このサイトは、私(@mifsee)が個人的に学びながら企業分析や銘柄分析を進め、その成果をまとめたものです。
あくまで私の個人的な分析記録であり、内容には誤りや実際と異なる情報が含まれているかもしれません。ご覧になる場合は予めご了承ください。
- はじめに
- アップラビン(APP)とは何の会社、どのような事業をしている?
- アップラビン(APP)の主力製品やサービスは?
- アップラビン(APP)のビジネスモデルは?
- プラットフォーム事業の強みと成長ドライバーは?
- 広告プラットフォームの分野における今後の市場予測と成長見込みは?
- モバイルゲーム業界の成長とアップラビンの位置づけは?
- アップラビン(APP)はAIをどのように活用している?
- 取引市場は?
- アップラビン(APP)のセクター、業種、属するテーマは?
- 配当は?
- アップラビン(APP)の競合企業は?
- アップラビン(APP)の競合との差別化要素と優位性は?
- アップラビン(APP)の成長戦略は?
- アップラビン(APP)の業績について
- アップラビン(APP)の株価
- アップラビン(APP)の将来生と今後の見通しは?
- アップラビン(APP)の2024年度Q2決算サマリー
- アップラビン(APP)の2024年度Q3決算サマリー
- アップラビン(APP)の株を買える証券会社は?
- まとめ
はじめに
黒字転換を達成し成長性の高い銘柄を調査する中で、アップラビンに注目し、投資対象として検討できるか調査を進めました。
アップラビンは、モバイルアプリを中心とした広告収益化プラットフォームを提供しており、その革新的なビジネスモデルが市場で高い評価を受けています。
また、AIを活用した広告技術や買収による事業拡大が予想されており、さらなる発展が期待されています。
なお、企業名「AppLovin」の日本語表記については、「アップラビン」と「アップロビン」の2通りがありますが、日本国内の検索数では「アップラビン」が多いため、本記事では「アップラビン」を主に使用します。ただし、一部では併記することもあります。
この記事では、アップラビンの事業内容、独自の強み、そして将来性について詳しく掘り下げていきます。
アップラビン(APP)とは何の会社、どのような事業をしている?
- アップラビン (AppLovin Corporation) は、モバイルアプリの収益化およびマーケティングを支援するためのテクノロジープラットフォームを提供する米国の企業。
特にモバイルゲーム市場に強みを持ち、広告技術とゲームプラットフォームの2つの主要事業を通じて、開発者が収益を最大化し、アプリのユーザー獲得を効率化するためのツールを提供している。 - 同社の事業は、主に「AppLovin Software Platform」と「AppLovin Apps」の2つの柱から成り立っている。ソフトウェアプラットフォーム事業は、アプリのマーケティングや収益化の自動化ツールを提供し、広告キャンペーンの最適化を行う。
また、アプリ事業では自社開発のモバイルゲームを通じて、ユーザーエンゲージメントを高め、ゲーム内課金による収益を得ている。 - アップラビンは、AI技術を活用したマーケティング最適化を通じ、開発者がより多くのユーザーにリーチできるよう支援しており、広告パフォーマンスの向上とアプリ収益の最大化を目指している。
- 特徴としては、特にモバイルゲーム業界において急速に成長しており、プラットフォームの使用者に対してアプリ内課金や広告配置の最適化サービスを提供。
顧客はマーケティングコストを抑えつつ、収益の最大化を図ることができる。 - 同社のミッションは、テクノロジーを駆使してモバイルアプリ市場における収益化とマーケティングをより効率的に行えるようにすること。
特に、アプリ開発者が持続的な収益を得るためのエコシステムを提供する点が強み。
アップラビンの企業情報は以下。
- 会社名: アップラビン (AppLovin Corporation)
- 設立年月: 2011年
- 代表者名: アダム・フォルギ (Adam Foroughi)
- 公式サイト: https://www.applovin.com
- 主な事業内容: モバイルアプリの収益化プラットフォーム提供、ゲームアプリの開発
アップラビン(APP)の主力製品やサービスは?
