契約(LTA)を含む総バックログであり、今後数年間の収益が既に確保されている
- 新規契約の獲得:2024年Q3に北米大手貨物航空会社と5年間1,700万ドルのAPU MRO契約を締結(Q4に正式発表)
キャッシュと財務状況
- 営業キャッシュフロー:280万ドル(Q3単独)
- 年初来9ヶ月累計の営業キャッシュフローは安定してプラスを維持
- 資金調達:2024年Q3に資本市場から990万ドルを調達し、財務基盤をさらに強化
- 現金及び現金同等物:具体的な金額は開示されていないが、健全な財務状況を維持
技術・事業ハイライト
- 「Customer First」イニシアチブの成功:顧客のダウンタイムを最小化するため、迅速なターンアラウンドと高品質なサービスを提供する戦略が奏功
- APU MROでのリーディングポジション確立:北米および国際市場でのAPU修理・オーバーホール需要を積極的に取り込んでいる
- サプライチェーン課題への対応:APUおよびランディングギア部品の供給制約が依然として存在するが、同社は在庫管理とサプライヤー関係の強化により対応中
2024年度ガイダンス
- 通期の具体的なガイダンスは開示されていないが、8四半期連続の成長実績とバックログの積み上がりにより、2024年通期も前年比30%以上の成長が見込まれる
- CEOのIgal Zamir氏は、2025年に向けてさらなる成長を見込んでおり、M&Aによる事業拡大の可能性も示唆
決算まとめ
良い点:
- 売上高が前年同期比35%増という驚異的な成長
- 純利益が33%増、調整後EBITDAが70%増と収益性も大幅改善
- 粗利益率が160ベーシスポイント改善し、事業の質的向上が確認される
- 4億2,300万ドルの受注残高により、今後数年間の収益が確保されている
- 長期契約の獲得が加速しており、顧客基盤が強固に
懸念点:
- サプライチェーン制約により、一部の修理対応に遅延が発生している可能性
- 航空需要の変動リスク(ただし、現時点では航空旅客需要は堅調)
- 競争激化の可能性(ただし、長期契約とニッチ特化により優位性を維持)
総合評価:今回の決算は、TATテクノロジーズが急成長企業としての勢いを維持していることを明確に示す内容であり、長期契約の獲得、収益性の向上、バックログの積み上がりという3つの重要指標すべてが好調である。サプライチェーン課題は存在するものの、全体としては極めて強い成長トレンドが継続している。
出典
TAT Technologies Reports Third Quarter 2024 Results, 2024/11/18
まとめ
TATテクノロジーズ(TATT)の事業内容、ビジネスモデル、競合環境、成長市場、株価の特徴、そして将来性について詳しく見てきました。
航空機MRO市場という堅実な成長が見込まれる分野において、APUや熱交換システムといったニッチなコンポーネントに特化することで、TATテクノロジーズは競争優位性を確立しています。特に注目すべきは、大手航空会社との長期契約により、今後数年間の収益が既に確保されている点です。
2024年から2025年にかけて、同社は8四半期連続で売上高と利益を拡大させ、4億2,300万ドルという巨額のバックログを積み上げています。この受注残高は、年間売上高の約3倍に相当し、収益予測可能性の高さを裏付けています。
また、財務基盤も極めて健全であり、現金4,700万ドル、運転資本9,400万ドルを保有しているため、M&Aによる成長加速の余地も十分にあります。
個人的にも、航空機MRO関連銘柄の中でTATテクノロジーズは「ニッチ特化×長期契約×堅実成長」という3つの要素を兼ね備えた魅力的な銘柄として、今後の業績拡大に期待しています。時価総額3億ドル程度の小型株でありながら、安定した収益基盤と明確な成長戦略を持つ企業として、中長期的な視点での投資価値は高いのではないでしょうか。
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