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イーライ・リリー(LLY)とは?将来性と今後の株価見通し

イーライ・リリー(LLY)の強みとは?将来性と今後の株価見通し米国投資
この記事は約31分で読めます。

このサイトは、私(@mifsee)が個人的に学びながら企業分析や銘柄分析を進め、その成果をまとめたものです。

あくまで私の個人的な分析記録であり、内容には誤りや実際と異なる情報が含まれているかもしれません。ご覧になる場合は予めご了承ください。

  1. はじめに
  2. イーライ・リリー(LLY)とは何の会社?
    1. 代表的な製品
  3. イーライ・リリー(LLY)の主力製品は?
    1. 糖尿病治療薬
    2. がん治療薬
    3. 自己免疫疾患治療薬
    4. 骨粗しょう症治療薬
    5. 神経変性疾患治療薬
  4. イーライ・リリー(LLY)のビジネスモデルは?
    1. 主要活動
    2. 顧客関係
    3. チャネル
    4. キーリソース
    5. コスト構造
    6. 収益源
  5. イーライ・リリー(LLY)は何がすごい?
  6. イーライ・リリー(LLY)の肥満治療薬はどのようなもの?
    1. チルゼパチドの特徴
    2. 効果と臨床試験結果
  7. イーライ・リリーの研究開発能力と独自技術は?
    1. 研究開発能力
    2. 独自技術
  8. 取引市場は?
  9. 配当は?
  10. イーライ・リリー(LLY)のセクター、業種、属するテーマは?
    1. セクター
    2. 業種
    3. 属するテーマ
  11. イーライ・リリー(LLY)が属する業界の規模と成長性は?
    1. 業界の規模 
    2. 成長性 
    3. 地域別の市場動向
    4. 市場セグメント
  12. イーライ・リリー(LLY)の競合企業は?
  13. イーライ・リリー(LLY)の競合との差別化要素と優位性は?
    1. 差別化要素
    2. 優位性
  14. イーライ・リリー(LLY)の成長戦略は?
    1. 研究開発への継続的投資
    2. 新薬パイプラインの拡充
    3. 戦略的提携と買収
    4. グローバル市場の拡大
    5. デジタル技術とデータ解析の活用
    6. 持続可能なビジネスモデル
  15. イーライ・リリー(LLY)の新薬の開発パイプラインとそのスケジュールは?
    1. 2024年
    2. 2025年以降
  16. イーライ・リリー(LLY)の株式分割の予定は?
  17. イーライ・リリー(LLY)の業績について
  18. イーライ・リリー(LLY)の株価
    1. イーライ・リリーの四半期:売上推移
    2. イーライ・リリーの四半期:営業キャッシュフロー推移
    3. イーライ・リリーの四半期:営業利益・営業利益率推移
    4. イーライ・リリーの四半期:EPS推移
    5. イーライ・リリーの通期:売上推移
    6. イーライ・リリーの通期:営業キャッシュ・フロー推移
    7. イーライ・リリーの通期:営業利益・営業利益率推移
    8. イーライ・リリーの通期:EPS推移
  19. イーライ・リリー(LLY)の将来生は?
    1. 強力な研究開発パイプライン
    2. 市場拡大とグローバル展開
    3. 戦略的提携と買収
    4. デジタル技術とデータ解析の活用
  20. イーライ・リリー(LLY)の2024年度Q1決算サマリー
  21. イーライ・リリー(LLY)の2024年度Q2決算サマリー
  22. イーライ・リリー(LLY)の株を買える証券会社は?
  23. まとめ

はじめに

肥満治療薬で一気に知名度が高まったイーライ・リリー(LLY)ですが、その製品群は幅広く、今後の成長性についても期待が高い銘柄とされています。ここでは、イーライ・リリーの事業内容、独自の強み、そして将来性について詳しく掘り下げていきます。

イーライ・リリー(LLY)とは何の会社?

  • イーライ・リリー(Eli Lilly and Company)は、米国インディアナ州インディアナポリスに本社を置くグローバルな研究開発型製薬会社。
  • 1876年にイーライ・リリー大佐によって設立され、「研究開発こそ企業の魂」という理念のもと、医薬品の開発を行っている。
  • イーライ・リリーは、糖尿病、がん、自己免疫疾患、神経変性疾患、疼痛など、多岐にわたる治療領域で製品を提供している。
  • イーライ・リリーは、世界中で約42,000名の社員を抱え、110カ国以上に製品を供給している。
  • イーライ・リリーは、各治療領域で最高レベルの医薬品を開発し、世界中の人々の健康改善に貢献している。
  • 研究開発費は年間93.1億ドルにのぼり、売上高に対する研究開発費の比率は約27.3%。

代表的な製品

  • アルツハイマー病治療薬:ドナネマブなどの治療薬があり、今後の市場投入が期待されている。
  • 糖尿病治療薬:トルツ(イキセキズマブ)やチルゼパチドなどが注目されている。
  • 抗がん剤:アリムタ(ペメトレキセド)、ジェムザール(ゲムシタビン)など、多数の抗がん剤を提供している。

イーライ・リリー(LLY)の企業情報は以下。

  • 会社名: イーライ・リリー(Eli Lilly and Company)
  • 設立年月: 1876年5月10日
  • 代表者名: デイビッド・A・リックス(David A. Ricks)
  • 公式サイト: https://www.lilly.com
  • 主な事業内容: グローバルな研究開発型製薬会社として、糖尿病治療薬/がん治療薬/自己免疫疾患治療薬/神経変性疾患治療薬などの治療薬の開発を行っている。

イーライ・リリー(LLY)の主力製品は?

