このサイトは、私(@mifsee)が個人的に学びながら企業分析や銘柄分析を進め、その過程を記録としてまとめているものです。
あくまで個人の調査・整理を目的とした内容であり、誤りや実際と異なる情報が含まれる可能性があります。
また、MifseeではAI技術を活用した運用や、技術習得を目的とした実験的な取り組みも行っています。ご覧いただく際には、その点をご理解のうえご利用ください。
はじめに
米国株式市場への投資が一般化する中で、ETF(上場投資信託)は、手軽かつ効率的に分散投資を実現できる手段として注目を集めています。なかでも「QQQ」は、ナスダック100指数に連動し、アップルやマイクロソフト、エヌビディアといった世界的なハイテク企業にまとめて投資できるETFとして、特に人気が高い商品です。
(ここまでは、この記事を最初に書いた時点の考えです。2026年10月に、数字と内容を運用会社の最新の書類で見直しました。)
見直してみると、QQQ は2025年12月に大きな節目を迎えていました。1999年の上場から26年続いた「ユニット型投資信託」という古い仕組みをやめ、ほとんどのETFと同じ形に移ったのです。経費率は0.20%から0.18%に下がりました。中身も動いていて、2026年3月末から6月末の3か月で、マイクロン・AMD・インテルが上位10銘柄に入っています。
ここでは、運用会社インベスコが米国証券取引委員会(SEC)に提出した目論見書・半期報告書・保有明細の報告をもとに、QQQ の仕組み、中身、コスト、成績、似たETFとの違い、リスクを順に見ていきます。
QQQの株価
※チャートは毎週更新しています。数値は画像右下の更新日時点のものです。長期推移は過去5年で、株価データが5年に満たない場合はデータのある期間すべてです。
直近1年(日足)

長期推移(週足・5年)

QQQ とはどんな ETF?
QQQ は、ナスダック100指数に連動する成果を目指すETFである。米国の大型株のうち、金融を除く約100社にまとめて投資できる。
- 正式名称: Invesco QQQ Trust, Series 1(インベスコQQQ・トラスト・シリーズ1)
- ティッカー: QQQ(上場先はナスダック)
- 運用会社: Invesco Capital Management(米国の大手運用会社インベスコの子会社)
- 運用開始: 1999年3月10日
- 連動する指数: ナスダック100指数(Nasdaq-100 Index)
- 保有銘柄数: 102銘柄(2026年6月30日時点)
- 純資産総額: 約4,901億ドル(2026年6月30日時点。3月31日は約3,711億ドル)
- 経費率: 0.18%(2025年12月から。それまでは0.20%)
出典: 目論見書(2025年12月)、半期報告書(2026年3月期)、保有明細の報告(N-PORT、2026年6月30日時点)
2025年12月、「ユニット型投資信託」から通常のETFへ
QQQ は上場から長いあいだ、「ユニット型投資信託(UIT)」という仕組みで運用されてきた。中身を指数どおりに機械的に持つための古い形で、今のETFのほとんどは使っていない。
運用会社は2025年8月に、この仕組みを通常のETF(オープンエンド型)に切り替える案を株主に示した。株主総会は2度の延期を経て2025年12月19日に開かれ、賛成約3.3億票、反対約1,558万票で可決された。切り替えは同じ日の取引終了後に行われた(半期報告書)。
株主に示された説明書は、変わる点を次のように挙げている。

- 経費率が下がる: 上限0.20%から0.18%へ。説明書は、2025年7月1日時点の資産で計算すると、株主の負担が年7,000万ドル超減るとしている
- 配当を寝かせなくてよくなる: ユニット型投資信託は、受け取った配当を分配するまで現金で持ち続けなければならない。説明書はこれを「キャッシュドラッグ(現金の重し)」と呼び、指数とのずれの原因になると書いている。通常のETFは、分配までのあいだ配当を株に再投資できる
- 保有株を貸し出せる: ユニット型投資信託のあいだは禁じられていた。新しい目論見書には、保有株を貸し出すことがあると書かれている(実際に始めたかは、今回読んだ書類では確かめられなかった)
- 変わらないもの: 連動する指数、投資の中身とリスクは同じ。説明書は、切り替えは株主にとって「税金がかからず、途切れない」としている
切り替えの後、最初の半期(2025年10月〜2026年3月)の経費率は、年率換算で0.19%だった。期の途中まで旧料率が含まれるためである。
ナスダック100指数とは?