アップラビン(AppLovin)の主力製品やサービスは、広告プラットフォームとモバイルゲームを中心に展開されている。
MAX (広告最適化プラットフォーム)
MAXは、アップロビンの主要な広告収益化プラットフォームであり、アプリ開発者がモバイル広告の配置と収益化を最大化するためのツールを提供している。
このプラットフォームは、AIを活用したリアルタイムの広告オークション機能を持ち、最も収益性の高い広告を最適に配置することが可能である。
- リアルタイム入札による広告の最適化
- 広告収益の最大化を支援する機能
- アプリ開発者向けにシンプルなインターフェースを提供
AppDiscovery(ユーザー獲得プラットフォーム)
AppDiscoveryは、モバイルアプリのユーザー獲得を効率化するためのプラットフォーム。
広告キャンペーンを自動化し、ターゲットユーザーに対して効果的にリーチすることができる。アプリ開発者は広告投資に対するリターンを最大化し、新規ユーザーの獲得を容易に行える。
- ユーザー獲得の最適化ツール
- AIによるターゲティングとパフォーマンス向上
SparkLabs
SparkLabsは、アップロビンが提供するクリエイティブ制作プラットフォーム。
広告キャンペーンのクリエイティブ要素(バナー、動画など)を迅速に制作し、パフォーマンスを向上させることを目指している。
広告のコンバージョン率やエンゲージメントを高め、マーケティング効果を最大化する。
- 広告クリエイティブの制作・最適化
- A/Bテストを通じたクリエイティブのパフォーマンス向上
モバイルゲーム事業
アップロビンは、自社でモバイルゲームの開発と運営も行っている。
アプリ内課金や広告収入を得ている。同社が開発したゲームは、特にカジュアルゲームやミッドコアゲームに強みを持ち、幅広いユーザー層に人気を博している。
- 人気モバイルゲームの開発・運営
- ゲーム内広告や課金による収益モデル
アップロビンはこれらの製品とサービスを通じて、モバイルアプリの開発者に対して収益化の手段を提供し、同時に自社のゲーム事業を通じて市場での存在感を高めている。
アップラビン(APP)のビジネスモデルは?
アップラビン(AppLovin)のビジネスモデルは、主にモバイルアプリの収益化とマーケティング支援を中心に展開されている。
主要な収益源と事業領域は以下の2つに分かれる。
AppLovin Software Platform
AppLovinのコアビジネスは、アプリ開発者向けのソフトウェアプラットフォームを提供することである。
このプラットフォームは、アプリ内広告の最適化、ユーザー獲得、収益化を支援するツールを提供している。
広告キャンペーンの管理や、ターゲットユーザーに対する広告の効果的な配信を支援するソリューションを持ち、AI技術を活用してリアルタイムでパフォーマンスを最大化する機能が特徴。
- MAXという広告プラットフォームは、アプリ内広告の配置を最適化し、開発者が広告収入を増加させることを可能にする。また、広告キャンペーンの自動化機能もあり、広告投資のリターンを最大化することができる。
AppLovin Apps(ゲーム事業)
もう一つの大きな事業は、自社で開発したモバイルゲームの運営である。
アプリ内購入や広告表示を通じて直接的な収益を得ている。
特に、カジュアルゲームやミッドコアゲームの開発に注力しており、これらのゲームを通じてユーザーエンゲージメントを高めている。
- 同社が運営するゲームは、収益の一部を広告プラットフォームを通じた広告から得ており、アプリ内課金も重要な収益源となっている。
収益構造
アップラビンの収益は、大きく分けてプラットフォーム利用による広告収入と、ゲーム事業による収益に依存している。
特に、広告収益が全体の売上の多くを占めており、企業の成長ドライバーとなっている。また、ゲーム事業により直接収益を得ながら、同時にプラットフォームの利用を促進するという相乗効果も得られている。
このハイブリッドモデルにより、アップラビンはモバイルアプリ市場において競争力を持つ企業となっている。
プラットフォーム事業の強みと成長ドライバーは?
アップラビン(AppLovin)のプラットフォーム事業の強みと成長ドライバーは、特に以下の要素に集約される。
広告の最適化と収益化技術
AppLovinのプラットフォームの強みは、広告収益化の効率性にある。
AIを活用して、広告の最適な配置や入札をリアルタイムで行う技術により、広告主とアプリ開発者の双方に高い価値を提供している。
特にMAXというプラットフォームは、リアルタイム入札(RTB: Real-Time Bidding)機能により、最も収益性の高い広告を表示することができる。
この自動化されたシステムは、広告のパフォーマンスを最大化し、開発者が簡単に利用できる点で競争力を持つ。
AppDiscoveryによるユーザー獲得
AppLovinはユーザー獲得を自動化するプラットフォームAppDiscoveryを提供し、アプリ開発者が効果的に新規ユーザーを獲得できるようにしている。
このプラットフォームは、広告キャンペーンのターゲティングをAIで最適化し、費用対効果の高いユーザー獲得を実現。
特定のターゲット市場に効率的にリーチできるのが大きな強みとなっている。
強力なデータインフラとAI技術
アップラビンは膨大なデータを活用して、広告の最適化やユーザー行動の分析を行っている。AIと機械学習を用いてユーザーの行動パターンを分析し、より効果的な広告配信を可能にしている。
このデータ駆動型のアプローチは、競合他社との差別化ポイントであり、開発者にとっては、広告収益を最大化するための重要なツールとなっている。
収益化とユーザー獲得の相乗効果
プラットフォーム事業は、AppLovinのゲーム事業との相乗効果も発揮している。
自社ゲームで得られたデータを活用してプラットフォームをさらに最適化し、他のゲーム開発者にとっても効果的な収益化手段を提供している。
このハイブリッドモデルにより、収益化の手段を広範に提供できる点が成長ドライバーとして機能している。
グローバルな市場展開
AppLovinは世界中のアプリ開発者にサービスを提供しており、特にモバイルゲーム市場においては成長が著しい。
この業界全体の成長が、同社のプラットフォーム利用の拡大を加速させている。特に、モバイルゲーム市場の成長率が年間12~14%と見込まれている中、AppLovinはこの波に乗り、さらなる市場シェア拡大を目指している。
これらの強みを活かし、AppLovinのプラットフォーム事業は今後も高い成長を続けると見込まれている。
広告プラットフォームの分野における今後の市場予測と成長見込みは?