イーライ・リリーの主力製品は以下の通り。

糖尿病治療薬

  • トルシティ(Trulicity):GLP-1受容体アゴニストで、血糖値の管理に使用される注射薬。2023年の売上高で最大の収益源となっている。
  • ヒュマログ(Humalog):インスリンリスプロのブランド名で、即効型インスリンとして糖尿病患者の血糖値を管理する。
  • ジャディアンス(Jardiance):エンパグリフロジンを有効成分とするSGLT2阻害薬で、2型糖尿病の治療に使用される。

がん治療薬

  • アリムタ(Alimta):ペメトレキセドを有効成分とする抗がん剤で、非小細胞肺がんおよび悪性胸膜中皮腫の治療に使用される。
  • ジェムザール(Gemzar):ゲムシタビンを有効成分とする抗がん剤で、膵臓がん、肺がん、乳がんなどの治療に用いられる。

自己免疫疾患治療薬

  • トルツ(Taltz):イキセキズマブを有効成分とする薬剤で、乾癬や関節症性乾癬の治療に使用される。
  • オルミアント(Olumiant):バリシチニブを有効成分とするJAK阻害薬で、関節リウマチの治療に使用される。

骨粗しょう症治療薬

  • フォルテオ(Forteo):テリパラチドを有効成分とする薬剤で、骨折リスクが高い骨粗しょう症患者の治療に使用される。
  • エビスタ(Evista):ラロキシフェンを有効成分とする薬剤で、閉経後の女性における骨粗しょう症の治療および予防に使用される。

神経変性疾患治療薬

  • プロザック(Prozac):フルオキセチンを有効成分とするSSRIで、うつ病や不安障害の治療に使用される。
  • ストラテラ(Strattera):アトモキセチンを有効成分とする薬剤で、ADHD(注意欠陥・多動性障害)の治療に使用される。

これらの製品は、イーライ・リリーがグローバルに展開している主力製品の一部であり、多様な治療領域で患者のニーズに応えている。
また、新薬の研究開発に注力しており、革新的な治療法を提供し続けている。

イーライ・リリー(LLY)のビジネスモデルは?

イーライ・リリーは、主に人用医薬品と動物用医薬品の開発、製造、販売を行っており、以下はそのビジネスモデルの構成要素。

主要活動

  • 研究開発(R&D): イーライ・リリーは、糖尿病、がん、自己免疫疾患などの治療薬の研究開発に多額の投資を行っており、未解決の医療ニーズに対応する革新的な治療法を提供している。
  • 製造と販売: 高品質な医薬品の製造と、それらの世界中の市場への供給を行っている。販売は主に社内の営業チームを通じて行われ、医療従事者との直接的な関係を築いている。
  • マーケティングとプロモーション: 医療関係者向けの情報提供、医薬品の正しい使用方法の教育などを通じて、製品の普及を図っている。

顧客関係

  • 医療従事者との関係構築: 医療従事者に対する教育プログラムや製品に関する情報提供を通じて、長期的な関係を築いている。
  • 患者支援: 患者向けのサポートプログラムや教育資料を提供し、薬物治療の理解と遵守を支援している。これには、経済的な支援プログラムも含まれている。

チャネル

  • 直接販売: 医療従事者に直接製品を提供し、詳細な使用方法や利点を説明している。
  • オンラインプラットフォーム: オンラインでの情報提供や患者支援プログラムを通じて、広範な顧客にアクセスしている。
  • 薬局と病院を通じた販売: グローバルな薬局チェーンや病院とのパートナーシップを通じて、製品を広く提供している。

キーリソース

  • 技術と知的財産: イーライ・リリーは、多数の特許を所有し、これにより市場での競争力を維持している。
  • 研究開発施設: 世界中にある研究施設で新薬の開発を進めている。
  • 販売チャネル: 広範な販売ネットワークを通じて、製品を迅速かつ効率的に市場に提供している。

コスト構造

  • 研究開発費: 毎年巨額の資金を研究開発に投入し、革新的な医薬品の開発を進めている。
  • マーケティング費用: 製品の普及と市場拡大のために、マーケティングとプロモーション活動に多額の資金を投入している。
  • 運営費用: 世界中の施設の維持管理、製品の製造、従業員の給与などに関する費用。

収益源

  • 医薬品販売: 主に糖尿病治療薬、がん治療薬、自己免疫疾患治療薬の販売から収益を得ている。
  • 動物用医薬品: エランコ部門を通じて、家畜やペット向けの医薬品を提供している。

イーライ・リリーのビジネスモデルは、革新的な研究開発と強力な顧客関係に基づいており、これによりグローバル市場での競争力を維持している。

イーライ・リリー(LLY)は何がすごい?