ナスダック100指数は、ナスダック社が算出する株価指数である。米国のナスダック系列の市場に上場する企業のうち、金融を除く時価総額の大きい100社で構成される。銀行や保険会社が入らないため、S&P500 と比べると IT・通信・一般消費財の比率が高くなる。
採用基準と入れ替え
目論見書と指数の算出ルールによると、主な決まりは次のとおり。
- 対象: 米国内外の企業で、ナスダック系列の市場に上場していること。業種分類(ICB)で金融に当たる企業、不動産投資信託(REIT)、特別買収目的会社(SPAC)は入らない
- 流動性: 直近3か月の1日平均売買代金が500万ドル以上
- 上場期間: 原則として、上場から満3か月以上たっていること
- 入れ替え: 年1回、12月の第3金曜日の取引終了後。11月末のデータで判定する
- 比率の調整: 3・6・9・12月の第3金曜日。1社の比率が大きくなりすぎないよう、上限の決まりがある(年1回の見直しでは1銘柄15%を超えると14%に抑える。上位5銘柄の合計が40%以上なら38.5%に下げる)
構成銘柄の時価総額は、2025年10月末時点で72億ドルから4.9兆ドルまでと幅が広い(目論見書)。
2026年5月のルール変更
2026年5月1日から、指数のルールが2点変わった(2026年4月の目論見書の補足)。
- 対象の市場が広がった: 「ナスダック市場に上場する企業」から「米国のナスダック系列の市場に上場する企業」に変わった
- 大型の新規上場をすばやく組み入れる: 時価総額が構成銘柄の上位40位に入るほど大きな新規上場企業は、上場7日目の時点で判定し、15取引日後に組み入れる。それまでは原則3か月待つ必要があった。この仕組みで、構成銘柄が一時的に100社を超えることもある
QQQ の中身は?
上位10銘柄
2026年6月30日時点の上位10銘柄は以下(純資産に占める比率)。アルファベットは議決権のあるA株と無いC株の2本を持っているため、2行に分かれる。
| 順位 | 銘柄 | 比率 |
|---|---|---|
| 1 | エヌビディア(NVDA) | 7.60% |
| 2 | アップル(AAPL) | 6.67% |
| 3 | マイクロン・テクノロジー(MU) | 5.64% |
| 4 | マイクロソフト(MSFT) | 4.35% |
| 5 | AMD(AMD) | 4.10% |
| 6 | アマゾン(AMZN) | 4.02% |
| 7 | テスラ(TSLA) | 3.30% |
| 8 | アルファベット(GOOGL・GOOG のうち1本) | 3.27% |
| 9 | インテル(INTC) | 3.04% |
| 10 | アルファベット(もう1本) | 3.02% |
出典: 保有明細の報告(N-PORT、2026年6月30日時点)
上位10行の合計は約45%で、102銘柄に分かれていても、値動きの半分近くはこの9社で決まる。11位はブロードコム(2.81%)、12位はメタ(2.62%)だった。
3か月で半導体が上位に
同じ上位10銘柄を3か月前(2026年3月31日時点、半期報告書)と比べると、顔ぶれが大きく変わっている。
| 2026年3月末の上位10 | 比率 | 2026年6月末 |
|---|---|---|
| エヌビディア | 8.68% | 7.60%(1位のまま) |
| アップル | 7.63% | 6.67% |
| マイクロソフト | 5.63% | 4.35% |
| アマゾン | 4.58% | 4.02% |
| テスラ | 3.80% | 3.30% |
| メタ | 3.46% | 2.62%(12位へ) |
| ウォルマート | 3.44% | 上位10から外れる |
| アルファベット(A株) | 3.43% | 上位10に残る |
| アルファベット(C株) | 3.19% | 上位10に残る |
| ブロードコム | 3.00% | 2.81%(11位へ) |
代わりに入ったのが、マイクロン(5.64%)、AMD(4.10%)、インテル(3.04%)の半導体3社である。ナスダック100指数は時価総額で比率が決まるため、株価が大きく上がった会社ほど自動的に比率が上がる。この3か月で、QQQ の中身は AI 向けの半導体に一段と寄ったことになる。
私の見方では、QQQ を「大手ハイテク7社の詰め合わせ」と考えていると、今の中身とはずれる。何に寄っているかは、四半期ごとに上位銘柄を見直しておきたい。
QQQ の経費率と分配金は?