広告プラットフォームの市場予測と成長見込みは、モバイル広告の成長に大きく依存している。
今後もモバイル広告市場は急速な成長が見込まれており、アップラビンような企業にとっては非常に有望な領域である。
モバイル広告市場の成長予測
モバイル広告市場は、2023年から2027年にかけて年平均成長率(CAGR)12%以上の成長が見込まれている。
特に、アプリ内広告の需要が拡大しており、アプリの収益化手段としてモバイル広告がますます重要になっている。
この成長は、5Gの普及やスマートフォンの利用拡大、モバイルアプリの利用時間増加などが背景にある。
プログラマティック広告の拡大
広告の自動化、特にプログラマティック広告の分野は今後も急速に拡大すると予想されている。AIを活用したリアルタイムビッディング(RTB)技術が広告キャンペーンの最適化に貢献し、これが市場成長を加速させる。
AppLovinのMAXのような広告最適化プラットフォームが、この流れの中で主導的な役割を果たすと予測されている。
モバイルゲーム市場の成長と広告の需要
特にモバイルゲーム市場の成長は、広告プラットフォームにとって大きな成長ドライバーである。
モバイルゲームの市場規模は2026年までに年間14%の成長が予測されており、ゲーム内広告やアプリ内課金が収益の主要な柱となる。
この分野で強みを持つAppLovinのような企業は、広告プラットフォームを通じてさらなる収益増加が期待される。
地域別成長予測
アジア太平洋地域、特に中国とインドがモバイル広告市場の主要な成長エンジンとなると予測されている。
これらの市場では、スマートフォンの普及率が急増しており、モバイル広告の需要がさらに高まる。
アップラビンを含むグローバルプレーヤーは、これらの新興市場での広告配信技術の提供を通じて、市場シェアの拡大を目指している。
プライバシー規制と広告市場への影響
一方で、AppleのApp Tracking Transparency (ATT)などのプライバシー規制の強化は、広告業界に対する大きなリスク要因として認識されている。
ユーザーのトラッキングが制限されることで、ターゲティング広告の精度が低下し、広告のパフォーマンスに影響を与える可能性がある。
しかし、これに対しては、AIや機械学習を活用した新しい広告最適化技術が今後の成長を支えると予測されている。
このように、広告プラットフォーム市場は、モバイル広告の拡大や技術革新を背景に、引き続き高い成長が見込まれている。
アップラビンのような企業は、この市場成長を活かし、広告最適化技術とユーザー獲得ソリューションを提供し、今後も競争力を維持すると考えられる。
モバイルゲーム業界の成長とアップラビンの位置づけは?
モバイルゲーム業界は、過去数年間で急速に成長しており、2026年までに年間14%以上の成長が予測されている。
特に、スマートフォンの普及とモバイルインターネットの高速化(5Gの導入)が、この市場の拡大を後押ししている。
また、ユーザーがモバイルゲームに費やす時間が増加していることや、ゲーム内広告やアプリ内課金の需要が高まっていることも、業界全体の成長を加速させている。
アップラビンの業界内の位置づけ
アップラビンは、この急成長するモバイルゲーム業界の中で、独自の広告プラットフォームとゲーム事業を組み合わせたハイブリッドモデルを展開しており、業界内で非常に強いポジションを確立している。
特に同社の広告最適化プラットフォーム「MAX」やユーザー獲得プラットフォーム「AppDiscovery」は、アプリ開発者がゲーム内広告を最大化し、収益を向上させるための重要なツールとして機能している。
アップラビンは単なるゲーム開発企業にとどまらず、モバイルゲームエコシステム全体における収益化の中核を担う存在となっている。
また、アップラビンは自社でモバイルゲームも開発・運営しており、収益を直接得るだけでなく、自社のプラットフォームを活用してユーザーの行動データを収集し、これを他の開発者向けの広告ソリューションにフィードバックしている。
この相互強化型のビジネスモデルが、同社の大きな競争優位性となっている。
モバイルゲーム業界の将来
モバイルゲーム市場は、今後も持続的に成長すると予測されている。特にカジュアルゲームやハイパーカジュアルゲームが、幅広いユーザー層に支持されており、ゲーム内広告の市場規模も拡大している。
アップラビンは、この市場成長の恩恵を直接受けており、広告技術とゲーム開発の両面で成長を続けている。
アップラビンはモバイルゲーム業界の成長トレンドの中心に位置しており、広告収益化技術とゲーム開発を活かして、業界全体の成長を支える主要プレーヤーとなっている。
アップラビン(APP)はAIをどのように活用している?