イーライ・リリーは、世界的に著名な製薬会社であり、その魅力と強みは多岐にわたる。

まず、イーライ・リリーは、140年以上の歴史を持つ老舗の製薬会社であり、長い歴史の中で、常に革新的な医薬品を提供し続けてきたことが、その信頼性と実績の裏付けとなっている。

イーライ・リリーの強みは、その強力な研究開発能力にある。
同社は毎年、売上高の約27%を研究開発に投じており、これは製薬業界でもトップクラスの比率。
この高い投資により、数多くの画期的な新薬を生み出している。
例えば、糖尿病治療薬の「トルシティ(Trulicity)」や、がん治療薬の「アリムタ(Alimta)」など、治療の最前線で活躍する薬を開発しています​​。

さらに、イーライ・リリーは糖尿病、がん、自己免疫疾患などの重大な病気に対する治療法を専門としており、特に、糖尿病治療においては、インスリンのパイオニアとしての地位を確立し、今もなお、新しい治療法の開発に注力しています。
こうした専門性の高さが、同社の製品が多くの医療現場で信頼されている理由となっている。

110カ国以上に製品を供給しており、グローバルなネットワークを持つことで、多くの患者にアクセスし、さまざまな地域の医療ニーズに応えることができています。

イーライ・リリーは、長い歴史、強力な研究開発力、高い専門性、グローバルな展開、そして充実したサポート体制という5つの柱によって、その強みを発揮しており、医療の発展に貢献しています。

イーライ・リリー(LLY)の肥満治療薬はどのようなもの?

イーライ・リリーは、肥満治療薬として「チルゼパチド(tirzepatide)」を開発・提供している。
この薬は、米国食品医薬品局(FDA)から「ゼップバウンド(Zepbound)」というブランド名で承認されている。
チルゼパチドは、体重管理に関する最新の研究と技術を活用した画期的な治療法。

チルゼパチドの特徴

チルゼパチドは、GIP(グルコース依存性インスリン分泌促進ポリペプチド)とGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)という2つのホルモン受容体を活性化する初めての薬であり、食欲を抑え、食物摂取量を減少させ、体内の脂肪利用を調整します。この作用機序により、体重減少を促進する。

効果と臨床試験結果

臨床試験の結果、チルゼパチドは非常に高い効果を示している。
例えば、SURMOUNT-1試験では、15 mgの最高投与量で平均22.5%の体重減少が見られた。また、SURMOUNT-2試験では、肥満または過体重の成人で平均15.7%の体重減少が報告されている。

チルゼパチドは、肥満および過体重に関連する慢性的な健康問題に対する治療法として、非常に効果的かつ革新的な薬であり、この薬の導入により、多くの患者が健康的な体重を維持し、関連する疾患リスクを低減することが期待されている。

イーライ・リリーの研究開発能力と独自技術は?

イーライ・リリーは、その研究開発(R&D)能力と独自技術において業界をリードする製薬会社として知られている。以下にその主な特徴。

研究開発能力

  • 高額なR&D投資 イーライ・リリーは、毎年売上高の約27%を研究開発に投じており、これは製薬業界の中でもトップクラスの投資比率。このような巨額の投資により、同社は新薬の発見と開発を推進し、未解決の医療ニーズに対応する革新的な治療法を提供している。
  • 広範なグローバルR&Dネットワーク イーライ・リリーは、世界中に研究開発施設を有しており、グローバルな規模で新薬の開発を行っている。これにより、さまざまな地域の医療ニーズに応じた製品開発が可能となり、各国の規制に対応した治療法を提供している。

独自技術

  • 画期的な治療法の開発: イーライ・リリーは、糖尿病、がん、自己免疫疾患、神経変性疾患などの治療領域で数々の画期的な治療法を開発している。糖尿病治療薬「トルシティ(Trulicity)」やがん治療薬「アリムタ(Alimta)」などの製品は多くの患者に大きな利益をもたらしている。
  • 新しいモダリティの採用: イーライ・リリーは、伝統的な小分子薬に加えて、バイオテクノロジーや遺伝子治療などの新しいモダリティを採用しており、難治性疾患に対する新しいアプローチを開発し、治療効果を高めることができている。
  • インクレチンホルモン受容体アゴニスト: チルゼパチド(tirzepatide)は、これらの受容体を活性化し、食欲抑制や体重減少を促進する新しい治療法であり、この技術は、肥満や糖尿病などの治療において非常に効果的となる​。
  • グローバルなパートナーシップ: イーライ・リリーは、他の製薬会社や研究機関との戦略的パートナーシップを積極的に構築しており、新しい技術の共有や共同研究が促進され、革新的な治療法の開発が加速されている。例えば、ワシントン大学医学部との共同プログラムや、ボーリンガーインゲルハイムとの共同プロモーションなどがある。

イーライ・リリーの研究開発能力と独自技術は、革新と高い投資によって支えられており、世界中の患者に高品質な治療法を提供し続けている。

取引市場は?

イーライ・リリーの株式は、ニューヨーク証券取引所(NYSE)で取引されている。ティッカーシンボルは「LLY」。

配当は?

イーライ・リリーは、定期的に配当を支払っており、配当利回りは約0.61%。

この配当利回りは、医薬品セクターの中では比較的低めだが、同社は持続的な配当増加を続けており、投資家に対する長期的なリターンを重視している​。

イーライ・リリー(LLY)のセクター、業種、属するテーマは?

