このマクロ市場分析は、私(@mifsee)が米国市場への投資判断に際し、日々のマクロ環境を俯瞰的に捉えるための個人的な学習記録としてアウトプットしているものです。内容には誤りや実際の状況と異なる点を含む可能性があります。あらかじめご了承のうえ、ご覧ください。
注目の上昇銘柄(ウォッチリストから)
ウォッチリスト概況(2025/07/30 終値ベース)
銘柄 | テーマ | 終値 | 騰落率 | 個人メモ・インサイト |
---|---|---|---|---|
TER | 半導体テスト | 107.65 | +18.88 % | Q2好決算・AI需要寄与 |
PEN | 医療機器 | 254.21 | +11.91 % | Q2ビート・ガイダンス↑ |
SATS | 衛星通信 | 32.82 | +11.22 % | 52週高値・周波数資産評価 |
DAVE | デジタルバンキング | 240.20 | +9.07 % | 決算期待つづく? |
ALAB | AIインターコネクト | 128.87 | +8.83 % | MSが目標株価引上げ |
HIMS | テレヘルス | 65.53 | +8.73 % | 同社の複合GLP-1減量治療効果を報告 |
BE | 燃料電池 | 37.62 | +8.26 % | UBS格上げで買い優勢 |
MRVL | AI半導体 | 81.74 | +7.07 % | AI向けコラボ発表 |
OKLO | 小型原子炉 | 75.63 | +6.51 % | NRC評価完了でライセンス前進 |
CRDO | AI接続チップ | 116.01 | +6.06 % | AIデータセンター需要拡大 |
RKLB | 宇宙打上げ | 46.44 | +6.05 % | 目標株価引上げで続伸中 |
市場インサイト
全体ムード
FOMC を通過した米市場は方向感に乏しいまま高値圏を維持。利下げ時期を示唆しないパウエル議長の発言で金利低下一服となったが、S&P500 は小幅安で連騰を終えたのみ。ナスダックはわずかに続伸し、ハイテク中心の資金流入は継続。10 年国債利回りは 4.37%台へ上昇し(前日比+2 bp)、ドルは円・ユーロに対し堅調。欧州株はほぼ横ばい、日本株は小反落。全体として「高値警戒のもとで選別的リスクオン」が継続している。
エクイティ
指数 | 終値 | 前日比 | 背景 |
---|---|---|---|
ダウ | 44,461.28 | -177.85 pt (-0.40%) | 決算失望銘柄の売り優勢 |
S&P500 | 6,362.90 | -6.36 pt (-0.10%) | FOMC 待ちのポジション調整 |
ナスダック | 21,129.67 | +21.13 pt (+0.10%) | 半導体主導の買い |
日経225 | 40,654.70 | -19.85 pt (-0.05%) | 円高警戒と利益確定 |
STOXX600 | 550.24 | -0.12 pt (-0.02%) | 決算見極めで様子見 |
資金は米メガテックへ偏重。欧州・日本は材料待ちで上値重い。
債券
国 | 10年利回り | 前日比(bp) | コメント |
---|---|---|---|
米国 | 4.372% | +2 | パウエル発言で利下げ期待後退 |
ドイツ | 2.71% | +3 | インフレ懸念で緩やかに上昇 |
日本 | 1.563% | +0 | BOJ 正常化観測継続 |
安全資産買いと金利上昇要因が拮抗し、米債のみ実需が下支え。
為替
- USD/JPY 149.33(+0.62%):米金利高を映しドル買い優位
- EUR/USD 1.1551(-0.38%):FOMC 後のドル高・ユーロ軟化
- USD/CNY 7.1764(+0.02%):人民銀の中間値安定を反映
コモディティ
品目 | 終値 (USD) | 前日比 | ドライバー |
---|---|---|---|
WTI原油 | 70.00 /bbl | +1.14% | 米露緊張と需要期待 |
Brent原油 | 73.24 /bbl | +1.01% | 同上 |
金先物 | 3,352.80 /oz | -0.8% | FOMC 前の調整 |
銀現物 | 36.97 /oz | -3.2% | リスク選好で資金流出 |
銅 (Comex) | ≈5.60 /lb | -17% | 米 50% 関税縮小で急落 |
クリプト
- ビットコイン 117,100 USD(-0.8%):FOMC 後に一時 116 K 割れも下げ渋り
- イーサリアム 3,807 USD(+1.0%):ETF 流入と L2 需要が追い風 強弱感が交錯しつつ、大型アルトへの資金循環が続く。
マクロイベント焦点(7/31–8/2)
- 7/31 米 Q2 GDP & PCE デフレーター:成長・インフレのバランス確認
- 7/31 ユーロ圏 Q2 GDP速報・CPI速報:底打ち可否を検証
- 8/1 米対 EU 関税発動期限:最終合意失敗ならボラ拡大リスク
- 8/2 米 ISM 製造業:受注・在庫の改善度合いが焦点
インサイトまとめ
- 株式:米メガテックへの資金集中が続く一方、高値圏でボラ上昇リスク。押し目は AI・通信サービス中心。
- 債券:米10 年 4.37% は中期レンジ上限接近。デュレーション中立、独債で利回り差取り。
- 為替:ドル高基調も149 円台は介入警戒帯。短期はユーロロング/円ショートが妙味。
- コモディティ:原油は地政学リスクで底堅いが 70 ドル台前半は戻り売り。金は 3,300 ドル割れで押し目買い狙い。
- クリプト:BTC は 12 万ドルの上値抵抗、ETH は 4,000 ドル突破が視野。