アップラビン(AppLovin)は、AI技術を広告収益化とユーザー獲得に積極的に活用している。特に、広告の最適化とマーケティングキャンペーンの自動化において、AIが重要な役割を果たしている。
広告最適化
AppLovinの広告プラットフォームMAXでは、AIを用いてリアルタイム入札(RTB: Real-Time Bidding)を行い、広告収益の最大化を図っている。
この仕組みでは、ユーザーの行動データをリアルタイムで分析し、最も効果的な広告を最適なタイミングで表示する。AIは、広告のパフォーマンスを監視し、広告の表示位置や内容を自動的に最適化するため、広告主やアプリ開発者にとって収益を最大化する手段となっている。
ユーザー獲得の効率化
AppLovinのAppDiscoveryプラットフォームもAIを活用しており、ユーザーの行動データを元に最適なターゲット層に広告を表示する仕組みを提供している。
開発者が広告投資に対するリターンを最大化し、費用対効果の高いユーザー獲得を実現できる。AIはユーザーの行動や嗜好を学習し、より精度の高いターゲティングを可能にしている。
クリエイティブ最適化
SparkLabsというAppLovinのクリエイティブ制作プラットフォームでは、AIが広告クリエイティブの制作と最適化を支援している。
AIを使って様々なクリエイティブ要素をA/Bテストし、どのクリエイティブが最も高いコンバージョン率を得られるかを判断。より効果的な広告キャンペーンの実行が可能となっている。
データドリブンな意思決定
AIは、AppLovinの全ての事業において、膨大なデータをリアルタイムで分析し、意思決定を支える役割を果たしている。これにより、広告キャンペーンやユーザー獲得戦略が高度に自動化され、広告のパフォーマンスが継続的に最適化されている。
総じて、AIはアップラビンの広告収益化、ユーザー獲得、クリエイティブ最適化に不可欠な要素であり、同社の競争優位性を支える技術の中核を成している。
取引市場は?
アップラビン(ティッカー:APP)は、NASDAQに上場している。
上場したのは2021年4月で、モバイル広告およびゲームプラットフォームを主力とするテック企業として、同市場で取引されている。
アップラビン(APP)のセクター、業種、属するテーマは?
テクノロジー(Technology): アップラビン(AppLovin)はテクノロジーセクターに属し、主にモバイルアプリの収益化やマーケティングを支援するための広告プラットフォームを提供している。
テクノロジーセクターでは、デジタル広告、AI、データ分析などの技術がビジネスの鍵となっており、アップラビンはこれらの技術を駆使してモバイルアプリ市場で競争力を高めている。
業種
ソフトウェアおよびサービス(Software & Services): 業種としては、広告テクノロジー(AdTech)やモバイルアプリケーションサービスに分類される。
アップラビンはアプリ開発者向けに広告の最適化ツールを提供するソフトウェアプラットフォームを展開し、アプリ内広告を効率化するための技術とサービスを提供している。
加えて、モバイルゲームも運営しており、アプリ内課金や広告を収益化するビジネスモデルを持っている。
属するテーマ
デジタル広告とモバイルアプリの収益化(Digital Advertising & Mobile App Monetization): アップラビンは、デジタル広告の分野でAIを駆使して広告キャンペーンを最適化し、ユーザー獲得を支援する。
また、モバイルゲーム業界においても収益化の重要なプレーヤーとして位置づけられており、広告とアプリ内課金を組み合わせたビジネスモデルを展開している。
このため、同社はデジタル広告の未来やモバイルゲームエコシステムの成長に密接に関連するテーマに属している。
配当は?
アップラビンは現在、配当を支払っていない。
アップラビン(APP)の競合企業は?