セクター

ヘルスケア(Healthcare): イーライ・リリーはヘルスケアセクターに属しており、糖尿病、がん、自己免疫疾患、神経変性疾患などの重大な健康問題に対する革新的な治療法を提供している。このセクターは、患者の健康と命を支えるために高度な技術と研究開発を必要とし、イーライ・リリーはその中で重要な役割を果たしている。

業種

製薬(Pharmaceuticals): イーライ・リリーは製薬業種に分類される。同社の製品は、複雑な疾病管理のために不可欠であり、患者の生活の質を向上させるための重要な手段となっている。

属するテーマ

糖尿病治療(Diabetes Treatment): イーライ・リリーは糖尿病治療において長い歴史を持ち、インスリン製剤やGLP-1受容体アゴニストなどの革新的な治療法を開発している。糖尿病治療は、同社の主要な焦点の一つである。

がん治療(Cancer Treatment): がん治療もまた、イーライ・リリーの重要な事業領域。同社は、ペメトレキセド(アリムタ)やゲムシタビン(ジェムザール)など、複数のがん種に対する治療薬を提供している。これらの薬剤は、多くのがん患者の生存率を改善し、生活の質を向上させる役割を果たしている。

自己免疫疾患治療(Autoimmune Disease Treatment): イーライ・リリーは、関節リウマチや乾癬などの自己免疫疾患に対する治療薬を開発している。オルミアント(バリシチニブ)やトルツ(イキセキズマブ)などの薬剤は、これらの疾患の管理において重要な役割を果たしている。

イーライ・リリー(LLY)が属する業界の規模と成長性は?

業界の規模 

イーライ・リリーが属する製薬業界は、2024年には世界的に約1,155億ドル(約13.5兆円)の市場規模に達する見込みであり、特に、がん治療薬が市場で最も大きなセグメントを占めて、2022年には全体の約17%を占めている​。

成長性 

製薬業界は、2023年から2030年にかけて年平均成長率(CAGR)6.12%で成長すると予測されている。
この成長は、慢性疾患の増加、高齢化人口の増加、医療技術の進展などにより促進されており、糖尿病、がん、心血管疾患などの治療法に対する需要の増加が市場の成長を支えている。

地域別の市場動向

北米市場が2022年において最大のシェアを占めており、先進的な医療インフラ、慢性疾患の増加、主要製薬企業の存在がその理由とされている。アジアやラテンアメリカの市場も、人口増加と医療アクセスの拡大により今後数年間で急速に成長すると予測されている。

市場セグメント

  • 製品タイプ: ブランド薬が市場の67.6%を占め、ジェネリック薬の需要も高まっている。
  • 分子タイプ: 小分子薬が市場を支配しており、バイオ医薬品やバイオシミラーが最も速い成長を見せている。
  • 疾患別: がん、糖尿病、心血管疾患、自己免疫疾患などが主要な市場セグメント​。

このように、イーライ・リリーが属する製薬業界は大規模で成長性が高く、今後も新しい治療法の開発と普及により、さらに拡大が見込まれている。

イーライ・リリー(LLY)の競合企業は?

イーライ・リリー(LLY)の主要な競合企業は以下。

  • ファイザー【PFE】:ファイザーは世界最大級の製薬会社であり、特にワクチンやがん治療薬の分野で強みを持っている。COVID-19ワクチン「コミルナティ」や多くの抗がん剤で知られており、グローバルな研究開発能力と製造インフラを持つ競合企業。
  • メルク【MRK】:メルクは、がん、感染症、ワクチン、動物用医薬品の分野で強力な製品ラインを持つ大手製薬企業。特に抗がん剤「キイトルーダ(Keytruda)」は、世界的に広く使用されており、メルクの成長を支える主要製品の一つ。
  • ジョンソン・エンド・ジョンソン【JNJ】:ジョンソン・エンド・ジョンソンは、多岐にわたる製薬、医療機器、消費者ヘルスケア製品を提供する多国籍企業。製薬部門では抗がん剤や免疫療法の分野で強みを持ち、医療機器分野でも幅広い製品を展開している。
  • アストラゼネカ【AZN】:アストラゼネカは、がん、呼吸器疾患、心血管疾患、腎臓疾患の分野での強力なパイプラインを持つ製薬会社です。特にがん治療薬の「タガリッソ(Tagrisso)」や「イミフィンジ(Imfinzi)」で知られている。
  • ブリストル・マイヤーズ スクイブ【BMY】: 
  • ブリストル・マイヤーズ スクイブは、免疫療法、がん治療、心血管疾患、免疫疾患の分野で革新的な製品を提供している。抗がん剤「オプジーボ(Opdivo)」や「ヤーボイ(Yervoy)」は、同社の代表的な製品。
  • アッヴィ【ABBV】:アッヴィは、リウマチやがん治療薬を中心としたバイオ医薬品企業。代表的な製品には抗リウマチ薬「ヒュミラ(Humira)」があり、これは世界的に広く使用されている。また、がん治療薬「イムブルビカ(Imbruvica)」や「ベネクレクスタ(Venclexta)」も同社の成長を支える主要製品。
  • アムジェン【AMGN】:アムジェンは、バイオテクノロジー分野のグローバルリーダーであり、画期的な治療法の開発に焦点を当てている。代表的な製品には、骨粗しょう症治療薬「プロリア(Prolia)」、関節リウマチ治療薬「エンブレル(Enbrel)」、がん治療薬「キムリア(Kymriah)」などがある。
  • ノボノルディスク【NVO】: ノボノルディスクは、糖尿病治療薬と肥満治療薬の分野で世界的なリーダー。代表的な製品には、インスリン製剤「ノボログ(Novolog)」やGLP-1受容体アゴニスト「オゼンピック(Ozempic)」がある。同社は、糖尿病治療薬の開発と製造において長い歴史と豊富な経験を持ち、世界中の患者に革新的な治療法を提供している。

イーライ・リリーは、これらの競合企業と共に、世界中で革新的な医薬品の研究開発と提供を行っており、医療業界の進展に貢献している。競合企業はそれぞれ異なる強みを持ち、多様な治療領域で患者に対する価値を提供している。

イーライ・リリー(LLY)の競合との差別化要素と優位性は?