経費率
QQQ の経費率は0.18%(2025年12月の目論見書)。100万円を1年持つと、約1,800円の計算になる。目論見書の試算では、1万ドルを10年持つと、かかる費用は合計230ドルである。
同じ指数に連動する QQQM の経費率は0.15%で、差は0.05%から0.03%に縮まった(QQQM との違いは後の節で整理する)。
分配金
分配金は年4回(四半期ごと)に支払われる(目論見書)。1口あたりの分配額は以下(半期報告書)。
| 期間(会計年度は9月末まで) | 1口あたり分配額 |
|---|---|
| 2023年9月期 | 2.17ドル |
| 2024年9月期 | 3.04ドル |
| 2025年9月期 | 2.84ドル |
| 2025年10月〜2026年3月(半期) | 1.53ドル |
株価が600〜700ドル台であることを考えると、分配は年1%に満たない水準で、QQQ は分配を受け取るよりも値上がりを狙う性格のETFである。
QQQ の実際の成績は?
会計年度ごとの成績
半期報告書にある、純資産価額(NAV)ベースの年度ごとの成績は以下(分配の再投資を含む。会計年度は9月末まで)。
| 会計年度 | 成績 |
|---|---|
| 2021年9月期 | +29.30% |
| 2022年9月期 | -24.86% |
| 2023年9月期 | +34.98% |
| 2024年9月期 | +37.21% |
| 2025年9月期 | +23.63% |
| 2025年10月〜2026年3月(半期) | -3.63% |
2022年のように、金利の急上昇でハイテク株が売られた年には1年で約25%下げている。四半期で見ると、最もよかったのは2020年4〜6月期の+30.20%、最も悪かったのは2022年4〜6月期の-22.33%だった(目論見書)。
長く持った場合の成績
2024年12月31日までの年率の成績は以下(目論見書。税引前、分配の再投資を含む)。
| 期間 | QQQ | ナスダック100指数 |
|---|---|---|
| 1年 | 25.58% | 25.88% |
| 5年 | 19.94% | 20.18% |
| 10年 | 18.28% | 18.53% |
QQQ が指数を毎年0.2〜0.3%ほど下回っているのは、主に経費率と、先に触れた「配当を現金で寝かせる」仕組みの影響と考えられる。2025年12月の仕組み変更で、この差が縮まるかは今後の成績で確かめたい。
株価で見ると、2025年末の614.31ドルから、2026年3月30日に558.28ドルまで下げた後に持ち直し、10月28日は725.61ドルだった(終値)。年初来では約18%の上昇である。
QQQ と QQQM・VOO・VGT の違いは?
QQQ と比べられることが多い3本を、運用会社の目論見書と保有明細で並べた。

| QQQ | QQQM | VOO | VGT | |
|---|---|---|---|---|
| 運用会社 | インベスコ | インベスコ | バンガード | バンガード |
| 連動する指数 | ナスダック100 | ナスダック100 | S&P500 | 米国の情報技術株(MSCI US IMI IT 25/50) |
| 経費率 | 0.18% | 0.15% | 0.03% | 0.09% |
| 保有銘柄数 | 102 | (QQQと同じ指数) | 506 | 317 |
| 運用開始 | 1999年3月 | 2020年10月 | 2010年9月 | 2004年1月 |
出典: 各ファンドの目論見書、保有明細の報告(QQQ・VOO は2026年6月30日、VGT は2026年5月31日時点)
QQQM とは何が違う?
QQQM(インベスコ・ナスダック100 ETF)は、QQQ と同じナスダック100指数に連動する、インベスコの別のETFである。2020年10月に運用を始めた。経費率は0.15%で QQQ より0.03%低い。1口の値段も QQQ より安く、少額から買いやすい。
一方、QQQ は上場から26年の歴史があり、取引の量がとても多い。頻繁に売買する投資家や、オプション取引を組み合わせる投資家は QQQ を使うことが多い。長く積み立てて持つだけなら、経費率の低い QQQM、と考える人が多い。
VOO とは何が違う?