アップラビンのの主要な競合企業は以下の通り。
- ユニティ・ソフトウェア【U】:ユニティは、ゲーム開発エンジンの提供で有名な企業であり、モバイルゲーム開発者に向けてプラットフォームを提供している。アップラビンと同様に、ゲーム内広告の最適化や収益化を支援する機能を持っており、広告テクノロジー(AdTech)領域で直接的な競合となっている。特に、ゲーム開発と広告収益化の両面でアプリ開発者をサポートする点が、AppLovinと競合する領域。
- デジタル・タービン【APPS】:デジタル・タービンは、モバイル広告とアプリインストールを促進するためのプラットフォームを提供しており、AppLovinの広告事業と競合している。特に、アプリの収益化やユーザー獲得の領域で強みを持ち、広告の最適化やユーザーリーチにおいて、AppLovinと同じ市場セグメントをターゲットにしている。
- アルファベット(Google)【GOOGL】:Googleは、世界最大の広告プラットフォームであり、モバイル広告市場においても圧倒的なシェアを持っている。Google AdsやGoogle AdMobなどの広告サービスは、AppLovinの広告プラットフォームと直接競合する。特に、モバイルゲームやアプリ内広告の分野で、AppLovinがターゲットとする開発者層と同じ顧客を獲得しようとしている。
アップラビンはこれらの企業と、主にモバイル広告やゲーム開発プラットフォームの領域で競合している。
アップラビン(APP)の競合との差別化要素と優位性は?
アップラビンの競合企業との差別化要素と優位性は、主に以下の点に基づいている。
統合されたエコシステム
AppLovinは、広告プラットフォームとゲーム開発の両方を自社で展開している点で差別化されている。
競合の多くが広告プラットフォームに特化している一方で、AppLovinは自社のゲーム事業を通じて膨大なユーザーデータを収集し、それを広告最適化に活用している。
このデータを活かした相乗効果により、広告のターゲティング精度や収益化が向上し、競合他社よりも効率的なエコシステムを構築している。
高度なAI活用
AppLovinは、AIと機械学習を活用したリアルタイムビッディング(RTB)技術によって、広告の最適化を行っている。
特に、広告配信や収益化におけるAIの活用が進んでおり、広告主とアプリ開発者の双方に対して高いパフォーマンスを提供できる。
これは、IronSourceやUnityのプラットフォームに対しても強みとなっており、リアルタイムでの自動化された広告最適化が競争優位性を支えている。
ユーザー獲得と広告最適化の融合
AppLovinのAppDiscoveryやMAXといったプラットフォームは、広告収益化とユーザー獲得の両方をシームレスに統合している。
特に、ユーザー獲得(UA: User Acquisition)を自動化しつつ、広告のパフォーマンスを最大化するソリューションは、競合他社の多くが提供している単一機能のプラットフォームと比べ、差別化された強みである。
広告配信の最適化と同時にユーザー獲得を支援できる点で、開発者にとって価値が高い。
規模とパートナーシップの強み
AppLovinは、既に世界中の多くのアプリ開発者やパートナー企業と連携していることから、広告主や開発者に対して大規模な市場アクセスを提供できる点が強みである。
このネットワーク効果により、広告主は広範なターゲットにリーチでき、開発者は大規模なユーザーベースにアクセスできる。
GoogleやFacebookなどの巨大な広告プレーヤーと比較しても、モバイルアプリ市場に特化したアプローチが明確な差別化要素となっている。
ゲーム事業から得る直接的な収益
AppLovinは自社でモバイルゲームを運営しているため、ゲーム内広告やアプリ内課金からの直接的な収益を得ることができる。
この点で、広告プラットフォームに依存する他の競合企業と異なり、ゲーム事業自体が収益源として機能している。このハイブリッドモデルが、収益の多様化と安定性を高める要因となっている。
アップラビンは、これらの差別化要素により、同社は競合に対して明確な優位性を持っている。
アップラビン(APP)の成長戦略は?