イーライ・リリーは、製薬業界での競合他社と比較して、いくつかの重要な差別化要素と優位性を持っている。以下はその主要なポイント。

差別化要素

  1. 研究開発(R&D)への高額投資: イーライ・リリーは、業界平均を大きく上回る、売上高の約27%の割合で研究開発をおこなっており、新薬の開発と革新的な治療法の提供が可能となっている。
  2. 糖尿病治療のリーダーシップ: イーライ・リリーは、糖尿病治療における長い歴史と豊富な経験を持ち、インスリン製剤やGLP-1受容体アゴニストなどの革新的な治療法を提供している。
  3. 独自の製品ポートフォリオ: 同社は、糖尿病、がん、自己免疫疾患、神経変性疾患など、幅広い治療領域で多様な製品を持っており、特定の領域に依存することなく、リスクを分散させることができている​。
  4. インクレチンホルモン受容体アゴニスト: チルゼパチド(Tirzepatide)は、GIPおよびGLP-1受容体を同時に活性化する初の薬剤であり、糖尿病と肥満治療において非常に効果的である。このような新しいモダリティの導入は、競合他社との差別化に貢献している。

優位性

  1. 強力なパイプラインと新薬開発: イーライ・リリーは、多数の臨床試験を進行中であり、新薬のパイプラインが豊富で、将来的な成長が期待されている。
  2. グローバルな市場展開: 同社は110カ国以上に製品を供給しており、グローバルな展開力が強みである。地域ごとの医療ニーズに迅速に対応が可能。
  3. 患者支援と教育プログラム: イーライ・リリーは、医療従事者や患者向けの教育プログラムを通じて、治療の質を向上させる取り組みを行っており、治療の遵守率を高めている​。
  4. 持続的な配当支払い: イーライ・リリーは、安定した配当を支払い続けており、投資家に対するリターンを重視している。株主の信頼を維持し、長期的な投資魅力を高めている​。

これらの差別化要素と優位性により、イーライ・リリーは製薬業界で強力な競争力を持ち、継続的な成長と革新を実現している。

イーライ・リリー(LLY)の成長戦略は?

イーライ・リリーの成長戦略は、多様なアプローチを組み合わせて、持続的な成長と革新を実現することに焦点を当てている。以下は、同社の主要な成長戦略の内容。

研究開発への継続的投資

イーライ・リリーは、業界トップクラスの高額な開発費投入により、新薬の発見と開発を促進し、特に未解決の医療ニーズに応える革新的な治療法を提供している。糖尿病、がん、自己免疫疾患、神経科学の分野で多くの臨床試験が進行中である。

新薬パイプラインの拡充

イーライ・リリーは、多数の新薬開発プロジェクトを進行中で、特にがん治療薬、糖尿病治療薬、免疫治療薬に注力している。これによる将来的な収益の増加が期待されている。例えば、最近承認された肥満治療薬チルゼパチド(tirzepatide)は、既存の市場に新たな価値を提供している​。

戦略的提携と買収

イーライ・リリーは、他の製薬会社や研究機関との戦略的提携を強化し、技術と知識の共有を進めている。また、重要な技術や製品ポートフォリオを拡充するための買収も積極的に行っており、競争力を維持し、新しい市場機会を開拓している。

グローバル市場の拡大

イーライ・リリーは、既存市場でのシェア拡大に加えて、新興市場への進出にも注力している。特に、アジアやラテンアメリカなどの成長市場における存在感を強化することで、世界中の患者に革新的な治療法を提供している。

デジタル技術とデータ解析の活用

同社は、デジタル技術とデータ解析を活用して、研究開発プロセスの効率化と精度向上を図っており、治験の成功率を高め、新薬の市場投入を迅速に行うことが可能になる。また、患者データの解析を通じて、個別化医療や精密医療の実現に向けた取り組みも進めている​。

持続可能なビジネスモデル

イーライ・リリーは、環境・社会・ガバナンス(ESG)の観点からも持続可能なビジネスモデルを構築している。環境負荷の低減や社会貢献活動を通じて、企業としての社会的責任を果たしながら、長期的な成長を目指している。

これらの戦略により、イーライ・リリーは製薬業界での競争力を維持し、持続的な成長を実現している。

イーライ・リリー(LLY)の新薬の開発パイプラインとそのスケジュールは?