VOO(バンガード S&P500 ETF)は、米国の大型株約500社の S&P500 に連動する。金融・ヘルスケア・エネルギーなども含み、QQQ より業種が分散している。経費率は0.03%と、QQQ の6分の1である。
ただし、上位の顔ぶれは QQQ とかなり重なる。2026年6月30日時点で、VOO の上位3社はエヌビディア(7.51%)、アップル(6.59%)、マイクロソフト(4.30%)で、QQQ の上位とほぼ同じ比率だった。3社の合計は QQQ が18.6%、VOO が18.4%とほぼ同じである。QQQ と VOO を両方持つと、分散したつもりでも同じ会社に二重に投資していることになる。
VGT とは何が違う?
VGT(バンガード 米国情報技術セクター ETF)は、米国の IT 企業だけに投資する。アマゾン・テスラ・アルファベットなどは IT 業種に分類されないため入らない。その分、上位への集中は強く、2026年5月31日時点でエヌビディア(16.82%)、アップル(14.57%)、マイクロソフト(9.46%)の3社で40.9%を占めていた。
QQQJ・QQQS とは?
インベスコは、ナスダック100の「次」を狙うETFも出している。
- QQQJ(インベスコ・ナスダック・ネクストジェン100 ETF): ナスダック100に入っていない、その次に大きい約100社に投資する。経費率0.15%、2020年10月運用開始
- QQQS(インベスコ・ナスダック・フューチャージェン200 ETF): ナスダック100とネクストジェン100の外側で、時価総額に比べて特許の価値が大きい約200社に投資する。経費率0.20%、2022年10月運用開始
出典: 目論見書(2025年12月)
どちらも QQQ より小さな会社が中心で、値動きは QQQ より荒くなりやすい。
QQQ のリスクは?
「QQQ はおすすめしない」という声の多くは、次のような点を指している。
- 集中: 上位10行で約45%を占め、業種も IT に偏る。目論見書も「情報技術セクターへの比率が高い」ことを主なリスクに挙げている
- 値動きの大きさ: 2022年9月期は-24.86%、四半期では-22.33%の時期があった。S&P500 より大きく上げ、大きく下げる
- 分配の少なさ: 分配は年1%に満たない。定期的な収入を目的にするETFではない
- 金利の影響: 将来の成長を期待される会社が多いため、金利が急に上がる局面では売られやすい(2022年がその例)
- 為替: 日本から買う場合、円高になると円での評価額が下がる
QQQのリアルタイム株価チャート
期間を変えて詳しく見たい場合は、以下のチャート(TradingView)を使ってください。RSI(Relative Strength Index)も表示しています。相場の過熱感を見る指標です。
※RSIが70%~80%を超えると買われ過ぎ、20%~30%を割り込むと売られ過ぎの目安とされます。
QQQ は NISA で買える?
QQQ はレバレッジ型ではないため、2024年からの新しいNISAの成長投資枠で取り扱う証券会社が多い。つみたて投資枠の対象ではない。対象かどうかは、証券会社が公表している対象銘柄の一覧で確かめてほしい。
QQQ はどこで買える?
QQQ は米国のナスダックに上場しているため、米国株を扱う証券会社で売買できる。
私自身はSBI証券を主に使用していますが、取り扱い銘柄によっては購入できない場合があります。その際は、サクソバンク証券やIG証券などでCFDを利用することもあります。
まとめ
- QQQ は、金融を除く米国の大型株約100社のナスダック100指数に連動するETFで、1999年から上場している
- 2025年12月19日に、ユニット型投資信託から通常のETFへ移った。経費率は0.20%から0.18%に下がり、配当を分配まで現金で寝かせる必要もなくなった
- 2026年6月末の上位10行で約45%を占める。3か月でマイクロン・AMD・インテルが上位に入り、中身は AI 向けの半導体に寄った
- 同じ指数の QQQM は経費率0.15%。VOO とは上位の顔ぶれが重なり、VGT は IT 3社への集中がさらに強い
QQQ は「ナスダック100をまるごと持つ」いちばん歴史のある手段です。一方で、中身は時価総額に合わせて自動的に入れ替わり、今はAI向けの半導体の比率が上がっています。何を持っているのかを、ときどき上位銘柄で確かめながら付き合いたいETFだといえます。
この記事の数字を自分で追うなら
売上や利益の推移は、マネックス証券の「銘柄スカウター米国株」で確認できます。外国株取引口座を開設し、取引実績などの条件を満たすと、過去10年以上の業績や直近20四半期の数字まで表示できます。このようなツールを使って、長期の業績推移を起点にすると企業の姿がつかみやすくなります。
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