アップラビンの成長戦略は、以下の4つの柱を中心に展開されている。
プラットフォーム事業の強化と拡大
AppLovinの主力製品である広告プラットフォームMAXとユーザー獲得ツールAppDiscoveryを通じて、モバイルアプリ市場での収益化とユーザー獲得を支援している。
この分野では、特にAI技術の活用による広告最適化とターゲティングの強化に力を入れており、これが今後の収益拡大に繋がると予想されている。
また、モバイルゲーム業界の急成長を背景に、同社のプラットフォームの需要が高まることが見込まれる。
買収を通じた成長
AppLovinは成長の一環として、積極的なM&A戦略を取っている。
競合企業や技術企業の買収を通じて、広告技術やゲーム開発の機能を強化し、提供するサービスの幅を広げている。
例えば、2021年には広告テクノロジー企業MoPubを買収し、広告プラットフォームの機能を強化。より広範な広告ネットワークへのアクセスが可能になり、収益性が高まった。
モバイルゲーム事業の強化
AppLovinは自社でモバイルゲームを運営し、アプリ内課金や広告収益を得ており、ゲーム内でのユーザー行動データを活用、広告プラットフォームをさらに最適化している。
また、モバイルゲーム市場の成長に伴い、AppLovinはゲーム開発と運営の両面で拡大を図り、他のゲーム開発者とのパートナーシップを通じて収益を最大化している。
グローバル市場への拡大
AppLovinは北米市場だけでなく、アジア太平洋地域や欧州市場など、世界的に成長が期待される地域にも注力している。
特に、スマートフォンの普及が進むアジア市場では、モバイルゲームと広告プラットフォームの需要が急速に高まっている。この地域でのプレゼンスを強化し、さらなる収益拡大を目指している。
これらのAppLovinの成長戦略が、モバイルアプリ市場において引き続きリーダーシップを発揮し、成長を続ける見込みである。
アップラビン(APP)の業績について
アップラビン(AppLovin)の財務年度は12月31日で終了する。
四半期決算の発表スケジュールは以下の通り。
- 第1四半期決算: 5月初旬頃
- 第2四半期決算: 8月初旬頃
- 第3四半期決算: 11月初旬頃
- 第4四半期および通期決算: 2月初旬頃
まずは、アップラビン(AppLovin)の最低限の業績分析を行なうための、以下の4つの指標を確認していきます。
- 売上:企業の業績と成長しているかを見る指標。
- 営業キャッシュフローと営業キャッシュフローマージン:企業がサービスからどれくらい現金を生み出しているかを見る指標。マージンはその比率で15%あると優良とされる。
- 営業利益:企業が主力の事業で稼いだ利益。企業の業績を評価する指標。
- フリーキャッシュ・フロー:企業が手元に残す自由に使える現金。財務的な柔軟性や、経営の安定性を示す。
- EPS:1株当たり純利益で企業の稼ぐ力「収益力」と「成長性」を見る指標。数値が高いほど収益力が高い。
各データは、Investing.com、TradingViewより参照。
アップラビン(APP)の株価
アップラビンの現在のリアルタイム株価チャート(TradingView)を表示しています。
チャートには、RSI(Relative Strength Index)を表示しています。相場の過熱感の指標として参考。
※RSIが70%~80%を超えると買われ過ぎ、反対に20%~30%を割り込むと売られ過ぎの目安。
アップラビン(APP)の四半期:売上推移
四半期ごとの売上予測と実績値、対前年比の推移です。
年度(四半期) | 予測 | 売上実績(発表値) | 対前年比 |
---|---|---|---|
2022:Q4 | 690.89 | 702.31 | |
2023:Q1 | 694.85 | 715.4 | |
2023:Q2 | 724.39 | 750.16 | |
2023:Q3 | 796.4 | 864.26 | |
2023:Q4 | 928.66 | 953.26 | 35.73% |
2024:Q1 | 973.7 | 1060 | 48.17% |
2024:Q2 | 1080 | 1080 | 43.97% |
2024:Q3 | 1130 | 1200 | 38.85% |
2024:Q4 | 1250 | ||
2025:Q1 | 1290 | ||
2025:Q2 | 1330 | ||
2025:Q3 | 1430 |
売上予測と実績の推移をグラフで表示しています。
アップラビン(APP)の四半期:営業キャッシュフローとフリーキャッシュフロー推移
四半期ごとの営業キャッシュフロー、営業キャッシュフローマージンとフリーキャッシュフローの推移です。
年度(四半期) | 営業CF | 営業CFマージン | フリーCF |
---|---|---|---|
2023:Q1 | 288.66 | 40.35% | 288.59 |
2023:Q2 | 229.79 | 30.63% | 226.04 |