イーライ・リリーは、現在進行中の多数の臨床試験と新薬開発プログラムを通じて、今後数年間にわたり多くの革新的な治療法を市場に投入する予定。以下は、2024年以降の主要な新薬開発スケジュール。

2024年

  • ドナネマブ(Donanemab):
    • 用途: アルツハイマー病の早期症状の治療
    • 現状: FDAから承認済み。複数のフェーズ3臨床試験が進行中(TRAILBLAZER-ALZプログラム)​ 。
  • チルゼパチド(Tirzepatide):
    • 用途: 肥満および閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療
    • 現状: SURMOUNT-OSA試験で成功し、FDAの承認を受けた。市場への投入が予定されている​ ​。
  • ミリキズマブ(Mirikizumab):
    • 用途: 中等度から重度のクローン病および潰瘍性大腸炎の治療
    • 現状: 米国およびEUでの申請中。2024年中に規制当局の決定が予想されている​ 。
  • レブリキズマブ(Lebrikizumab):
    • 用途: 中等度から重度のアトピー性皮膚炎の治療
    • 現状: 再申請が行われており、2024年後半に規制当局の決定が期待されている。

2025年以降

  • ピルトブルチニブ(Pirtobrutinib):
    • 用途: 再発性または難治性のマントル細胞リンパ腫の治療
    • 現状: 承認済みで、さらに他の適応症についても研究中​。
  • レポディシラン(Lepodisiran):
    • 用途: アテローム性動脈硬化症の治療
    • 現状: フェーズ3試験が進行中。2025年までに臨床試験結果が出る予定​。

これらの開発プログラムは、各臨床試験の進捗と規制当局からの承認を経て、新薬の市場投入が予定されている。

イーライ・リリー(LLY)の株式分割の予定は?

イーライ・リリーは、現時点では株式分割の計画を発表していない。
しかし、最近の株価の急上昇と成長を考慮すると、株式分割が近い将来に実施される可能性はある。過去には、1997年、1995年、1989年、1986年に2対1の株式分割を行っている。

株価が$1,000に近づいていることから、株式分割が実施されることで、投資家がより購入しやすい価格帯になると期待されている。これにより、流動性の向上や株式市場での取引活発化が促進される可能性がある。

イーライ・リリー(LLY)の業績について

イーライ・リリー(LLY)の財務年度は12月31日で終了します。

四半期決算の発表スケジュールは以下。

  • 第1四半期決算: 4月末頃
  • 第2四半期決算: 7月末頃
  • 第3四半期決算: 10月末頃
  • 第4四半期および通期決算: 1月末頃

まずは、イーライ・リリー(LLY)の最低限の業績分析を行なうための、以下の4つの指標を確認していきます。

  1. 売上:企業の業績と成長しているかを見る指標。
  2. 営業キャッシュフローと営業キャッシュフローマージン:企業がサービスからどれくらい現金を生み出しているかを見る指標。マージンはその比率で15%あると優良とされる。
  3. 営業利益:企業が主力の事業で稼いだ利益。企業の業績を評価する指標。
  4. EPS:1株当たり純利益で企業の稼ぐ力「収益力」と「成長性」を見る指標。数値が高いほど収益力が高い。

各データは、Investing.comTradingViewより参照。

イーライ・リリー(LLY)の株価

イーライ・リリー(LLY)の現在のリアルタイム株価チャート(TradingView)を表示しています。

チャートには、RSI(Relative Strength Index)を表示しています。相場の過熱感の指標として参考。

※RSIが70%~80%を超えると買われ過ぎ、反対に20%~30%を割り込むと売られ過ぎの目安。

イーライ・リリーの四半期:売上推移

四半期ごとの売上予測と実績値、対前年比の推移です。

年度(四半期)予測売上実績(発表値)対前年比
2022:Q268506490
2022:Q368906940
2022:Q473307300
2023:Q168606960
2023:Q27580831028.04%
2023:Q38970950036.89%
2023:Q48950935028.08%
2024:Q18940877026.01%
2024:Q210000
2024:Q311370
2024:Q412900
2025:Q110920
単位:百万ドル

売上予測と実績の推移をグラフで表示しています。

イーライ・リリー(LLY)の売上推移(四半期)

イーライ・リリーの四半期:営業キャッシュフロー推移

四半期ごとの営業キャッシュフローと、営業キャッシュフローマージンの推移です。

年度(四半期)営業CF営業CFマージン
2022:Q3218031.41%
2022:Q4158021.64%
2023:Q1173024.86%
2023:Q2631.97.60%
2023:Q3219023.05%
2023:Q4-311.9-3.34%
2024:Q1117013.34%
単位:百万ドル

それぞれの推移をグラフで表示しています。

イーライ・リリーの四半期:営業利益・営業利益率推移

四半期ごとの営業利益と営業利益率の推移です。

年度(四半期)営業利益営業利益率
2022:Q3195028.10%
2022:Q4211028.90%
2023:Q1160022.99%
2023:Q2222026.71%
2023:Q3343036.11%
2023:Q4308032.94%
2024:Q1262029.87%
単位:百万ドル

それぞれの推移をグラフで表示しています。

イーライ・リリー(LLY)の営業利益・営業利益率推移(四半期)

イーライ・リリーの四半期:EPS推移

四半期ごとのEPS予測とEPS実績値の推移です。

年度(四半期)EPS(予測)EPS(実績)
2022:Q21.71.25-0.45
2022:Q31.911.980.07
2022:Q41.782.090.31
2023:Q11.731.62-0.11
2023:Q21.982.110.13
2023:Q3-0.180.10.28
2023:Q42.32.490.19
2024:Q12.472.580.11
2024:Q22.74
2024:Q33.81
2024:Q44.61
2025:Q13.58
単位:ドル

