このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。
注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)
ウォッチリスト(2025/09/17 終値ベース)
名柄タイトル | 終値 | 変動率 | テーマ | インサイト |
---|---|---|---|---|
PLUG(プラグ・パワー) | 2.00 | +19.05% | 水素・燃料電池 | 材料乏しいがテーマ回帰で急騰 |
QBTS(ディーウェーブ・クオンタム) | 22.54 | +18.76% | 量子アニーリング | 「Qubits Japan 2025」初開催発表第1回「Qubits Japan 2025」開催のお知らせ |
BLDP(バラード・パワー・システムズ) | 2.52 | +14.55% | 燃料電池 | 新型FCmove-SC発表新しいFCmove-SCが発表されました |
GRRR(ゴリラ・テクノロジー) | 20.07 | +13.13% | AIデータセンター | 東南アジアAIデータセンター$14億契約発表 |
LYFT(リフト) | 22.84 | +13.13% | ライドシェア・自動運転 | Waymoとナッシュビルでロボタクシー展開発表 |
RGTI(リゲッティ・コンピューティング) | 21.99 | +9.95% | 量子コンピューティング | 52週高更新・量子テーマ物色 |
BE(ブルーム・エナジー) | 79.67 | +8.71% | 燃料電池・データセンター電源 | 目標引き上げ継続とオラクル連携期待 |
AMSC(アメリカン・スーパーコンダクター) | 60.49 | +7.04% | 送配電・グリッド機器 | 52週高更新・電力網増強需要思惑52週間ぶりのリニューアルと電力網強化の需要 |
PL(プラネット・ラボズ) | 10.23 | +4.92% | 衛星データ・地球観測 | アナリスト目標引き上げ報道 |
個人的所感
自動運転とAIインフラに材料集中した印象。
Waymo×Lyftのロボタクシー拡大と、AIデータセンター建設契約(GRRR)、燃料電池の目標引き上げ(BE)が物色の核。
一方、水素関連(PLUG・BLDP)はテーマ回帰での上昇色が濃く、明確材料に乏しい銘柄の上値は脆弱。
量子(QBTS・RGTI)はイベント・モメンタムの継続高、電力網関連(AMSC)は需要ストーリーの再評価。
AI需要→電力・インフラ→移動サービスへ波及するテーマ連鎖の動きに見える。
FOMCのイベントも無事通過といった印象で出尽くし感もそこまでなく、一旦の相場モメンタム継続の流れか。
市場インサイト
【分析日】2025/09/17
全体ムード
米株はFOMC当日の利下げ発表後に伸び悩みつつもダウが上昇・S&P500とナスダックが小反落、イベント通過待ちのメガテック選好とバリュエーション整理のせめぎ合い。
欧州はSTOXX600がほぼ横ばいで米政策待ち、日本は日経平均が反落し高値圏での過熱感を冷ます展開である。金利は米10年がわずかに上昇・独10年は低下・JGBは横ばいでポジション微修正、為替はドル安・円高・ユーロ高のリスク資産フレンドリー配置。
コモディティはWTIが64ドル台半ばで続落・金は高値圏持ち合い、暗号資産はイベント通過待ちの小幅まちまち。
エクイティ
指数インデックス | 終値 | 前日比前日と比べると | 背景バックグラウンド |
---|---|---|---|
ダウ | 46,018.32 | +260.42 (+0.57%) | 利下げ好感と金融主導の上昇 |
S&P500 | 6,600.35 | -6.60 (-0.10%) | 売買交錯で小反落、イベント織り込み進展 |
ナスダック | 22,261.33 | -66.78 (-0.30%) | ハイベータ調整、半導体の利確優勢 |
日経225 | 44,790.38 | -111.89 (-0.25%) | 高値圏の過熱整理、イベント待ち |
STOXX600 | 550.63 | -0.16 (-0.03%) | セクター間で方向感乏しい横ばい推移 |
債券
国 | 10年利回り | 前日比(bp)前日との比較(bp) | コメント |
---|---|---|---|
米国アメリカ | 4.07 % | +3 | 利下げ発表後の前倒し期待一服でわずかに上昇 |
ドイツ | 2.68 % | -2 | 政策イベント待ちの品質志向で低下 |
日本 | 1.60 % | 0 | 日銀会合前の様子見で横ばい |
為替為替レート
- USD/JPY 146.41(-0.67%):米金利上昇限定でドル売り・円買い優勢。
- EUR/USD 1.1805(+0.37%):利下げ観測持続でユーロ買い戻し優位。
- USD/CNY 7.1130(-0.16%):当局中間値のガイダンス下で小幅なドル安元高。
コモディティ
品目アイテム | 終値 | 前日比前日と比べると | ドライバー |
---|---|---|---|
WTI原油 | $64.39/bbl$64.39/バレル | -0.39% | 利下げ発表後の需要見通し不透明感と在庫思惑 |
Brent原油ブレント原油 | $68.06/bbl$68.06/バレル | -0.26% | 需給均衡観とドル安の相殺 |
天然ガス | $3.10/MMBtu | -0.10% | 在庫と気温見通しの綱引き |
金(現物)金(現物) | $3,681.80/oz$3,681.80/オンス | -0.05% | 実質金利横ばいで高値圏もみ合い |
銀 | $42.50/oz$42.50/オンス | -0.40% | 金連動の調整 |
銅 | $4.70500/lb$4.70500/ポンド | -0.27% | 中国関連ヘッドライン待ちの往来 |
クリプト
- ビットコイン $115,000(-0.31%):イベント通過待ちで方向感限定。
- イーサリアム $4,520(-0.08%):大型材料待ちでレンジ継続。
マクロイベント焦点(今後3–4営業日)
- 2025/09/18(木)FOMC(政策金利・SEP・議長会見):初回利下げのドットとガイダンスに焦点。
- 2025/09/18(木)英MPC(政策金利):据え置き下でQT方針の手がかり。
- 2025/09/18–19(木–金)日銀・金融政策決定会合:金利誘導と国債買入運営の調整有無。2025/09/18–19 (木-金) 日本銀行金融政策決定会合:金利ガイダンスの調整と国債買い入れ運用について
- 2025/09/19(金)日本・全国CPI(8月):エネルギー寄与とコア基調の鈍化度合い。
インサイトまとめ
- 米大型グロースの相対優位は維持、イベント通過までは指数ヘッジ厚めが無難。
- 日本株は押し目待ち、高値圏の新規追随は控え現物回転が良さげ。
- デュレーションは中立〜やや長め、米10年4%近辺では逢い場拾いが妥当。
- 為替はドル安バイアス、EUR買い戻し・USD/JPYは146台前半での逆張りが無難。
- 原油は戻り売り優勢・金は押し目買い、ガスは在庫確認まで様子見が良さげ。
- クリプトは軽めのスタンス維持、イベントボラ通過後の押し目狙いが無難。