2023:Q3 | 199.07 | 23.03% | 198.88 |
2023:Q4 | 343.99 | 36.09% | 343.74 |
2024:Q1 | 392.78 | 37.05% | 392.78 |
2024:Q2 | 454.53 | 42.09% | 454.53 |
2024:Q3 | 550.7 | 45.89% | 550.7 |
それぞれの推移をグラフで表示しています。
アップラビン(APP)の四半期:営業利益と営業利益率推移
四半期ごとの営業利益と営業利益率推移の推移です。
年度(四半期) | 営業利益 | 営業利益率 |
---|---|---|
2023:Q1 | 62.86 | 8.79% |
2023:Q2 | 132.6 | 17.68% |
2023:Q3 | 186.55 | 21.58% |
2023:Q4 | 269.57 | 28.28% |
2024:Q1 | 339.93 | 32.07% |
2024:Q2 | 394.55 | 36.53% |
2024:Q3 | 537.91 | 44.83% |
それぞれの推移をグラフで表示しています。
アップラビン(APP)の四半期:EPS推移
四半期ごとのEPS予測とEPS実績値の推移です。
年度(四半期) | EPS(予測) | EPS(実績) | 差 |
---|---|---|---|
2022:Q4 | 0.05 | -0.21 | -0.26 |
2023:Q1 | 0.08 | -0.01 | -0.09 |
2023:Q2 | 0.08 | 0.22 | 0.14 |
2023:Q3 | 0.27 | 0.3 | 0.03 |
2023:Q4 | 0.35 | 0.49 | 0.14 |
2024:Q1 | 0.57 | 0.67 | 0.1 |
2024:Q2 | 0.74 | 0.89 | 0.15 |
2024:Q3 | 0.92 | 1.25 | 0.33 |
2024:Q4 | 1.23 | ||
2025:Q1 | 1.26 | ||
2025:Q2 | 1.34 | ||
2025:Q3 | 1.57 |
それぞれの推移をグラフで表示しています。
アップラビン(APP)の通期:売上推移
通期の売上予測と実績値、対前年比の推移です。
年度(通期) | 売上予測 | 売上実績(発表値) | 対前年比 |
---|---|---|---|
2020年 | 1450 | ||
2021年 | 2780 | 2790 | 92.41% |
2022年 | 2810 | 2820 | 1.08% |
2023年 | 3260 | 3280 | 16.31% |
2024年 | 4440 | ||
2025年 | 5110 | ||
2026年 | 5850 | ||
2027年 | 4430 |
それぞれの推移をグラフで表示しています。
アップラビン(APP)の通期:営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフロー推移
通期の営業キャッシュフロー、営業キャッシュフローマージンとフリーキャッシュフローの推移です。
年度(通期) | 営業CFフロー | 営業CFマージン | フリーCF |
---|---|---|---|
2019年 | 198.46 | 195.1 | |
2020年 | 222.88 | 15.37% | 219.64 |
2021年 | 361.85 | 12.97% | 360.46 |
2022年 | 412.77 | 14.64% | 412.11 |
2023年 | 1060 | 32.32% | 1060 |
それぞれの推移をグラフで表示しています。
アップラビン(APP)の通期:営業利益と営業利益率推移
通期の営業利益と営業利益率推移の推移です。
年度(通期) | 営業利益 | 営業利益率 |
---|---|---|
2019年 | 194.37 | |
2020年 | 20.63 | 1.42% |
2021年 | 150 | 5.38% |
2022年 | 201 | 7.13% |
2023年 | 651.57 | 19.86% |
それぞれの推移をグラフで表示しています。
アップラビン(APP)の通期:EPS推移
通期のEPS予測とEPS実績値の推移です。
年度(通期) | EPS(予測) | EPS(実績) | 差 |
---|---|---|---|
2020年 | -0.58 | ||
2021年 | 0.15 | 0.09 | -0.06 |
2022年 | -0.25 | -0.52 | -0.27 |
2023年 | 0.85 | 0.98 | 0.13 |
2024年 | 3.43 | ||
2025年 | 4.54 | ||
2026年 | 5.86 | ||
2027年 | 2.36 |
それぞれの推移をグラフで表示しています。
アップラビン(APP)の将来生と今後の見通しは?