それぞれの推移をグラフで表示しています。

イーライ・リリー(LLY)のEPS推移(四半期)

イーライ・リリーの通期:売上推移

通期の売上予測と実績値、対前年比の推移です。

年度(通期)売上予測売上実績(発表値)対前年比
2016年2094021220
2017年22640228707.78%
2018年24420245607.39%
2019年2214022320-9.12%
2020年24380245409.95%
2021年280402832015.40%
2022年28590285400.78%
2023年336503412019.55%
2024年43020
2025年52970
2026年62400
2027年70730
単位:百万ドル

それぞれの推移をグラフで表示しています。

イーライ・リリー(LLY)の売上推移(通期)

イーライ・リリーの通期:営業キャッシュ・フロー推移

通期の営業キャッシュフローと、営業キャッシュフローマージンの推移です。

年度(通期)営業CFフロー営業CFマージン
2017年5620
2018年552023.57%
2019年484025.94%
2020年650027.91%
2021年726026.66%
2022年708029.01%
2023年424030.28%
単位:百万ドル

それぞれの推移をグラフで表示しています。

イーライ・リリー(LLY)の営業CFマージン(通期)

イーライ・リリーの通期:営業利益・営業利益率推移

通期の営業利益・営業利益率の推移です。

年度(通期)営業利益営業利益率
2017年493021.56%
2018年5790.0023.57%
2019年5790.0025.94%
2020年6850.0027.91%
2021年7550.0026.66%
2022年8280.0029.01%
2023年1033030.28%
単位:百万ドル

それぞれの推移をグラフで表示しています。

イーライ・リリー(LLY)の通期:営業利益・営業利益率推移ン(通期)

イーライ・リリーの通期:EPS推移

通期のEPS予測とEPS実績値の推移です。

年度(通期)EPS(予測)EPS(実績)
2016年3.543.52-0.02
2017年4.224.280.06
2018年5.575.55-0.02
2019年5.816.040.23
2020年7.377.930.56
2021年8.138.160.03
2022年7.647.940.3
2023年6.236.320.09
2024年13.7
2025年19.22
2026年25.05
2027年29.93
単位:ドル

それぞれの推移をグラフで表示しています。

イーライ・リリー(LLY)のEPS推移(通期)

イーライ・リリー(LLY)の将来生は?

イーライ・リリーの将来性は非常に明るいとされている。その評価は以下の複数の要因に基づいている。

強力な研究開発パイプライン

イーライ・リリーは、多くの有望な新薬の開発を進めている。特に、アルツハイマー病治療薬のドナネマブ(Donanemab)や肥満および糖尿病治療薬のチルゼパチド(Tirzepatide)が注目され、これらの薬剤は、臨床試験で高い効果を示しており、今後数年間で市場に投入されることが期待されている。

市場拡大とグローバル展開

イーライ・リリーは、既存市場でのシェア拡大に加えて、新興市場への進出も積極的に行っており、特に、アジアやラテンアメリカの市場でのプレゼンスを強化しており、これが今後の成長の原動力となると期待されている​。

戦略的提携と買収

同社は、他の製薬会社や研究機関との戦略的提携を強化し、技術と知識の共有を進めている。また、買収も積極的に行っており、新しい市場機会を開拓している。

デジタル技術とデータ解析の活用

デジタル技術とデータ解析を活用して研究開発プロセスの効率化と精度向上を図っており、治験の成功率を高め、新薬の市場投入を迅速に行うことが可能になっている。

これらの要素により、イーライ・リリーは引き続き製薬業界でのリーダーシップを維持し、持続的な成長を遂げることが期待されている。

イーライ・リリー(LLY)の2024年度Q1決算サマリー

  • 売上高: $87.68億ドル、前年同期の$69.60億ドルから26%増加​​。
  • 純利益:
    • GAAP基準で$22.43億ドル(前年同期比67%増)。
    • 一株当たり利益(EPS)は$2.48(前年同期比66%増)​​。
    • Non-GAAP基準で$23.35億ドル(前年同期比60%増)。
    • 一株当たり利益(EPS)は$2.58(前年同期比59%増)​​。

主要製品の売上

  • マウンジャロ(Mounjaro): 売上高は18.06億ドル、前年同期の5.69億ドルから大幅に増加。
  • トルシティ(Trulicity): 売上高は14.56億ドル、前年同期比26%減少。
  • ヴァージェニオ(Verzenio): 売上高は10.50億ドル、前年同期比40%増加。
  • ジャディアンス(Jardiance): 売上高は6.87億ドル、前年同期比19%増加。
  • タルツ(Taltz): 売上高は6.04億ドル、前年同期比15%増加。

地域別売上

  • 米国内売上: $56.9億ドル、前年同期比28%増加。増加は主にMounjaro、Zepbound、Verzenioの需要増によるもの​​。
  • 米国外売上: $30.7億ドル、前年同期比22%増加​​。

研究開発および運営費用

  • 研究開発費: $25.23億ドル、前年同期比27%増加。これは、後期開発資産の費用増加と早期研究への追加投資による​​。
  • マーケティング、販売、管理費: $19.52億ドル、前年同期比12%増加。これには、新製品のプロモーション活動や報酬費用の増加が含まれる​​。

主要な進展と見通し

  • 臨床試験の成果: Obstructive sleep apnea(閉塞性睡眠時無呼吸)の治療において、tirzepatideのフェーズ3試験で肯定的な結果が得られました​​。
  • 規制申請: mirikizumabをクローン病の治療として米国およびEUに申請しました。また、lebrikizumabをアトピー性皮膚炎の治療として米国に再申請しました​​。
  • 生産能力の拡大: 特にインクレチン系薬の生産能力を大幅に増強し、増加する需要に応じる計画です​​。

今後の見通し

  • 2024年通期の売上予測: $42.4億ドルから$43.6億ドルに上方修正。これは、MounjaroとZepboundの強力なパフォーマンスと生産能力の拡大によるものです​​。
  • 一株当たり利益(EPS)予測:
    • GAAP基準で$13.05から$13.55。
    • Non-GAAP基準で$13.50から$14.00​​。

イーライ・リリーは、2024年第1四半期において大幅な成長を遂げ、特に主要製品の売上増加が顕著でした。研究開発への積極的な投資と生産能力の拡大により、今後も成長が期待されます。

イーライ・リリー(LLY)の2024年度Q2決算サマリー

  • 売上高: $113億ドルで、前年同期の$83億ドルから36%増加。
  • 純利益:
    • GAAP基準で$29.67億ドル、前年同期比68%増加。
    • 一株当たり利益(EPS)は$3.28、前年同期比68%増加​。
    • Non-GAAP基準で$35.41億ドル、前年同期比86%増加。
    • 一株当たり利益(EPS)は$3.92、前年同期比86%増加​。

主要製品の売上

  • マンジャロ(Mounjaro) $30.91億ドル、前年同期の$9.80億ドルから大幅に増加。特に米国内での需要増が顕著​。
  • ベージェニオ(Verzenio): 13.32億ドル、前年同期比44%増加。
  • ゼップバウンド(Zepbound): 12.43億ドル、前年同期に販売されていなかった新製品。
  • トルシティ(Trulicity): 12.46億ドルで、前年同期比31%減少。競争激化と供給制約が影響。
  • ジャディアンス(Jardiance): 7.70億ドル、前年同期比15%増加。
  • タルツ(Taltz): 8.25億ドル、前年同期比17%増加。

地域別売上

  • 米国内売上: $78.4億ドルで、前年同期比42%増加。ZepboundとMounjaroの販売が牽引​。
  • 米国外売上: $34.7億ドルで、前年同期比25%増加。主にMounjaro KwikPenの各市場での導入が影響​。

費用と経費

  • 研究開発費: $27.11億ドル、前年同期比15%増加。継続的なポートフォリオへの投資によるもの​。
  • マーケティング・販売管理費: $21.17億ドル、前年同期比10%増加。新製品の発売と人材投資が要因​。

パイプラインと規制進展

  • キュラムザ(Kisunla)のFDA承認: アルツハイマー病の治療薬として承認された​。
  • ジェイピルカ(Jaypirca)の日本での承認: 再発または難治性のマントル細胞リンパ腫に対する治療薬として承認​。
  • チルゼパチド(Tirzepatide)の申請: 米国およびEUにおいて中等度から重度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群および肥満の治療薬として申請​。

将来の見通し

  • 通年の売上ガイダンス: 45.4億ドルから46.6億ドルに上方修正された​。
  • EPS予測:
    • GAAP基準で$15.10から$15.60に引き上げ。
    • Non-GAAP基準で$16.10から$16.60に引き上げ​。

イーライ・リリーは、第2四半期において堅調な成長を遂げ、特に新薬のマンジャロとゼップバウンドが売上増加に大きく寄与しました。また、アルツハイマー病治療薬キュラムザのFDA承認など、パイプラインの進展もあり、今後の成長が期待されている。

イーライ・リリー(LLY)の株を買える証券会社は?

イーライ・リリー(LLY)の株を取り扱っている主要な証券会社をリストアップしました。これらの証券会社では、外国株として直接の株取引のほか、CFD(差金決済取引)としての投資も選択できます。

私自身はSBI証券を主に使用していますが、取り扱い銘柄によっては購入できない場合があります。その際は、サクソバンク証券やIG証券などでCFDを利用することもあります。

人気の証券会社株取引CFD取引
SBI証券
松井証券
楽天証券
マネックス証券
auカブコム証券
DMM株
サクソバンク証券
IG証券
GMOクリック証券
moomoo証券
イーライ・リリー(LLY)の株を取り扱っている主要な証券会社

まとめ

イーライ・リリー(LLY)の事業内容、独自の特徴、競争上の優位性、そして業績の成長について詳しく掘り下げてきました。

イーライ・リリーは、肥満治療薬で一気に知名度が上がりましたが、その製品群は幅広く、多くの製品で成功していることがわかります。また、開発パイプラインも順調に進んでおり、将来の成長可能性が非常に高いと見られています。

売上成長の見通しデータを見ても非常に高い成長が期待されています。

株価は比較的高く、個人的には投資しにくい価格帯ですが、少しずつ長期で保有しておきたいと思います。

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