アップラビン(AppLovin, APP)の将来性と今後の見通しは、以下の要素が中心となる。
モバイル広告市場の急成長
モバイル広告市場は2027年まで年平均成長率(CAGR)12%以上の伸びが予測されており、このトレンドは、ラップロビンの広告プラットフォームの利用拡大に貢献する見込み。特にAIを用いた広告最適化技術が、広告パフォーマンス向上の主要な要因となっている。
ゲーム市場の拡大
モバイルゲーム市場も急成長しており、アップロビンのゲーム事業がこれに対応している。同社は、ゲーム事業と広告プラットフォームの両方を活用し、ゲーム開発者とユーザー双方に価値を提供している。特にモバイルゲーム内での広告とアプリ内課金が、今後の収益拡大に繋がる見込み。
積極的なM&A戦略
アップロビンは、買収を通じて技術と市場シェアを拡大している。
MoPubなどの買収により、広告プラットフォームの機能が強化されている。今
後も企業買収や技術提携を通じて、さらなる市場拡大が期待されている。
リスクと規制の影響
一方、AppleのApp Tracking Transparency(ATT)などのプライバシー規制の強化は、広告ターゲティングや収益性に影響を与える可能性がある。規制への対応や技術的な適応が求められているが、これに対する対応が成功すれば、さらなる成長が見込まれる。
アップロビンは、広告とゲーム事業を中心に市場成長を見据えており、今後も成長を続ける可能性が高い。しかし、プライバシー規制や経済環境の不確実性に対応する必要がある。
アップラビン(APP)の2024年度Q2決算サマリー
- 売上高: 10億8,000万ドルで、前年同期比44%増加。
- 純利益: 3億990万ドルで、前年同期の8,000万ドルから大幅に増加し、純利益率は29%。
- 調整後EBITDA: 6億100万ドルで、前年同期比80%増加、調整後EBITDAマージンは56%。
- 営業キャッシュフロー: 4億5,500万ドルで、前年同期比98%増加。
事業別ハイライト
- ソフトウェアプラットフォーム部門の売上: 7億1,100万ドル、前年同期比75%増加。調整後EBITDAは5億2,000万ドルで、EBITDAマージンは73%。
- アプリ部門の売上: 3億6,900万ドル、前年同期比7%増加。調整後EBITDAは8,100万ドルで、EBITDAマージンは22%。
株式関連
- 株式買い戻し: クラスA普通株の4.2百万株を3億5,600万ドルで買い戻し、株主還元を強化。
今後の見通し
- 2024年第3四半期の売上予測: 11億1,500万ドルから11億3,500万ドルを見込んでおり、調整後EBITDAは6億3,000万ドルから6億5,000万ドル。
アップロビンは、2024年第2四半期において、特にソフトウェアプラットフォーム部門での成長が顕著で、売上と利益が大幅に増加した。コスト管理の徹底と成長機会の拡大が成功し、今後も引き続き成長が期待されている。
アップラビン(APP)の2024年度Q3決算サマリー
売上高と収益
- 売上高: 第3四半期の売上は約12億ドルで、前年同期比39%増加。主に広告技術プラットフォーム「AXON」の成長が貢献。
- 純利益: 4億3,420万ドルで、前年同期比で約300%増加し、純利益率は36%。
- 調整後EBITDA: 7億2,200万ドルで、前年同期比72%増。調整後EBITDAマージンは60%。
セグメント別の業績
- ソフトウェアプラットフォーム: 売上高は8億3,500万ドルで、前年同期比66%増。AXONの技術改善により広告パートナーの広告効果が向上し、スケールの拡大を促進。
- アプリ事業: 売上は3億6,300万ドルで前年同期比1%増。アプリ事業の調整後EBITDAは6,800万ドルで、利益率は19%。
キャッシュフロー
- 営業キャッシュフロー: 5億5,100万ドルで、前年同期比で177%増加。
- フリーキャッシュフロー: 5億4,500万ドルと堅調。
将来ガイダンス
- 第4四半期売上予測: 売上は12億4,000万ドルから12億6,000万ドルを見込む。
- 調整後EBITDAの見通し: 7億4,000万ドルから7億6,000万ドルと引き上げ、今後の成長に対する自信を反映。
株価上昇の要因
- 堅調な業績と売上の成長: 売上高と純利益が大幅に増加し、投資家の期待を上回る成長が評価。
- 自社株買いの拡大: 総額20億ドルの株式買い戻し計画を発表し、資本配分の改善と株主還元を示唆。
- AXONの強化と成長の継続: 広告技術の進化により広告パートナーのスケールが拡大し、収益性が向上。
アップラビンは、広告プラットフォームとアプリ事業の両面での成長に焦点を当て、今後も技術革新と市場拡大を進める方針である。
アップラビン(APP)の株を買える証券会社は?
アップラビン(APP)の株を取り扱っている主要な証券会社をリストアップしました。これらの証券会社では、外国株として直接の株取引のほか、CFD(差金決済取引)としての投資も選択できます。
私自身はSBI証券を主に使用していますが、取り扱い銘柄によっては購入できない場合があります。その際は、サクソバンク証券やIG証券などでCFDを利用することもあります。
人気の証券会社 | 株取引 | CFD取引 |
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SBI証券 | ◯ | ✕ |
松井証券 | ◯ | ✕ |
楽天証券 | ◯ | ✕ |
マネックス証券 | ◯ | ✕ |
auカブコム証券 | ◯ | ✕ |
DMM株 | ◯ | ✕ |
サクソバンク証券 | ◯ | ◯ |
IG証券 | ✕ | ◯ |
GMOクリック証券 | ✕ | ✕ |
moomoo証券 | ◯ | ✕ |
まとめ
アップラビンの事業内容、独自の特徴、競争上の優位性、そして業績の成長について詳しく掘り下げてきました。
業績データからは、2023年以降、株価が急速に上昇し、その勢いとともに着実に成長を遂げていることが伺えます。
キャッシュフローも堅実であり、強固な財務基盤を築いています。今後もさらなる成長を期待したい銘柄です。
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